軽い気持ちで「ラーメン3kg食べてみる?」とオファーしたら、あっさり完食完飲。それどころか、デザートにホイップ&アイスこんもりのハニトー1斤までペロリと平らげてしまう、圧倒的なポテンシャルを見せつけた現役東大生・中澤莉佳子さん。
目のまえで繰り広げられる大食い初挑戦とは思えない驚愕の食べっぷりに、「とんでもないパンドラの箱を開けてしまった!」と思い知らされたわれわれは、その限界をこの目で確かめるべく、ふたたび彼女を招聘したのであった……。
本日の“獲物”はラーメンと並ぶ大好物「カレー」
というわけで、大反響! 大食い企画の第2弾!!
まだまだ大食い記事作りの“正解”が見出せていないわれわれは、前回と同じ秋葉原の駅前で謎のおすまし系スナップを撮影しつつ、次なる“標的”のお店に向かいます。
▲めちゃくちゃすまし顔ですが、この時点で「お腹ペコペコ」を連呼されておりました
今回が初見だという方にあらためて説明しておくと、彼女自身は、泣く子も黙るニッポンの頭脳、東大工学部に通う20歳の現役女子大生。
学内のインカレサークル『AnotheVision』の一員として、バラエティ番組『今夜はナゾトレ』(フジ系)のコーナー『東大ナゾトレ』に出演したり、『東大娘。'19』なるアイドルダンスコピーサークルで踊りくるったり、来たる11月22日(金)からの“駒場祭”で決定する『ミス東大コンテスト2019』のファイナリストに選ばれたりもしている才色兼備の逸材です。
そんな彼女に「ミスコンのファイナリストたちはやっぱりみんなバチバチなの?」などと、おっさん丸出しのゲスな質問を浴びせながら向かった先は、JR秋葉原駅の昭和通り口から歩いて5分。神田川を越えてすぐのビルの2Fにある、その筋では有名なお店。
▲入店前に気合を入れて、いざ尋常に勝負!
そう、ここは……。
2016年12月のオープン以来、隠し味の山椒がピリリと効いたスパイシーなオリジナルのルーと、“味変”できる白湯スープで一躍評判となったカレー専門店『フジヤマドラゴンカレー 秋葉原店』。とりわけ大食い界隈では、誰もが一度は通るであろう名店です。
なにしろ、本人の言によれば「大好きなカレーとかなら、ラーメンと同じぐらいは食べられそうな気がします」(前回記事参照)。
それを聞いたわれわれが、「ならば証明してみせろぃ!」とばかりに真っ先に思い浮かべたのが、同じ秋葉原にある同店の誇る2.5kgのメガ盛りカレー「チャレンジMEGAカレー2,500」だったというわけです。
▲ちなみに、店前ではオーダーの仕方をマジマジと見ていたようですが……
▲当然ながらコレ↑にそんな選択肢はないのです
ド迫力の「チャレンジMEGAカレー2,500」
こちらの「フジヤマドラゴンカレー 秋葉原店」では、カレー、辛さ、ライスの量、サイドメニューを順番に選んで注文するのがセオリーですが、チャレンジメニューにはそんな選択肢はもちろんナッシング。
問答無用のフルボリュームを、20分以内に食べ終えるのがルールです。
▲明らかに緊張していた前回とは打って変わって、余裕の笑み
──自信のほどは?
莉佳子:たぶん大丈夫だと思います。ちゃんとお腹も空かせてきたので(笑)。
──作戦は立ててきた?
莉佳子:大食いYouTuberの人の動画を見てたら、「揚げものから攻めるのがいい」って言ってたので、それを実践してみようかな、と。
──なるほど。噛むの大変だもんね。とんかつとか。
莉佳子:あと、油分で胃をコーティングしてあげたほうが身体にもやさしいかなって。
──いや、そもそも食べる量が暴力的だから!
▲店長の名取宜亮さん。チャレンジメニューのオーダーは「週に10食程度」とか
……などと、軽めのトークでウォーミングアップをしていると、いよいよ運ばれてきました。本日の“獲物”。2.5kgの超重量級カレーの登場です。
▲見よ、この肉、肉、肉のボリューム感!!
▲上空から見下ろすとこんな感じ
▲やっぱりここでも、まず自撮り(もう儀式です)
▲ストップウォッチを構えて……
▲さぁ、召しあがれ!!
