現役魚屋が好きな「サンマの塩焼きの食べ方」、王道からチョイ足しで味変まで【魚屋三代目】

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こんにちは! 鮮魚魚武の三代目、料理家の魚屋三代目です。

秋刀魚、さんま、サンマ。この旬なお魚がここ数年、不漁で数も少なくお値段も高騰気味。今年も、秋を迎えても庶民の味方のサンマは遠い存在に……。

ですが、ここにきてお値段も多少落ち付いて、カタ(サイズ)も大きくなり、脂も乗ってまいりました。私もようやく、サンマの塩焼きをアテにお酒を楽しんでいます。

 

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というわけで、待ちに待ったサンマのお話。

グリルでもフライパンでも美味しく焼くコツは、以前の記事で紹介しているので、

www.hotpepper.jp

今回は、ふっくら焼けたサンマをもっと美味しく食べるコツを。王道パターンから意外なチョイ足しまで、私の好きな食べ方を紹介しますね。

 

魚屋三代目の「サンマの塩焼きの食べ方」

まずは、王道の「大根おろし」

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「大根おろし」は、使う大根の部位によって味や食感が変わってきます。

 

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大根の葉っぱ近く、上部は水分が多く甘くなります。続いて中部は筋・繊維が少なくやわらかい。そして、先端部分は繊維が多く、辛みが強くなります。

私が好きなのは先端の辛い部分ですが、これはお好みで。お好きな部位でベストな大根おろしを作ってみてください。

 

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で、オススメが「薬味ねぎ」。長ねぎでも青ねぎでも、小口切りにしたねぎを大根おろしと合わせると、さらに風味良くさっぱりと食べられますよ。

 

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大根おろしといえば、「鬼おろし」ですりおろした荒々しいバージョンも最高です。

 

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鬼おろしは大きなギザギザの刃がついたおろし器で、わが家にあるのは青竹のもの。

 

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大根を大きめに粗くおろせるので、食感よく甘味がたち、水分も出にくい大根おろしになります。これをふっくらジューシーなサンマと一緒に食べれば、ふんわりシャキシャキ、さんまの脂と大根の旨味がマシマシで楽しめます。

 

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もし冷蔵庫に「紅しょうが」があればぜひ、チョイ足しを。酸味としょうがの力強い風味が加わり、さらに箸が進みますよ。

 

脂の乗ったサンマは「ポン酢しょうゆ」とも相性◎

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おなじみ「ポン酢しょうゆ」。大根おろしとポン酢しょうゆを合わせるのは定番ですが、

 

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ポン酢しょうゆと「七味唐辛子」を合わせると、脂の乗ったサンマをさっぱりと、そしてピリリといただけます。「一味唐辛子」でもOKです。

 

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それから、ポン酢しょうゆと「ごま油」。とくに、カタが小さく脂が少ないサンマにオススメです。サンマにごま油の油分とコク、風味をプラスして、これがまた本当においしいんです。脂の乗ったサンマにも合いますよ。

 

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次に加えるのは「花椒」。ポン酢しょうゆ+ごま油+花椒で、中華な麻辣ポン酢の出来上がり。

 

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ごま油と花椒の香りで、ご飯もお酒も進んじゃいます。ちなみにこれ、私の息子も大好きです。

 

組み合わせは自由自在

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今回ご紹介したサンマのウマい食べ方、最後に整理しておきましょう。

まず、大根おろしで、

  • 大根おろしと薬味ねぎ
  • 鬼おろし(大根おろしバージョン)
  • 鬼おろしと紅しょうが

それから、ポン酢しょうゆで、

  • ポン酢しょうゆと七味唐辛子(一味唐辛子もOK)
  • ポン酢しょうゆとごま油
  • ポン酢しょうゆとごま油と花椒

 

調味料や香辛料などは味見をしながら少しずつ合わせて、お好みに仕上げてみてください。私は辛さも痺れも大好きなので、七味や一味、花椒は多めが基本です。

何種類か用意しておいて味変しながら食べたり、紹介した以外にも、ポン酢しょうゆをいつものしょうゆにしたり、大根おろしに七味唐辛子をパラリとふりかけたり、組み合わせは自由自在。お気に入りの食べ方を見つけて、旬のサンマを楽しみましょうね。

 

作った人:魚屋三代目

魚屋三代目

本名・柳田昇(やなぎたのぼる)。神奈川県厚木市で60年以上続く鮮魚店の三代目。父と魚屋を営むかたわら、旬の魚介の簡単な料理や捌き方をブログ『魚屋三代目日記』にて紹介しています。レシピ本などの書籍やテレビなど幅広く活動。62種の魚介の詳しい捌き方と、それらの魚をおいしく食べる100を超えるレシピ、捌き方やおろし方の動画が見られるQRコードも掲載の最新刊『魚屋三代目の魚のおろし方と料理』(エイ出版社)が発売中。2023年4月、新鮮な魚介類を使ったお惣菜店「noboru 魚武商店」もオープン。

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企画協力:フーディストノート

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