こんにちは。3年前からダイエットを始めているフリーライターの少年Bです。
ここ数年、痩せるために外食を控えて自炊をするようになったのですが、個人的に欠かせないと考えている食材が野菜です!
でも野菜の取り扱いって難しすぎませんか? せっかく買ったのに、ハズレを引いてしまうこともあれば、賞味期限もわからないし、正しい保存方法もわからない。ちょっと自炊をサボると、半端に残ったものが傷んでしまうことも……。
せっかく野菜を食べるなら、おいしくいただきたいですよね。そこで今回は八百屋に勤めて10年以上という野菜のプロ、青髪のテツさんに、定番野菜12種とアボカドの選び方や保存方法について、根掘り葉掘り聞いてみました!
※野菜の選び方には諸説あり、あくまで本記事は青髪のテツさんの意見を集約した内容になっています。
キャベツの選び方
少年B:青髪のテツさん、はじめまして。今回はよろしくお願いいたします!
青髪のテツ:野菜のことなら何でも聞いてください!
少年B:まずはキャベツの選び方から教えてほしいです。わが家の食卓には欠かせない野菜なんですが、どういったものを選べばいいでしょう?
青髪のテツ:普段はどのようなものを選んでいますか?
少年B:わたしは1/2カットを買うことが多いんですが、できるだけ大きくて、重いものを選んでいます。
青髪のテツ:基本的に、キャベツは重い方が糖分が詰まっていておいしいので、それでいいと思います。ただし、ふわっとした食感を味わう春キャベツに限っては軽い方がいいです。
野菜は切ると鮮度が落ちてしまうので、できる限り当日に使い切りたいですね。一人暮らしでしたら1/4カットを購入するのもおすすめです。
少年B:1/2カットを2日に分けて使っていました……。なるべく使い切ってしまった方がいいんですね!
青髪のテツ:やはり包丁を入れるとそこから傷んでしまうので、切ったらすぐ使うことを意識するといいと思います。
少年B:使いやすいようにカットしてポリ袋に入れることがあったんですが、避けた方がよさそうですね。
▲断面が黄色い1/2カットのキャベツ
青髪のテツ:あと、1/2カットのキャベツを買う場合は、断面が⻩色のものを選んだ方が新鮮です。野菜は切ったあとも生きているので、照明が当たると光合成して緑色になっていくんです。なので、切り口が濃い緑色になっていると、切ってから時間がたっている証拠になります。
少年B:へぇー、知らなかったです! 断面が濃い緑色の方が新鮮だと思っていました。あと中身は詰まっている方がいいんでしょうか?
青髪のテツ:中身が詰まっている=重いということなので、春キャベツ以外は詰まったものの方がいいですね。農家さんもそこは気にされているみたいですよ。
少年B:では、1玉買う場合の注意点はありますか?
青髪のテツ:キャベツは一番外側の葉から傷んでくるんです。徐々に黄色くなっていくんですよね。スーパーでは外の葉をむいて売っているところも多いんですが、あれは外葉が傷んでいるからなんですね。なので、青々とした外葉がついているものを選べば間違いないですね。
少年B:どうせ買っても捨てるだけだからと思って、外葉がむいてあるものを買ってました……。そこで見分けるんですね。外葉が紫色っぽくなっているものもありますが、あれは大丈夫なんでしょうか。
青髪のテツ:キャベツは寒さを感じると、水分が凍らないように糖分を蓄え、アントシアニン色素を生成して紫色になる場合と、窒素の与えすぎやストレスで紫色になる場合があります。
なので、冬などの寒い時期にキャベツの外葉が紫色になっていたら、寒さを感じて糖分が蓄えられている証拠です。おいしいサインになります。
逆に春や夏の温かい時期であれば、窒素過多やストレスが原因で外葉が紫色になっている可能性が高いと思います。
少年B:同じ見た目でも時季によって選び方を変える必要があると。
青髪のテツ:冬でも窒素過多やストレスの影響で外葉が紫色になるものもあるので、一概には言い切れないのですが……。あくまで1つの目安にしてみてください。
少年B:ちなみに、キャベツはどのように保存するのが正解でしょうか?
