こんにちは。福岡在住ライターの大塚拓馬です。
普段は福岡のおいしいお店での取材記事をお伝えしている僕なんですが、現在は新型コロナウイルス感染拡大の影響で、取材が難しい状況になってしまっています。
今だからこそ発信すべき「福岡グルメ」はないか……?
ありました。筆者も『メシ通』でリポートした「うどん」です。
そこで今回は、福岡の有名うどん店の中から全国にお取り寄せができるお店を探し、一挙に6店舗分注文してみました。
福岡のうどんって、実はいろんな種類があって奥が深いんですよ。それぞれのお店とお取り寄せ商品の紹介をしていきます。
- 「ウエスト」は福岡のうどん店舗数No.1
- 「資さんうどん」が2020年4月ついにオンラインストア開店
- 「因幡うどん」自慢のごぼう天が我が家で楽しめる
- 久留米の名店「立花うどん」もお取り寄せ可!
- 「かしわうどん」は知る人ぞ知る小倉駅名物
- 「肉肉うどん」は醤油ベースの黒スープが決め手
- 今こそ家族で「福岡うどパ」しよう!
「ウエスト」は福岡のうどん店舗数No.1
ウエストは福岡県内でもっとも店舗が多いうどん店です。福岡のうどんと言えば、真っ先に名前が挙がるような存在となっています。
通販でとくにおすすめなのは肉うどんのセットです。オンライン(下記リンク参照)から注文できます。
▲肉うどんセット(4食入り、2,500円税込)
冷凍した麺とうどんだし、そして具材の肉が発泡スチロールの中に詰まっています。
大きめの鍋で沸騰させたお湯に、冷凍麺を投下。
実はウエストの店舗で使用しているのは同じ冷凍麺です。この工程は店舗の調理方法と同じなので、店舗で食べる麺に限りなく近い食感のおいしいうどんを食べられます。
ゆで時間は1人前1分~2分程度。うどんがほぐれて、フワフワ浮かんできたあたりが食べごろなので、湯切りしましょう。
うどんだしと具材の肉は別の鍋で湯煎して、完成。
ウエストの肉うどんです!
▲ネギは自分で用意しました
丼をテーブルに置いた瞬間、めっちゃいいにおい。
普段、あまり意識せずに生活の一部のように食べているウエストのうどんですが、自宅で対峙すると、改めて「だしの香りの良さ」に気づかされます。
まず麺を持ち上げた瞬間、いつも自宅で食べているうどんとは明らかに違う麺のツヤと、透明感。
次に、噛んでみて分かる、やわらかいけど強い弾力とモチモチ感。
そして、肉の量が多い! 90g入っています。
麺をすすって、肉をモグモグ。そしてだしをズズッ……。
「ウエストのうどんって、こんなに美味かったんだ」
お店で当然のように食べているうどんも、家で食べることによって、うどん本来の美味しさがより際立って感じました。
いわば「家映え」。
ぜひご自宅でウエストのうどんの美味しさを体感してみてください。全国に散らばった福岡出身の皆さんにもおすすめです。
ウエストのオンラインショップでは肉うどんセットのほか、カレーセットやウエストで使えるお食事券も販売されています。
また、各店舗ではテイクアウトも実施中。めん146円(※冷凍めん、ゆでめん選べます)、だし146円というお求めやすい価格なのでぜひ利用してみてください。
※価格は店舗によって異なる場合があります。
「資さんうどん」が2020年4月ついにオンラインストア開店
資さんうどんは福岡県北九州市に本社があるお店で、近年は福岡市内、さらに福岡県外に店舗を広げています。
「資さんうどんは北九州のもの」と言われますが、福岡市内の店舗はいつ行っても盛況で福岡市民からも支持を集めています。九州全体に広がっていくのも、時間の問題でしょう。
そんな福岡県民に愛される資さんうどんも、2020年4月24日に公式オンラインストア「資さんストア」をオープンしました。
中でもおすすめは肉うどん(5人前)です。
▲肉うどん(5人前、2,800円税込)
肉うどんのセットはパック詰めのうどんだしと麺、肉うどんの具、かまぼこが冷凍されて届きます。
とくにこの「資」かまぼこが嬉しいという人も多いのではないでしょうか。これが自宅にあるという不思議でスペシャルな感覚。
さっそく調理していきましょう。
うどんの湯がき時間の目安は1分~2分。
スープは別途温め、肉はビニールパックのまま(うどんを湯がいたお湯でOK)4~5分ほど湯煎したら完成です。
▲ネギは自分で用意しました
だしを温めているときから、部屋にいい香りが漂っていました。資さんうどんの店舗に来たようです。
資さんうどんの麺の特徴は、なんと言ってもモチモチ感。やわらかくてなめらかで、ちょっぴり細めなんですがもっちりしていて食べ応えがあります。
肉うどんの肉は牛肉に玉ねぎを加え、甘めに煮込まれています。
サバ節のパンチが効いた特徴的な資さんうどんのだしに調和し、うどん全体をマイルドでコクのある味わいに。
これが日本中どこでも食べられるなんて……。
ありがとう、資さんストア!
