以前から、つまみに何十、何百種類もの缶詰をそろえている缶詰バー「mr.kanso」が気になっていました。というのも、日本国内・世界各国の缶詰をそろえているだけでなく、オリジナル缶詰も作っているというのです。しかもその缶詰というのが、激辛カレー、たこ焼き、だし巻き卵ですよ。気になります。
カレーはまだなんとなくわかります、レトルトもありますし、戦闘糧食(レーション)にもありそうです。でもたこ焼きやだし巻き卵が缶詰の中に入っている様子はなかなか想像しにくいし、味はもっと想像しにくいです。
なぜこのラインアップになったのか、「mr.kanso」広報担当の川端三知夫さんに尋ねてみたところ、
「この3種類を含む10種類以上のオリジナル缶詰は、すべて自分たちが食べたいと思ったものです。それらを開発・製造しました」
とのこと。激辛カレー、たこ焼き、だし巻き卵は通販でも購入できるので、早速入手してみました。
まずは激辛カレーです。
ふたを開けてみます。
「mr.kanso」ウェブサイトの商品紹介によると、北海道で生産されている日本製で、後味にしっかり香辛料が残り、牛肉もごろっと入っているとのこと。そして「本当に辛いので心の準備をし、深呼吸してからお召し上がりください」という一文が。激辛好きとしてはかなり期待値が高まります。
温めてご飯と一緒にしてみました。
そして食べてみると……くる。きます。辛いです。
辛いのには相当強い筆者が「おおっ!」と言ってグラスに麦茶を大量追加したほどです。ルーから辛い雰囲気伝わりますか?
でも、ただ辛いだけでなく、しっかりコクがあっておいしいです。
ルーはかなりどろっとした感じで、正統派日本のカレーですね。ちなみにナンにつけてもおいしかったです!
これは辛いもの好きにはたまらないレベルのカレーです。辛さに弱い人には一口食べるのが精一杯かもしれませんが、熱烈なファンがいること間違いなしですね。
川端さんいわく、「カレーは缶詰の中でも特に種類が多いので、缶詰専門店として、ほかではなかなか味わえないような辛さ、本物の辛党の方も気に入るカレーを目指しました」。
確かに、ほかではなかなか味わえない辛さであることは間違いありません。久しぶりに「辛い!」と思え、体から汗が噴き出す感覚を味わいました。
続いてたこやきです。
「mr.kanso発祥である大阪を代表する缶詰を作りたいと思い、約2年の開発期間を経て完成しました」(川端さん)
たこ焼き缶詰はこれが世界初だそうです。あおさとかつお節も付いています。開けてみると……
たこ焼きが4つ入っています。かなりとろみのあるソースがたっぷり入っているように見えます。皿に出してみましょう。
想像以上にたこ焼きがふわふわで、取り出すときにちょっと崩れてしまいました(泣)。
「mr.kanso」のウェブサイトの商品説明によると、このとろみのあるソースがたこ焼きの型崩れを防いでくれているそうで、ソース自体の味も本来のソースほど濃くないのでたこ焼きと一緒にたっぷり食べられるそう。
たこ焼きの断面図。ちゃんとタコも入ってます。
では、いざ食べてみましょう。人生初、缶詰のたこ焼き。
おお、まさにたこ焼き! ソースもまろやかで、たこ焼きに絡めて食べるとちょうどいい塩梅です。マヨネーズや七味をかけてもおいしいそう。これは自分で楽しむだけでなく、人にあげても盛り上がりそうです。
さて、最後はたこ焼き以上に不思議がいっぱいのだし巻き卵です。
「多くの方が好むおつまみの定番であり、お客様や店舗からの要望も多かったため、商品化しました」(川端さん)
まずは中身を見てみてください。
2切れ、見えてますよね。下にももう2切れあります。つゆだくです。
こちらもたこ焼き同様、世界初の缶詰だそう。年間10万缶を出荷する、「mr.kanso」で一番評判の商品です。「mr.kanso」ウェブサイトによれば、国産の卵を使い、鰹(カツオ)と昆布の合わせだしという本格的な京風だしの味付け。1つずつ手詰めで缶詰にしているそう。
缶詰から出すのに難儀して、せっかくの美しいだし巻き卵が少し崩れてしまいました。たこ焼きに続きまたやってしまいました(泣)。
でも見てくださいこのつゆだく! だし巻き卵も、ちょっと押しただけでじゅわーっと出汁が出ます。
このビジュアル、そそります。
実際に食べてみると、正直、「缶詰でここまでおいしいだし巻き卵が作れるのか」と驚きました。バームクーヘンのように何層にも重なって美しいフォルムを描いているだし巻き卵は、見た目も味も想像以上のレベル。あっさりしているのにしっかりとした味が口に残る、一番評判というのも納得の逸品です。
ポン酢を加えたりからしを付けたりしてもおいしいとのこと。それもぜひ試してみたいところです。
通販で購入できる「mr.kanso」オリジナル缶詰はこの3種ですが、缶詰バーに行けばほかのオリジナル缶詰も食べられるようなので、これは行くしかないな……。
今回食べた缶詰はいずれも賞味期限が3年。保存食として常備しておくことができるのもいいですね。
それぞれ個性全開の缶詰、いずれもかなり強烈なインパクトでした。ぜひ体感してみてください!
「mr.kanso」WEBショップ
※この記事は2017年9月の情報です。