青髪のテツ:キャベツは冷蔵室で保存しましょう。常温、もしくは野菜室で保存する方もいると思うんですが、冷蔵室の温度がキャベツの保存には適しています。
※一般的に、冷蔵室は0〜6℃前後、野菜室は3〜9℃前後の場合が多いですが、冷蔵庫の種類や設定等で温度は変化しますので、あくまで参考にご確認ください。
少年B:ええーっ、それは意外でした! そもそも冷蔵室と野菜室って温度が違うんですね。
青髪のテツ:それからキャベツは芯の部分に成⻑点があります。ここにつまようじを奥まで3本程刺すとか、芯をくり抜いてしまうことで成⻑を止めることができます。野菜は収穫後も成長するんですが、食べる部分の栄養を芯に集めてしまうんです。そうすると栄養も減るし、おいしさもなくなってしまうので、成長は止めておきましょう。
少年B:キャベツはおいしく食べるために成長を止めることがポイントなんですね。これは知りませんでした……!
レタスの選び方
少年B:続いて、キャベツに似た葉野菜のレタスについて教えてください。
青髪のテツ:レタスはふわっとした食感を楽しむ野菜なので、サラダで食べるなら、手に持った時に軽いものがいいと思います。重いものは育ちすぎていて、食感が良くない場合があるからです。
少年B:そうなんですね。同じ値段なら重い方がお得だと思っていました……!
青髪のテツ:蒸したり炒めたりする場合は、あまり気にしなくてもいいと思います。
少年B:サイズに関してはどうですか? ついつい大きいものを選んでしまうのですが。
青髪のテツ:サイズは特に気にしなくて大丈夫です。生で食べるなら「大きさの割に軽いな」と思うものを選びましょう。
少年B:ちなみに芯の周辺がピンク色になっているものは避けようと思っているんですが、それは正しいですか?
青髪のテツ:レタスは切ってから時間がたつと、分泌したポリフェノールが空気に触れて、ピンク色になるんです。なので白い方が鮮度はいいです。1/2カットで売られているレタスも、時間がたつと切り口がピンク色になってくるので、白いものを選びましょう。
少年B:どれぐらいでピンク色になるんですか?
青髪のテツ:半日ぐらいでなっちゃいますね。けっこう早いんですよ。
少年B:では、なるべく早く使い切った方がいいんですね。
青髪のテツ:キャベツと同様で早めに使い切りましょう。1玉買った場合は包丁を入れずに、外側からむいて使った方が長持ちしますよ。
少年B:なるほど……。では保存についてはどうすべきでしょうか?
青髪のテツ:これもキャベツと同様に冷蔵室に入れて、つまようじを3本くらい芯の奥まで刺しておきましょう。レタスの芯は強めにポンとたたいて軽くひねると取れますので、それでも同様の効果を得られますよ。
少年B:レタスは1週間で食べ切ればいいかな……。と思って買っていたのですが、野菜をおいしく食べることを考えると、購入の仕方が変わりますね。
白菜の選び方
少年B:キャベツ、レタスと葉野菜が続きますが、鍋料理等に欠かせない白菜はどうでしょうか。
青髪のテツ:白菜はキャベツと同じで重い方がいいですね。葉脈が左右対称のものは成長に偏りがないのでいいと言われています。
あとは芯が大きすぎないことがポイントになります。芯のサイズが500玉サイズだと、成⻑が順調で栄養も十分だと思います。
▲白菜の芯と500円玉を比較してみました。芯の方が1回り大きくなっています
少年B:500円玉を目安に芯をチェックしてみればいいんですね。デカイ=いい白菜ではないのか……。1/2カットの白菜を買う場合のポイントはありますか?
青髪のテツ:そうですね、切り口が黄色いとか、中心が盛り上がっていないかを見るといいと思います。
▲中心が盛り上がっている白菜
少年B:断面の中心が盛り上がっている白菜ありますね! あれは避けた方がいいんですね?