ちなみに「資さんストア」ではテイクアウト限定メニューとして好評なもつ鍋や、ビーフカレー、牛丼の具も販売されています。ぜひ他のメニューもチェックしてみてください。
また、店舗ではほぼすべての商品のテイクアウトも実施しています(一部の商品を除く)。うどんはもちろん、資さんうどん名物のぼた餅や、丼つゆなども販売されているので、ぜひ利用してみてください。
「因幡うどん」自慢のごぼう天が我が家で楽しめる
因幡うどんは昭和26年に創業した「博多うどん」の文化を代表する老舗です。
福岡市の天神、博多などをメインに店舗を展開しているのが特徴で、中心部で働いている方々を筆頭に愛されています。
そんな因幡うどんも、電話やFAXでお取り寄せが可能です。うどんの麺とだしに加え、お店で提供されているものと同じごぼう天、えび天、丸天も地方発送してもらえます。
▲うどん6人前(ごぼう天×2食、えび天×2食、丸天×2食、2,960円税込)
できあがってすぐの麺やだしは急速冷凍して送ってもらえます。段ボールの中にギチギチに詰まったうどんたちに心が躍ります。
さっそく調理していきましょう。
沸騰したお湯に冷凍麺を入れてゆでていると、だんだんほぐれて浮き上がってきます。この浮き上がってきたタイミングが食べごろです。
福岡らしいフワフワなうどんが好きな方は浮き上がってから、もう1分くらいゆでてもいいかなと思います。やわらかくはなりますが、モチモチ感は残りますのでご安心を。
そして完成。
因幡うどんといえばこれ!
「ごぼう天うどん」です。
そして因幡うどんの魅力は何と言ってもだし。北海道産の羅臼天然昆布、長崎の五島・島原産いりこ、大分の日田にある原次郎左衛門の醤油、赤穂の塩を使用しており、創業当時のこだわりは現在でも守られています。
「昔、福岡に住んでいたときによく食べたなあ」という人も、きっと思い出せるはず。
だしのパックにハサミを入れた瞬間から部屋中にだしの香りが広がり、うどんへの期待が高まります。
生地に足踏みの工程をいれ、職人が手間暇かけてつくった麺はフワフワでもちもち。
できあがってすぐ急速冷凍することで、お店に限りなく近い味を再現できています。
ごぼう天はすぐにだしを吸って、デロデロな姿に変貌。
このデロデロ天ぷらとだしとネギをいっしょにすするのが、因幡うどんの「シメ」です。
デロデロした方が、だしの香りが引き立つように感じるのはなぜなのか──。だれか科学的に解明してください。
この「デロデロ天ぷら汁」を日本中でいただける幸せ。ぜひ通販を利用していただきたい。
ちなみに同時に頼んだ「えび天」も、ごぼう天と同じ仕様。最後にご褒美「デロデロ天ぷら汁」が楽しめます。
ごぼうが練り込まれた丸天も香りがよくておすすめです。
因幡うどんはオンラインショップがないので、公式サイトで必要事項を確認し、電話やFAXで申し込んでくださいね。
また、店舗でも、各種メニューをお持ち帰り可能です。因幡うどん名物の、かしわ飯にぎりもお持ち帰りできます。
久留米の名店「立花うどん」もお取り寄せ可!
