ピーナッツバターのおいしさへの気づき
子供のころから、筆者はピーナッツを侮っていました。そのことを反省しないといけません。
どうも、ピーナッツはあまり高級な食べ物ではないと思っていたんですね。
柿ピーのピーも邪魔だなと思っていたし、積極的に食べたいものではなかったんです。
しかし大人になって、千葉のちょっといい落花生を食べた時に価値観が一変しました。
いいピーナッツは、超うまい。
そうなってくるとピーナッツバターもどんどん食べるようになるんですが、こんなおいしいものをトーストに塗って満足してるだけではもったいないと思うようになります。
加糖タイプのピーナッツバターの材料のほとんどは、ピーナッツと砂糖。強い風味と太いコク。
ペースト状なので利便性も高いです。
そんなわけで調味料として普段の料理に使ってみたら、ちょっと楽しかったんですよ。
以下にいろいろ書きましたので、画面をババーってスクロールして、気になった画像があったら読んでみてください。
「フレッシュセロリ」にピーナッツバターを塗って食べる
なんでも聞くところによると、アメリカの子供はセロリにピーナッツバターを塗って食べるのが好きだというじゃないですか。
想像もつかない組み合わせにビビりますがやってみましょう。
セロリ独特の青臭さが苦手という人もいるだろうなーと思いますが、こうやって食べるとセロリのあの匂いが気にならなくなりました。シャキーっとした歯ごたえと「ピーナッツバターうめえ」しか感じない境地。
何度も食べたいかと言われると、何度も食べたくはない感じですが、キモチワルイものではなかったです。むしろうまい。
このトリッキーな組み合わせをよく思いついたものだと感心します。
「カレー」にピーナッツバターをトッピング
いわゆる隠し味的な利用であります。しかし、カレーに溶かし込む方法だとピーナッツバターが果てしなく必要になるので、トッピング使いがおすすめ。
これなら早いタイミングで味を感じられるので、使う量が少なくて済みます。
カレーの複雑なうま味を感じる前に、こっくりした甘さで舌にフェイクを入れるという狙いです。
「豚肉の味噌漬け」にピーナッツバターを使ってみる
豚肉の味噌漬けってあるじゃないですかー。
あれは合わせダレを作って豚肉を漬け置く料理なんですけど、合わせダレには味噌と砂糖を使うわけで、その砂糖の部分をピーナッツバターに担ってもらうという考え方でやってみました。
味噌、ピーナッツバター、料理酒、みりん、ショウガ、ニンニクを使ってタレをつくり、肉を漬け込みます。
豚肉はポークソテー用の厚いやつでもいいんですけど、ショウガ焼き用として売られているちょい薄なものだと漬かりが早いし味もよくしみます。
味噌も糖分も焦げやすいので、焼くときはご注意。
抜群のオカズ性能を誇る豚肉の味噌漬け焼き・ピーナッツバターバージョンです。
甘辛ベクトルなのでご飯が進むのは想像つくと思うんですが、ピーナッツバターのコクと風味が罪作りなんですよ。
甘さが丸いというか、甘さにひとひねり効いてるというか。
「焼き鳥」にピーナッツバターを使って「サテ」にする
サテが好きです。
サテというのは東南アジアに広く分布する「焼き鳥みたいなやつ」です。
まあ肉の串焼きであればなんでも「サテ」なので鶏肉じゃなくてもいいし、味付けも地域差があってココナツやコリアンダーやいろんな風味のものがあるんですが、ほとんどの地域で共通しているのはピーナッツソースを使うこと。ピーナッツバターの出番です。
どこでも気軽に買える焼き鳥にピーナッツバターをペトっとつけるとサテになるはず、というひらめきを元にやってみました。
ピーナッツバター、砂糖、トムヤムペーストをすべて同量という無鉄砲な配合でまぜまぜ。
たまたま家にあったトムヤムペーストを使ったら、ちょっとバンコクっぽいサテになるかと思ったんです。
焼き鳥屋でテイクアウトしてきた正肉やつくねやねぎまにツーっとのっけて完成です。
