筋トレ民にも知って欲しい「卵白」の活用法
完全栄養食品と呼ばれている最強の食材。
それが、卵。
タンパク質、脂質、ビタミン、ミネラルなどがバランス良く摂れるため、健康を気にする人やトレーニングに打ち込む人たちからも絶大なる支持を得ている食材です。
卵は、もはやスーパーフードと言ってもいいかもしれませんね。
だけど、卵の魅力はそれだけじゃありません。なんてったってこのおいしさがあるからこそ、この世には数多くの卵料理レシピが存在しているのです。
凄いぞ、卵!!!
しかし、卵といっても卵黄のみを使ったレシピが多いのも事実。
代表的なのはカルボナーラやカスタードクリーム、エッグタルトですが、丼メシやユッケの上にちょこんとのせるのも卵黄だけですよね。
つまり、この世には卵黄レシピの数だけ余った卵白ができてしまうってことです。これってめちゃくちゃもったいないことなんです。
そうとなれば、卵白をおいしく食べられるレシピを知っておかない手はないでしょう。今回は3つの卵白レシピを紹介したいと思います。
「卵白チーズオムレツ」の作り方
【材料】(1人前)
- 卵白 3個分
- スライスチーズ(とろけるタイプ) 1枚
- 塩 少々
- 乾燥パセリ 適量
【作り方】
卵白に塩を加えて、良く混ぜ合わせます。メレンゲとまではいかないまでも、ある程度は泡立てるのがポイント。この写真くらいに泡立てばOKです。
フライパンに油(分量外)を入れ、中火で温めます。そこに卵白を流し込んで、箸で混ぜながら形を整えつつ半熟状態にします。少し固まってきたら弱火にして、とろけるスライスチーズを手前の方にのせます。
奥の固まった卵白をチーズの上に重ねるような要領でたたみます。
……すみません。不器用な私の料理力では形を保つことができず、見た目がスクランブルエッグ化しまったのですが……。ここは、恥を承知でオムレツと言い張らせていただきます!
お皿にのせたら上に乾燥パセリを散らして出来上がり。
オムレツとしては形が崩れてしまいました……が、卵白がまるで雲のようで、思ったよりおいしそうに見えませんか?
卵白だけで作られたオムレツ。はたしてそのお味は……?
うん、これ、フワッフワでおいしい。
普通のオムレツのような、濃厚な卵味はありません。でも、食感の軽さが素晴らしい。アッサリしているので食欲がない朝にもぴったりだと思います。
これにチーズを入れたのは大正解。卵白自体は淡泊なので、チーズの塩気やコクをプラスするとちょうどいい塩梅になります。
ツナを加えたり、ベーコンと合わせたりすれば、無限にアレンジの幅も広がりそうですね。
「卵白スープ」の作り方
【材料】(2人前)
- 卵白 2個分
- 水 400ml
- めんつゆ 小さじ2
- 鶏ガラスープの素(顆粒) 小さじ1
- ごま油 小さじ1/2
- コショウ 適量
【作り方】
まずは、鍋にめんつゆ、鶏ガラスープの素、水を入れ強火で温めます。
煮立ったら中火にして、オムレツと同様に泡立てた卵白を入れます。卵白が半熟くらいまで固まったら火を止めます。
カップにスープだけを先に入れ、その後で卵白を上から盛り付けます。仕上げにごま油を垂らし、コショウを全体に振りかけたら出来上がり。
ちょっと、見てください。まるで淡雪のようじゃありませんか?
メレンゲ状になった卵白がトッピングされたスープ、いったいどんな味になっているのでしょうか?
シュワッ……。
信じてもらえないかもしれませんが、口の中で卵白が消えていきました。
儚く繊細な卵白の口溶けに、シンプルな味付けながらも深いうま味の鶏ガラスープとのマリアージュ。
正直、これは永久に飲みたいやつ! 蛇口を捻ったらこれが出てくる水道が欲しい!
(余談ですが、2人前をひとりでペロリしちゃいました……)。
何に驚いたって、こんな単純な工程でここまで品のあるスープが出来上がるってこと。
それもこれも、卵白の淡泊な風味と食感あってこそなわけで……。
やっぱり改めて、卵白のポテンシャル恐るべしですね。
「卵白エビパン」の作り方
【材料】(2人前)
- 卵白 1個分
- むきえび 150g
- 合い挽きひき肉 100g
- 食パン 2枚
- 酒 大さじ1
- 片栗粉 小さじ1
- 塩 小さじ1/2
- 乾燥パセリ 適量
【作り方】
最後はちょっとだけ手のこんだレシピをご紹介。
みなさんはエビパンってご存じですか? タイ料理ではお馴染みの、おやつにも酒の肴にもピッタリな、海老のすり身をのっけたパンなのです。
まずは、むきえびの背ワタを取ってからミンチ状に叩きます。
ボウルなどで卵白、えび、ひき肉を混ぜ合わせてペーストを作ります。そこに酒、片栗粉、塩を入れてさらにこねます。粘りが出てきたらOKです。
食パンを縦に3等分にカットし、その上に卵白入りのペーストを塗ります。160度に熱した油(分量外)で両面をこんがりと揚げていきます。所要時間は約5分ほど。
しっかりと油を切ったら、乾燥パセリを上からトッピングして出来上がり。
卵白入りペーストが鎮座するカリカリのトースト。ビジュアルはかなり◎ですが、卵白はここでどんな仕事をしてくれているのか? レッツ試食タイム!
はい、有罪です。
ギルティです。どう考えてもギルティです。延々と食べられそうです。
でもね、凄いのは卵白を使うことにめちゃくちゃ意味あるってことなんですよ。
なにしろですね、軽いんです。海老とお肉のおいしさを引き立てつつ、全体の食感をふわっとさせているような感じ。卵黄まで入れちゃうと、この軽さはでないと思われます。
結局、これもまた2人前軽くペロリしてしまいました。卵白、罪深い子……。
というわけで、それだけで十分メインに、そしてつなぎにとかなり万能プレイヤーな卵白。
実は冷凍保存もできるので、卵黄だけを使う時も間違っても捨てたりしないようにしてくださいね。
書いた人:西たまお
大学在学中より映像ディレクターを志し、映像制作会社で宣伝を務めた後に、広告代理店に社内ライターとして勤務。2016年より独立し、フリーに。主にWEBサイトで健康や食、お笑いに関するさまざまな記事を執筆中。