立花うどんは、多い時に1,500杯を売上げることもあるという、久留米の名店中の名店です。
久留米インターのすぐそばにあるお店で、立花うどんの看板を見ると「久留米に来た!」「帰ってきたなあ!」と感じる方も多いのではないでしょうか。
そんな立花うどんも、わざわざ久留米に帰らなくても食べられるように、公式サイト通販で注文できるようになっています。
おすすめは肉・丸天うどんです。
▲肉・丸天うどん(5人前、3,618円税込)
立花うどんのお取り寄せうどんの特徴は、うどんの麺が冷凍ではなく半生タイプで届くことです。
冷凍うどんは2分程度でゆで上がるものが多いのですが、立花うどんの場合は約15分~16分ほどゆでる必要があります。本格的な麺ゆでを楽しみましょう。
ちなみに立花うどんの生麺をゆでるときには、お酢を少しだけお湯に加えることがおすすめされています。
お酢を加えることで、麺がゆで溶け、表面がツルツルに仕上がるのです。
15分ゆでた麺はふっくらと美味しそうに仕上がります。
このまま即食べたいところですが、ここからふたを閉めて約4分~5分程蒸らします。
このプロセスを経ることで、よりふわっとした食感になるのだそうです。
ゆで上がった麺はこの通り、艶やかでおいしそう……。
別途、スープや具材を温め、立花うどんの丸天・肉うどんの完成です。
立花うどんの肉はじっくり味を浸みこませてあり、うどんの上に落とした瞬間、肉のうまみが丼全体に広がります。
プリッとした食感の丸天は風味がよく、食べ応えがあって、これも美味しい!!
丹精込めて15分ゆで、5分蒸らした後には、もはやちょっぴり愛着すら芽生えています。
ツルツルもちもちで、弾力があって食べ応え抜群。しっかりお腹にたまるうどんでした。自宅でこんな本格的なうどんが食べられるのは、本当に幸せです。
公式サイトから通販を行っており、うどん以外にも明太子も販売しているのでチェックしてみてください。
また、店舗ではテイクアウトを実施しているので、そちらもぜひ利用してみてくださいね。
「かしわうどん」は知る人ぞ知る小倉駅名物
▲1食1食パッケージングされ(1袋420円、6食セット2,700円)、バーコードがついた形で届きました、お土産としても販売されているそうです。小倉から上京したあいつに食わせたい!
北九州の名物である、かしわうどん。
うどんそのものは「福岡のうどん」の枠を出るものではないのですが、特徴的なのはやはり具材の「かしわ」。甘辛く煮た鶏肉が具材として乗っているのが特徴です。
※かしわ……鶏肉のこと。
福岡・北九州にある駅の立ち食いうどんでは名物メニューとなっており、複数の会社がそれぞれのかしわうどんを提供しています。
それぞれでけっこう味も違うし、佐賀ですが鳥栖駅のかしわうどんもまた名物なので、これはこれで奥深い世界なのです。
今回その中でも小倉駅の1番・2番・7番・8番ホームで提供されている「かしわうどん」が通販に対応しているというわけで、注文してみました。
調理方法は濃縮うどんつゆを希釈し、麺と一緒に煮込むスタイルです。めっちゃ簡単で、3~4分煮込めばすぐに完成します。
ゆで上がった麺はふんわり膨らんで、とっても美味しそうです。鍋からのだしの甘い香りも食欲をそそります。
▲ネギは自分で足しました
自宅であのかしわうどんが食べられるなんて。
駅の日常が、自宅だと非日常になる。自宅なのに非日常って、なんだか面白いですね。これだけでも発見です。
うどんの上に乗ったかしわの甘い香り。かしわは噛めば噛むほどうまみを感じます。麺はフワフワでやわらかく、ホッとする食感です。
食べるとすぐに小倉駅ホームの風景が見えてきます。
この「かしわうどん」、北九州の名物にもかかわらず、意外に駅以外で食べる機会がほとんどないんですよ。
資さんうどんにも「かしわうどん」というメニューはあるんですけど、あれはあれできちんと別物なので……。
かしわは50g入っていて、福岡人なら一口で「これこれ!」となるはずです。
やっぱ美味しいー!
