酒のつまみになる魚料理の定番の1つ「アジの南蛮漬け」。常備菜にもなりますし、私もよく作ります。でも、南蛮漬けってアジを二度揚げにしたり、甘酸っぱいタレを作るのが面倒だったり……。
そこで今回は、できるだけ手抜きをして美味しい南蛮漬けを作っちゃいましょう。揚げずにフライパンで焼けば片付けもラク。タレは市販のすし酢でパパッと作ります。
主役のアジは、スーパーや鮮魚店でフライ用に開いてあるものや3枚におろしてあるものがオススメ。売り場にさばいたアジが並んでいなければ、「アジフライ用にお願いします」と頼めば大丈夫です。フライ用に開いて、ゼイゴ(尾の両側にあるトゲトゲした部分)も取って捌いてもらえるはずですよ。
魚屋三代目の「アジの南蛮漬け」
【材料】作りやすい分量
- アジ(フライ用、または3枚おろし) 4~5尾分
- 玉ねぎ 1/2個(3~5mmくらいの厚さで縦にスライス)
- にんじん 中1/3本(千切り)
- ピーマン 2個(千切り)
- 片栗粉 適量
- サラダ油 大さじ3
(A)
- すし酢(市販品) 1カップ(200ml)
- しょうゆ 小さじ2
- 水 50ml
- 輪切り赤唐辛子 お好みで(今回はひとつまみ)
作り方
1. 切った玉ねぎ、にんじん、ピーマンをフタができる容器に入れておきます。
2. (A)をよく混ぜ、合わせ調味料(南蛮酢)を作り、
1に入れ、混ぜておきます。
こうして漬けておくと水分が出て野菜もしんなりします。
3. 左がフライ用に開いたアジで、右が3枚おろしのアジです。アジのサイズにより、お好みでひと口大に切ってもOKです。今回はそのまま使います。
アジの小骨は酢に漬けるのでやわらかくなり、食べる時も気になりません。どうしても気になる方は、下ごしらえをする前に骨抜きなどで抜いてください。
フライ用に開いたアジを使う場合は、尾ビレなどを避けるように包丁を入れ、
このように身を切り分けます。
4. アジに軽く塩(分量外)を振り、
10分ほどおいたらキッチンペーパーなどでアジから出た水気を吸い取ります。
5. フライパンにサラダ油を入れ中火で熱し、片栗粉をまぶしたアジを身の方から焼いていきます。
皮の方から焼くと、皮が縮んで身が反り返ってしまいます。
片栗粉をまぶすのは、ポリ袋にアジと片栗粉を入れると簡単です。
6. 中火で様子を見ながら両面カリッと香ばしく焼き色がつくまで焼きます。
7. 焼いたアジの油をキッチンペーパーなどでよく切り、熱いうちに1の容器に入れて、
全体を混ぜたら完成。すぐ食べられますが、
フタをして冷蔵庫で一晩おくと、味がなじんでもっと美味しくなります。
野菜は玉ねぎオンリーでもOKです
私は南蛮漬けにした玉ねぎが大好きなので、いつも多めに入れちゃいます。野菜を切るのが面倒だったら、玉ねぎオンリーでも美味しいですよ。
市販のすし酢には砂糖や塩が入っているので、あとは醤油を加えて味を整えるだけ。野菜からも水分が出るので、濃い味付けがお好きな方は、(A)に入れる水を、まずは大さじ1くらいにするのがオススメです。野菜がしんなりしてから、味見をして好みの濃さまでさらに水を加えていってください。
冷蔵庫で3~4日日持ちするので、箸休めに、酒の肴にぜひ!
作った人:魚屋三代目
本名・柳田昇(やなぎたのぼる)。神奈川県厚木市で60年以上続く鮮魚店の三代目。父と魚屋を営むかたわら、旬の魚介の簡単な料理や捌き方をブログ『魚屋三代目日記』にて紹介しています。レシピ本などの書籍やテレビなど幅広く活動。62種の魚介の詳しい捌き方と、それらの魚をおいしく食べる100を超えるレシピ、捌き方やおろし方の動画が見られるQRコードも掲載の最新刊『魚屋三代目の魚のおろし方と料理』(エイ出版社)が発売中。2023年4月、新鮮な魚介類を使ったお惣菜店「noboru 魚武商店」もオープン。
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