青髪のテツ:中心が盛り上がっている白菜は、カットしてから成⻑している証拠になります。元々白菜が持っている甘みや水分が成長のために使われている状態なので、避けましょう。
少年B:なるほど! これはいいことを聞きました。では、保存方法についても教えてください。
青髪のテツ:キャベツと同様に冷蔵室に入れて、芯につまようじを刺しておくとか、芯を取っておく感じですね。白菜の成⻑点は芯の中心のあたりにあるので、1/2カットの場合は、内側から使った方が長持ちしますよ。
少年B:白菜は内側から使うといいんですね。
青髪のテツ:ただ1玉買った場合は外側から1枚ずつはがして使うのがおすすめです。繰り返しになりますが、包丁はなるべく入れず、入れたらすぐ使うことを意識するといいですよ。
玉ネギの選び方
少年B:次は玉ネギについてお聞きしたいです。万能な食材で購入頻度も高いので、選び方など教えてほしいです。
青髪のテツ:玉ネギは傷みにくい野菜なので、失敗することは少ないと思います。ただ頭の部分が柔らかいものは傷んでいる可能性があるので、避けましょう。
少年B:頭の部分を確認すればいいんですね。サイズ感はどういったものがいいのでしょうか?
青髪のテツ:サイズはあまり気にしなくても大丈夫ですが、ずっしりと重い方がいいと思います。あとは芽が出ていないかを確認しましょう。
少年B:皮のヨレとかは気にしなくても大丈夫でしょうか。
青髪のテツ:はい、皮のヨレは気にしなくてもいいと思います。玉ネギは基本的に秋頃収穫して、保管したものを1年間売っているんです。
産地で乾燥させてから出荷しているので、皮がヨレたりすることはあるんです。逆に、皮が少しヨレている方が、しっかり乾燥できているので⻑持ちするんです。
※玉ネギは収穫からすぐに販売するケースもあります。
少年B:なんと……。皮がヨレているものはこれまでずっと避けていました。あと、皮が黒くなっているものはカビかな? と思って避けているんですが。
青髪のテツ:あれは実際にカビだったりするんですが、玉ネギには殺菌作用が強い硫化アリルが含まれているので、傷がついていない限り、中身の部分にまでカビが浸透することはありません。なので、そんなに神経質になる必要はないかなと思います。
ただ、収穫後に乾燥させていない新玉ネギの場合は、中身までカビが浸透する可能性があるので気を付けてください。
少年B:なるほど。すごく勉強になります。では正しい保存方法についても教えてください。
青髪のテツ:基本的には室内放置で大丈夫です。ただ3月から5月にかけては芽が出やすくなり、夏場に暑い場所に置いておくと傷むことがあります。なので、春から夏は冷蔵室に入れて冷やして保存した方がいいですね。冷やして味が落ちることはないので。
少年B:なるほど。これからの暑い時季は常温保存を避けた方がいいんですね。いい情報をいただきました。
きゅうりの選び方
少年B:続いて、きゅうりの選び方について教えてください。よくイボがしっかりしたものがいいと聞いたことがあるんですが、実際どうなんですか?
青髪のテツ:確かにイボがしっかりしたものを選ぶといいんですが、最近はイボがない品種も出回っているので、必ずしもそうとは言えないんです。
少年B:ええーっ! 知りませんでした!
青髪のテツ:なので、きゅうりは鮮度をチェックしましょう。きゅうりは時間がたつと下の方に水分がたまって、丸くなってきたり、こぶができたりします。逆に、両端がしおれてシワができてしまうこともありますので、こういったものは避けましょう。
少年B:ちなみに曲がったきゅうりはどうなんでしょうか?