莉佳子選手、驚異的なスピードを見せつける
さすが、「お腹ペコペコ」だっただけあって、今回は序盤から攻めの姿勢。
ひとくち食べて「おいしい!」とつぶやくや、涼しい顔で黙々とスプーンを口に運んでいきます。
▲宣言どおり、まずは揚げものから
アッという間にとんかつ、唐揚げを仕留め終えると、不敵な笑みを浮かべてルーとライスにも着手。山椒の効いたルーは、ノーマルな状態でもわりと刺激的なはずですが、彼女自身は「辛いものも得意」。まったく意に介しません。
ちなみに、同店の通常メニューは、「ご自由にお使いください」の特製白湯スープで、カレー雑炊風にして食べるのも醍醐味のひとつですが、チャレンジメニューではそんな“味変”は禁止。ただひたすら食べることのみがミッションです。
▲「嬉々として」という表現がぴったりの不敵な笑み
▲速いだけじゃない、味わってもいるからハンパない……
大食い2戦目にして漂いはじめた王者の風格
▲水を飲む姿にも落ちつき。これは危なげない戦いぶり
開始から5分強。黙々と食べる彼女をしばし放置して、厨房にいた名取店長にお店の概要などをうかがっていたわれわれ。
「挑戦者のうち女性は1/3ぐらい」、「成功率は3〜4割ってところですかね」といった基本情報をひと通り聞き終えてテーブルに戻ってみると……。
やっぱ、さすがにまだまだ先は長いよね。
と、見せかけて……。
すでにフジヤマの手前半分がきれいに山体崩壊!
「さてはホントに飲んでるだろ?」とツッコミたくなるあまりの速さに、一同唖然。空腹の獣……ならぬ、空腹の莉佳子に、もはやカレーはおやつ同然なのかもしれません。
▲その後もペースはまったく落ちずに……
▲あとは少量(と言っても多いけど!)のライスとルーを残すのみ
▲20分の制限時間を7分以上も残した段階で……
▲最後のひとくちをお箸できれいにさらってスプーンに乗せていきます
▲ラストひとくちを……
▲パクリと平らげ……
▲このドヤ顔……
▲完食記念の写メも忘れません
そんなこんなで、15分足らずという圧倒的なスピードで2.5kgのカレーをやっつけてしまった彼女。「ポテンシャルの天井が見たい」とわれわれが突きつけたとっておきのメガ盛り命題は、今回もいともあっさりとQ.E.D. (証明終了)。「はたしてカレーは飲料なのか」の題意は、われらが莉佳子選手によって見事に示されることとなったのでした。
初回の大反響で大食いオファーも続々!?
さて、ここからは対岸の神田川河川敷に場所を移して勝利者インタビュー。
マシマシにんにくトッピングのおかげで「口臭がヤバい」と乙女な一面をのぞかせる莉佳子選手に、お店の隣の大手コーヒーチェーン店で買ったソフトクリームを持たせ、話を聞いていきます。
──今日は前回にも増して余裕の完勝でしたね?
莉佳子:そうですね。最近は学祭に向けて、週5でダンスの練習をしているので、だいたいいつもお腹が空いてて……。今日もまだまだ全然行けそうなんですけど……。
──あ、二軒目は用意してないですよ(汗)。ちなみに、前回の記事で反響はありました?
莉佳子:けっこうみんな喜んで読んでくれてました。とくに文章がおもしろいって。
──ぼくを褒めてもなんも出ないですよ。調子には乗りますが。
莉佳子:あと、ネットの感想で「キャラが渋滞してる」とか書かれてて、それはちょっとヘコみました。そんなつもりないのにな……って(笑)。
──現役東大生で、リケジョで、謎解き好きで、アイドルマニア。そして、大食い。……確かに、GWの小仏トンネルぐらいは渋滞してますね。
莉佳子:コボトケってなんですか?
──いや、なんでもないです(泣)。それはそうと、記事を見た各方面の関係者の方々から大食いオファーもちょこちょこ届いているとか。
莉佳子:そうなんです。ずっとやりたいと思ってたことなので、それは本当にうれしくて。今度AbemaTVで放送される『大学キングダム』(※)っていう番組にも、大食いの回で出させてもらったりしています。
※東大と、早慶上智、日大の5校で争う大学対抗のバトルショー。11月16日より、さまざまな種目ごとに全6回放送される。MCはお笑いコンビ、EXIT
──これで来たる“駒場祭”で『ミス東大』にでも選ばれようものなら、キャラ渋滞にますます拍車がかかりますね。
莉佳子:そうなれたらなれたで、望むところです! がんばります!!
▲お口直しにはなっても、八分目のお腹を満たすまでではなかった模様
着々と“大食いアイドル”への道を切りひらきつつある莉佳子選手。
編集部サイドの「くれぐれも無理に完食させたりしないように」という心配をよそに、彼女の胃袋とわれわれの飽くなき戦いは、これからも続くのでありました。
▲くだんの“駒場祭”では「3日間、食べる間もないほど踊り続ける予定」とのことです
撮影:熊代紀章
店舗情報
【閉店】フジヤマドラゴンカレー 秋葉原店
住所:東京都千代田区神田岩本町1-13 清新ビル2F
電話番号:03-3252-0141
営業時間:11:00〜22:00(ラストオーダー 21:45)
※このお店は現在閉店しています。
※飲食店の掲載情報について。
書いた人:鈴木長月
1979年、大阪府生まれ。関西学院大学卒。実話誌の編集を経て、ライターとして独立。現在は、スポーツや映画をはじめ、サブカルチャー的なあらゆる分野で雑文・駄文を書き散らす日々。野球は大の千葉ロッテファン。
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