駅弁で有名な「かしわめし」にもこういうタイプのかしわが乗っていて、この味は福岡人にとっては「列車の味」ではないでしょうか。
とくに福岡を離れた人におすすめです。絶対「あっ、食べたことある!」ってなるはず。地元が小倉の人なら、ちょっとウルッとくるかもしれない。
北九州駅弁当株式会社もしくは北九州観光市場のオンラインショップから注文できるので、ぜひ購入してみてください。
「肉肉うどん」は醤油ベースの黒スープが決め手
肉肉うどんは北九州市小倉発祥の「どきどきうどん」をヒントに発展させた、肉うどんがメインのお店です。
そんな肉肉うどんも通販を行っており、全国配送に対応しているのです。
▲肉肉うどん(2食セット、1,200円税込)
濃縮スープにレトルトの牛頬肉、そして細めの半生タイプの麺が入っています。さっそく調理していきましょう。
肉肉うどんの麺のゆで時間は8分。半生タイプなので、すこしゆで時間は長めです。
ゆで上がりの麺はツヤツヤで、若干の透明感もあります。
スープの中に麺を入れたら、レトルトの牛頬肉を加えて完成!
……と言いたいところですが、肉肉うどんはここからのトッピングが大切です。
刻みネギを乗せて終わりではありません。
チューブでもよいので、しょうがをたっぷり乗せて完成!!
これが肉肉うどんです。
僕はお店で食べるときは薬味マシ(ネギ・しょうが増し)で注文します。
醤油ベースのスープに牛肉の煮汁が混じっています。この黒いスープとしょうががよくマッチして、しょうが好きな僕にはたまらない。
見た目から、味が濃くて、こってりしているような印象を持つ方が多いかもしれませんが、実際は真逆でさっぱりした味付けになっています。
麺はお店より細めですが、ツルツルシコシコで美味!!
ホクホクやわらかく、甘く煮た牛頬肉もお店の味そのまま。
次に食べるときにはもっとネギもしょうがも大量に用意して、薬味マシマシで食べたいと思います!
肉肉うどんのオンラインショップにはうどんの他に、肉肉うどんとよく合う「デンジャー唐辛子」も販売されているので、ぜひチェックしてみてください。
また、肉肉うどんの川端店、中洲店、空港店限定でテイクアウトを行っているほか、空港店、川端店では出前を行っています(※店舗近隣のみ)。詳細は各店舗にお問い合わせください。
今こそ家族で「福岡うどパ」しよう!
最後に6種全部一度に作ってみました。フードコート感!
部屋中がだしの香り。うーん、壮観。オールスターゲームのようなお祭り感。家族で小皿にとって、少しずつ分け合って食べました。
「どれが一番好き?」という話でも大盛り上がりでした。
それぞれで味は全然違うけど、どれも福岡のうどんなのでおなじみの味……という不思議な感覚!
最高のぜいたくでした。
ぜひ福岡のお気に入りのうどんや、気になるうどんを2~3社注文してみて、いろんなうどんを一度に味わう「うどパ」を家族で楽しんでみてくださいね。
書いた人:大塚たくま
福岡に住む九州を愛するライターで二児の父。グルメ、旅行、子育てに関する記事を多数執筆。便利で心を動かす記事を書きたい。取材が大好きで、情報量の多い記事を目指しています。