青髪のテツ:時間がたって端が丸くなっているものと、元々曲がっているものは別なので、そこは気にしなくて大丈夫です。
真っすぐの方が良品ということにはなるんですが、味には関係がないです。見た目の問題ですね。かっぱ巻きにするとか、野菜スティックにするとかであれば真っすぐの方が使いやすいですが、味や鮮度は変わりませんよ。
少年B:形を気にしないのであれば、曲がっていても問題ないってことですね。
青髪のテツ:それから、太さが均一なものを選ぶといいですね。あとは、大きすぎたり、太すぎたりするものも基本的には避けた方がいいかなと思います。
きゅうりって味じゃなくて、食感やみずみずしさを楽しむものだと思うんですが、あまり大きく育ってしまうと、パリッとした食感が失われて、瓜のような柔らかい食感になってしまうんです。これは好みの問題になってきますが。
少年B:なるほど。大きいものは、きゅうり独特の食感が弱くなっている可能性があるんですね。では、きゅうりの保存方法についても教えてください。
青髪のテツ:きゅうりは乾燥しやすいので、保存袋に入れた上で、冷蔵庫の野菜室にいれましょう。
少年B:きゅうりは夏野菜という印象があったので、常温保存がいいと思っていたんですが、野菜室に入れるといいんですね。確かにすぐ乾燥してしおれてしまう印象があるので、乾燥を防ぐことを意識してみます。
トマトの選び方
少年B:続いて、トマトの選び方について教えてください。個人的にアタリハズレがある食材だと思っていて。
青髪のテツ:確かにトマトは選び方で味に差が出る食材かもしれませんね。まず、トマトはお尻に筋が出ているものがいいです。よく「スターマーク」って言いますね。
少年B:あ、スターマークはなんとなく聞いたことがあります。他に注目すべきポイントはありますか?
青髪のテツ:あとはヘタの部分が緑色で、先までしおれずにピンとしているものを選びましょう。それから、手に持った時にずっしりと重い方が水分があるのでいいと思います。色はすぐ食べるなら、真っ赤に色づいているものを選びましょう。
青髪のテツ:緑色っぽいものは熟れていないんですが、常温に置いておくと追熟して赤くなってきます。トマトは元々緑色の状態で収穫しているので、1〜2日後に食べるトマトを買っておく場合は、若干緑色でも大丈夫ですよ。
少年B:緑色っぽいものは避けていたんですが、しっかり赤くなるんですね。形についてはいかがですか?
▲左:丸いトマト 右:角ばっているトマト
青髪のテツ:角ばっているものは中に空洞ができている可能性があるので、丸いものの方がいいでしょう。ちゃんと育っているということなので。
ただ、形が少し悪くても大きく味に変わりはないので、神経質にならなくても大丈夫です。
少年B:トマトの形に着目したことはなかったです。ちなみに保存は冷蔵室ですか?
青髪のテツ:基本は常温保存がいいと思います。トマトの最適保存温度は10℃程なので、冷蔵室だと冷たすぎるんです。夏などの暑い時期は野菜室に。それ以外は廊下や玄関などに置いておくといいでしょう。
ブロッコリーの選び方
少年B:では、次にブロッコリーの選び方を教えてください。
青髪のテツ:ブロッコリーは房が濃い緑色のものを選びましょう。蕾(つぼみ)がギュッと詰まっていて、固いものがいいです。⻩色くなっているのは花が咲く前兆なので、避けましょう。
少年B:たまに、紫色っぽくに変色しているものもありますが、これはどうでしょうか?
青髪のテツ:冬場であれば、紫色っぽくなったものでも問題ありません。キャベツと同じで、寒さに当たって糖分を蓄えているので。実際に食べると甘くておいしいですよ。
少年B:それは知りませんでした!
青髪のテツ:あと、茎の切り口に穴があるものは避けておきましょう。茎を食べる際、筋っぽさが残ってしまいます。
少年B:そんなところに見分けるポイントがあるんですね。ちなみにブロッコリーには虫がいることがありますよね。うちの弟は子どもの頃にそれがトラウマになって、ブロッコリーが食べられなくなってしまったんです。そういうことを避ける方法はありますか?