トムヤムの辛さと香り、ピーナッツバターの甘みとコクが焼き鳥の甘辛いタレにぶつかって、ちょっと感激の食体験になります。
焼き鳥はコンビニやスーパーでも買える身近な惣菜。駅前の焼き鳥屋でテイクアウトもできるし、スーパーの駐車場には軽トラ屋台もありますわね。あれ、ちょっとうれしいんですよね。
しかし、自信を持っておすすめしたいのが、焼き鳥の缶詰のサテ化。
おなじみの焼き鳥の缶詰にピーナッツバターをポン付けするだけで大幅な味の変化を楽しめます。
ピーナッツバターを焼き鳥の味変に使うと楽しいんですが、本物のサテにはならんので、本場のサテに近づけたかったらサンバル(インドネシア料理でよく使われる辛味調味料)を買ってくるといいですよ。
「担々麺」にピーナッツバターを追加
担々麺はうまさの要素が濃いので、簡単に幸福になれる気がします。
おいしいものを簡単に食べたい場合はコンビニで冷凍の担々麺を買ってくるのがたぶんいちばんの近道。それにピーナッツバターを追加するとコクマシマシ、甘みのコントラストで辛みも立って満足度が向上します。
筆者も、普段なら担々麺は買って済ませるタイプなのですが、ピーナッツバターを使って担々麺みたいなものを作ってみたくなりました。
逆に言うと、そんな挑戦心が起きてくるくらいにピーナッツバターへの信頼度が上がっているということなのでしょう。
中華ペーストを大さじにテキトーに出して。
そこに「大さじ1」になるまで醤油を入れる。
鍋用のごまダレを大さじ1。
ピーナッツバターをドーン。ドドーン。
ここまでがベースです。お湯を250cc入れて溶かしたら、味見して調整。ベースがけっこう簡易的な構成なので、醤油やごまダレや中華ペーストを追加しながら好みのところまで持っていってください。
中華麺を入れれば「オレの担々麺」の完成ですよ。
「できるかなー?」と思って始めて、実際にそれっぽくできるだけで楽しいんすよね。
うまいし。
チンゲン菜はサッと茹でてザルに上げて余熱を通しておきました。
肉味噌は、四川料理のスゴイ人・人長さんの肉味噌で解決。
ひき肉をジューってやって、醤油と甜麺醤をジャーってやるだけのカジュアルなストック食材っすね。
「肉野菜炒め」にピーナッツバターを添加する
いろいろと試しては大成功してきましたけど、ピーナッツバターの威力を感じられる最もラフな方法は「肉野菜炒め」でした。
肉野菜炒めは肉と野菜を中華ペーストで炒めて醤油で味を決めるだけのオカズですが、ここにピーナッツバターを添加すると、脳がエラーを起こして「なにか高級なものを食べた気持ち」になるんです。信じてください。本当です。
まずは、あらかじめ肉を8割くらいの生焼けに炒めてよけておいてます。
同じフライパンに、中華ペーストを入れます。入れる量はそれぞれの商品のパッケージを参照してください。
そしてピーナッツバターをほぼ同量。
野菜を炒めて、生焼け状態の肉も入れて強火でガーッとやって醤油をチューっと流して仕上げると完成です。
これって要は「砂糖+ナッツ+醤油の味付け」なので、おいしくなるしかないんだと思います。
コストパフォーマンスのコストの部分を重視した月末オカズであるはずの肉野菜炒めが、ピーナッツバターをポンと入れることでレベルが3つくらい上がるんです。信じてください。本当です。
パンに塗ってもおいしいけど、料理にちょっと使うとかなりすごい
ここまでいろいろ書きましたが、結論はシンプルです。ピーナッツバターはパンに塗ってもおいしいけど、料理にちょっと使うとかなりすごい。これです。
いまいちピンと来ないって人は、画面をババーって上にスクロールして、気になった画像のとこを読んでみてください。
やってみてもっともおもしろかったのは担々麺。完全においしかったのは肉野菜炒めです。おすすめ!
そんなに疑うんなら、バニラアイスにトッピングするところから始めてもいいと思いますよ。