京都「茶三楽」の絶品抹茶エスプーマかき氷は1時間待ってでも食べたい

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抹茶エスプーマかき氷を求めて、京都・嵐山へ

日本茶専門店が作る、夏季限定の抹茶エスプーマかき氷が、1時間待ってでも食べたい絶品と聞いて、京都は嵐山までやってまいりました。こんにちは、メシ通レポーターの西尾明彦です。

 

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阪急嵐山駅からお店に向かうと、途中に有名な渡月橋があります。

 

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嵐山のメイン通りから天龍寺の前の通りを進むとすぐにありました、「日本茶茶房 茶三楽」です。

 

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店内は入ってすぐにテーブル席とカウンター。

 

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奥はお座敷になっています。

 

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本格的な茶室もあります。

 

京都の夏は暑いので、夏場に日本茶をどう楽しんでいただくか、昨年9月にオープンした時からずっと考えていました。その答えが、しっかりと日本茶を味わっていただくかき氷です」と、日本茶アドバイザーの池田寛樹さん。

 

かき氷は清少納言の「枕草子」に「あてなるもの(上品なもの)」として登場する、由緒ある、日本独自の食べ物だったそうです。

 

「日本茶を楽しむかき氷は、東京・下北沢の『しもきた茶苑大山』の店主、日本に13人しかいない茶師十段の大山泰成さん直伝です。抹茶エスプーマの創始者の門外不出の作り方を、特別に伝授していただきました」

 

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まずは器に氷を盛っていきます。

 

「氷の状態や温度は、毎日違うんです。刃の角度を調整しながら作るので、1杯作るのに5分くらいかかるんですよ……。多い日には60杯以上、1日中かき氷をつくっています」と、本来はお茶のプロ、日本茶アドバイザーですが、夏場は終日かき氷職人の池田さん。

 

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食感を損なわないよう、ふんわりと形を整えて、シロップをかけると……

 

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泡々の抹茶エスプーマを全体にかけていきます。

 

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最後に、より風味が感じられるよう、全体に抹茶を振りかけます。

 

登場しました!

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「抹茶エスプーマかき氷」(1,500円)です。北海道産大納言小豆、甘味調節のシロップ、お白湯、と共に。

 

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器は抹茶用の平茶碗です。写真を撮っている横から、どんどんエスプーマの泡が溶けていきます。写真は早々に切り上げて、いただきます!

 

抹茶エスプーマのかき氷は、本当に繊細で、「かき氷」という、言葉のイメージ、ジャリジャリした小さな氷の塊のような言葉では表せません。

 

柄でもない抒情的な言葉を使って言うなら、降り積もったばかりの粉雪のよう。フワッと軽やかな食感です。抹茶のエスプーマは、点てたばかりの抹茶のクリーミーな泡そのもの。繊細でエアリーな食感の、食べたことがないかき氷です。

 

エスプーマ抹茶は、かき氷と合わせることを前提とした、オリジナルの抹茶だそうですが、一般的な「抹茶味」にあるような、苦味や雑味、エグ味は一切ありません。抹茶としてそのまま飲んでも間違いなくおいしい、たいへん上品な優しい抹茶です。

 

それもそのはず、農林水産大臣賞を幾度ももらっている茶農家、辻さんが単一茶畑で作った抹茶を使用しています。

 

そんな抹茶の味を最大限に味わってもらうために、氷に最小限の甘味を付けているのみ。添え付けのシロップと小倉小豆で甘さの調整ができますが、一口目は、シロップを付けずに、抹茶本来のお味を楽しむことをおすすめします。

 

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食べ進めていくと、繊細なのに、意外とすぐには溶けません。中にも抹茶エスプーマが隠れておりました。外&内に抹茶エスプーマがふんだんに使われているので、最後まで抹茶の風味が楽しめます。

 

せっかく嵐山まできたので、もう1杯!

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続いては「ほうじ茶かき氷」(1,000円)です。

 

こちらは、かき氷全体にほうじ茶蜜がまんべんなくかけられています。エスプーマかき氷とは氷の削り方を微妙に変えているそうで、フワッとしながらも、食感の違いが楽しめます。

 

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かき氷のアップです。口に運ぶと、芳ばしいほうじ茶の香りが広がります。

 

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真ん中から食べ進めてみました。抹茶エスプーマとは味、食感ともに違うので、2杯目もペロリ。最後は溶けたかき氷を飲み干します。

 

そういえば、2杯食べても、全然頭がキーンときませんでした。薄く削りだしたかき氷は、空気の層を含んでいるため、キーンとならないそうです。

 

かき氷ファンからは、通年でメニュー化してほしいと熱烈なオファーがあるそうですが、9月末で終了予定とのことですので、お早めに。

 

かき氷情報が先行しましたが、こちらは全国から選りすぐりの日本茶が楽しめる日本茶茶房です。

 

「同じ産地の同じ品種のお茶であっても、茶農家や畑の場所が違うと、味もまったく違います。その個性的な味わいを味わっていただきたいので、産地、品種、茶農家、茶畑単位でお茶をお出ししています」

 

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すっきりしたうま味の浅煎りほうじ茶。その時々の「シングルオリジン日本茶」が楽しめます。かき氷で体が冷えたら、温かいお茶もぜひお試しあれ。

 

お店で煎ったほうじ茶、浅煎りほうじ茶、深煎りほうじ茶、冷ほうじ茶と、温度や入れ方を変えた「ほうじ茶コース」(1,500円)や、他にも「ほうじ茶炒り体験」や「抹茶体験」など、日本茶のさまざまな楽しみ方を教えてくれるお店です。

 

かき氷単品は予約不可なので、土日は1時間待ちは覚悟する必要がありますが、かき氷と一緒に日本茶も楽しめる「かき氷コース」(2,000円~)は、予約可能とのことです。待たずにすぐ食べたい方は、「かき氷コース」の予約がベターです。

 

お店情報

日本茶茶房 茶三楽

住所:京都京都市右京区嵯峨天龍寺造路町7
電話番号:075-354-6533
営業時間:11:30~17:30(LO 17:00)
定休日:不定休
ウェブサイト:https://www.chasanraku.co.jp/

※この記事は2017年8月の情報です。
※金額はすべて税込みです。

 

書いた人:西尾明彦

西尾明彦

外食ライター&コピーライター。食と酒を中心に、堅めのビジネス系など執筆中。趣味は酒蔵巡り。北は北海道から南は四国まで50蔵以上を訪問。大阪在住のきき酒師。

HP:大阪のコピーライター西尾事務所

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