青髪のテツ:選んで避けるのは難しいですが、いい洗い方がありますよ。ツイートで紹介しているので、こちらにも貼っておきますね。参考にしてください。
ブロッコリーのカサには虫や汚れが潜んでいます。洗い方を工夫し、汚れをしっかり落として頂きましょう。
— 青髪のテツ|野菜のプロ (@tetsublogorg) 2021年7月5日
①余分な茎や葉を取り除く
②蕾を下にしてビニール袋にポイッ
③蕾が浸かるまで水を入れる
④15分間放置
⑤最後にシャカシャカ振る
小さい虫や汚れが浮いてきます。
試してみて! pic.twitter.com/9IS8Fx9DRC
少年B:おお、意外と簡単なんですね! やっぱりみんなトラウマになってるんだ……。(いいね数がすごい)
青髪のテツ:保存方法は冷蔵室がいいです。ブロッコリーも乾燥を防ぐために、保存袋に入れておきましょう。
⻑ネギの選び方
少年B:続いて長ネギをお願いします。毎回長ネギ同士を比較するんですが、何を基準に選べばいいのかわからなくて。
▲この長ネギにはネバネバは見られず……
青髪のテツ:長ネギは⻘い部分の中に含まれているネバネバが多い方がいいと言われています。あのネバネバが多い程甘みが強いんです。実は⻑ネギはメロンと同じくらい糖度が高いんですよ。
少年B:ええっ、そうなんですか!?
▲左:白い部分が少ない長ネギ 右:白い部分が多い長ネギ
青髪のテツ:長ネギは辛みが強いので甘みは感じづらいんですが、実はかなり糖度がある野菜なんです。
青い部分のネバネバ以外の見分け方としては、白い部分が多い方がいいと言われています。僕は緑色の部分も好きなので、あんまり気にしないんですが……。
あとは緑色と白い部分のコントラストがいいものですね。時間がたつと緑色の部分が⻩色く変色して、白い部分も一部ピンク色っぽくなるので、そういったものは避けましょう。
少年B:万能ネギや下仁田ネギなども同じ見分け方で大丈夫ですか?
青髪のテツ:そうですね。コントラストでチェックすれば大丈夫です。
少年B:あと、長ネギはいつも保存場所に困っているんですが、どうすればいいでしょうか。
青髪のテツ:長ネギのように長い野菜は立てて保存をするといいですよ。畑と同じ状況を作るようにしてください。横にしておくと、上の方に曲がってしまいます。
冬場なら常温で箱などに入れて、立てた状態で保存しましょう。夏場は冷蔵室に入るサイズに切って立てておきましょう。冷蔵室に入れる時、根元は水を入れた容器に浸けるのがおすすめですよ。
にんじんの選び方
少年B:続いてにんじんの選び方を教えてください。そもそもいいにんじんの選び方ってあるんでしょうか?
青髪のテツ:にんじんは軸が小さいものを選びましょう。軸が大きいものは可食部の栄養を葉に取られやすく食感も固いため味が落ちます。また、軸が緑色の方が時間が経過しておらず新鮮である場合が多いです。
少年B:軸の大きさと色で選ぶんですね!? にんじんそのものの大きさや太さは気にしなくてもいいんですか?
▲色が白っぽくなっているにんじん
青髪のテツ:はい、軸を基準に選んでいただけるといいと思います。サイズはあまり関係ないですね。むしろ、大きさよりも色を見るといいです。軸が小さくて濃いオレンジになっているものがベストです。
にんじんは時間がたつと表面が乾燥してくるので、色が白っぽくなっていきます。他に傷がないかとか、そういった部分に注意して見ておきましょう。
少年B:なるほど、ありがとうございます。では保存方法についてもお願いします。
青髪のテツ:冷蔵室の野菜室で保存しておきましょう。長ネギは立てておいた方がいいんですが、にんじんは立てるって話を聞きませんね。にんじんは乾燥しやすいので、保存袋に入れておくか、新聞紙に包んで保存するのがいいと思います。
ピーマンの選び方
少年B:続いてピーマンについて教えてください。
▲左:ヘタの周りが出っ張っているもの 右:ヘタの周りがへこんでいるもの
青髪のテツ:ピーマンはヘタの色が緑色のもの、そして表面がツヤツヤしてハリのあるものがいいです。あとはヘタの周りが出っ張っていて、ヘタはへこんでいるものがいいと言われています。ピーマンやパプリカも同様に、ヘタ周辺を見て選ぶようにしていますね。逆にヘタが黒っぽく変色しているものは避けてください。
少年B:ヘタではないんですが、たまにちょっと赤みが混じっているピーマンがあるじゃないですか。あれはどうなんですか?
青髪のテツ:ピーマンは完熟すると赤くなるので、実は赤い方が栄養があるんです。真っ赤に熟したピーマンはビタミンCが2倍、βカロテンは3倍、ビタミンEはなんと5倍になるとも言われています。
※ピーマンの個体差等によって、ビタミンなどの増加量は変化します。
少年B:ええーっ、そうなんですか! そしたら今度から赤いものを選ぶようにします……!
青髪のテツ:ただ、赤くなったピーマンは甘みが強くなり、ピーマン特有のシャキシャキ感や苦みは弱くなるんです。なので、緑色は炒めもの、赤色はサラダというように、用途に合わせて使い分けましょう。
少年B:なるほど、用途に合わせて使い分けるのがいいんですね。ピーマンの苦みが嫌いな子どもも多いし、完熟ピーマンをサラダにするのはいいかも。
青髪のテツ:ピーマンの苦みを取る方法もあるので、良かったらこれも試してみてください。
ピーマンの苦味抜き
— 青髪のテツ|野菜のプロ (@tetsublogorg) 2022年4月20日
①綿と種を取る
②繊維と垂直に薄切
③ボウルに水を入れて洗う
④水を捨てる
⑤水が濁らなくなるまで③④を繰返す
⑥10分水に漬ける
ピーマン嫌いの子でも克服できるかも。
お試しください! pic.twitter.com/JG25qfgDMc
少年B:そんな方法があるんですね! 今度試してみます。
青髪のテツ:保存方法ですが、ピーマンは最適な保存温度が10℃程なので、常温保存で大丈夫です。暑くなってきたら野菜室に入れましょう。野菜室に入れる場合は1個ずつキッチンペーパーなどに包んで、ポリ袋に入れると長持ちしますよ。
少年B:ちなみにキッチンペーパーで包むことでどんなメリットがあるんですか?
青髪のテツ:キッチンペーパーには吸水性があるので、野菜の水分を保持することに適しています。野菜の水分を逃さずに保存したいときには、キッチンペーパーを上手く活用するといいと思います。
ジャガイモの選び方
少年B:続いてジャガイモの選び方を教えてください。
青髪のテツ:ジャガイモは、まず品種を選ぶところからですね。どういう料理をしたいかに合わせて、品種を選びましょう。
ポテトサラダやマッシュポテトなど、煮崩れしてもいい料理であれば男爵やキタアカリ。カレーや肉じゃがなどには、煮崩れしにくいメークインですね。
少年B:品種が決まったあとは、どういったジャガイモを選ぶべきですか?
青髪のテツ:芽が出ていないこと、皮が緑色になっていないか、という点を注意して見てください。特に、春に出回る新じゃがいもは色が変わりやすく、1日で緑色っぽくになってしまうこともあります。
芽や緑色っぽい部分にはソラニンやチャコニンという毒素が含まれていて、食べると食中毒を起こし、最悪の場合は死に至る可能性もあります。
少年B:ヒエッ! なんでそんな恐ろしいことになってしまうんでしょうか。
青髪のテツ:ジャガイモは日光や部屋の光などに当てると毒素が生成されてしまいます。なので、光に当てないように、暗くて涼しい場所で保管しましょう。
通気性が良くなるように穴をあけたポリ袋や、カゴに入れておきましょう。
少年B:ジャガイモは常温でいいんですね。
青髪のテツ:基本的には常温で大丈夫ですが、春から夏にかけての時季は芽が出やすいので、野菜室に入れることをおすすめします。
サツマイモの選び方
少年B:次にサツマイモの選び方を教えてください。ダイエット中によく食べていたんですが、甘いものと甘くないものの差が大きくて……。甘いサツマイモの見分け方を知りたいです!
青髪のテツ:まずサツマイモは、品種によって特性が違います。一般的に出回ってる品種の中では「紅はるか」が一番糖度が高いので、甘いサツマイモを食べたいのであれば、「紅はるか」を選ぶといいです。
品種によって価格帯も違うんですが、鹿児島の「安納芋」も甘くておいしいです。僕は天ぷらとかおみそ汁に入れるのであれば、甘さが控えめな「なると金時」が好きです。これは個人の好みだと思うんですが。
少年B:いろんな品種を試してみて、お気に入りを決めてもいいかもしれませんね。品種が決まったら、次はどこを見るべきでしょうか?
▲左:まるまると太ったサツマイモ 右:細いサツマイモ
青髪のテツ:細いものよりも、まるまると太ったものの方がおいしいと言われています。あとは、端に黒っぽい汚れのようなものが付着している場合があります。
少年B:ありますね。
青髪のテツ:あれは蜜なので、ついている方がいいんです。見た目は確かによくないんですが。
少年B:蜜って言われるとちょっとイメージが変わりますね。今度からはそういうものを選ぶようにします!
青髪のテツ:常温で暗いところに置いておきましょう。寒さに弱いので、冷蔵室には入れないでくださいね。
アボカドの選び方
少年B:最後に、アボカドの選び方を教えてください。これも選び方が難しいですよね。
青髪のテツ:ちなみにアボカドは野菜ではなく果物に分類される食材なんです。
少年B:そうなんですか!?
青髪のテツ:野菜と果物の区別は難しいのですが、分類上アボカドは果物とされています。今回は、定番野菜の見分け方の紹介にはなりますが、サラダなどによく使用する食材ですので、解説していきますね。
少年B:ありがとうございます!
青髪のテツ:まず、ヘタが取れていないことをチェックしましょう。ヘタが取れたアボカドは高確率で傷んでいます。中身がきれいな食べ頃を選ぶならヘタが浮き、少し弾力があるものがいいです。
少年B:まずはヘタの有無を見ると。
青髪のテツ:あと、色は「黒いものを選びましょう」とよく言われますが、黒すぎるものは熟しすぎています。こげ茶色のものを選びましょう。
少年B:黒ではなく焦げ茶色がいいんですね。参考になりそうです。
青髪のテツ:あとは、ヘタ付近を触って弾力があるものがいいです。柔らかすぎるものは傷んでいることがあります。ただ、あまり強く触るとそこから傷んでしまうので、お店でアボカドを選ぶ時は優しく触れてくださいね。お願いします。
まとめると、まずは色を見て、ヘタがついているかを確認し、最後に弾力を確かめる。これでおいしいアボカドが選べますよ。
少年B:めちゃめちゃ実用的ですね! ありがとうございます。アボカドの保存方法についても教えてください。
青髪のテツ:適度に熟したアボカドは冷蔵室に入れておきましょう。カットしたアボカドを使い切れない場合は断面にレモン汁を塗っておくと、変色するのを防げますよ。
ただし、熟していないものは常温で保存してください。冷蔵室に入れておくと追熟せず、固いまま中身だけが傷んでしまいますので。
少年B:そうなんですね! アボカドは知識がないといいものを選ぶことも正しく保存することもできないわけですね。
まとめ
今回は定番野菜を中心に選び方から豆知識、保存方法までたっぷりとうかがいました。
野菜を購入してもハズレを引いてしまったり、気付かないうちにダメにしてしまったり……と、野菜にはなんとなく苦手意識があったのですが、これで解決できそうです。
教えていただいたことをいかして、たくさん野菜を買ってもっとダイエットに励もうと思います。よーし、がんばるぞ~!!!