こんにちは! 鮮魚魚武の三代目、料理家の魚屋三代目です。
魚屋ができるだけに簡単に作る、魚料理の基本のきシリーズ、
今回は魚へんに春と書く、まさに春の旬、さわら(鰆)を使った「西京焼き風」です。白身で淡泊なさわらは、和風、洋風といろいろな味付けやソースでおいしく食べられますが、今回は、甘いみそダレで香ばしく焼き上げます。
魚の西京焼きは、ご飯のおかずに、酒の肴に最高。本来は白みそベースのタレに漬け込んでから焼きますが、今回はいつものみそで、簡単で美味しく仕上がる“西京焼き風”のレシピを紹介します。焼けたみそダレの香りに、焼いているうちから酒がほしくなりますよ。
ちなみに、さわらは大きさで呼び名が変わる出世魚で、小さいうちは「さごし」や「さごち」と呼ばれます。今回使った大きさものは「さわら」です。
魚屋三代目の「さわらの即席西京焼き風」
【材料】2人前
- さわらの切り身 2切れ
- 塩 少々
- 酒 大さじ1
(A)
- みそ(あれば粒の入っていないこしみそ) 100g
- みりん、酒 各大さじ2
- 砂糖 大さじ1
作り方
1. (A)をよく混ぜ合わせてみそダレを作ります。
みりんと酒を少しずつ加えながらよく混ぜ合わせると、味噌がダマになりにくくなります。
2. さわらの下処理です。さわらの切り身に軽く塩を振って10~15分おき、
切り身の表面に浮いた水分をキッチンペーパーで抑え、吸い取ります。
次に、酒を振り、よくなじませておきます。
塩を振ることで浸透圧により魚の臭みを抑え、下味の塩気がつきます。さらに味も入りやすくなりますよ。酒を振るとさらに香り良く仕上がります。
3. 魚焼きグリル(今回は両面焼きを使用)に切り身をおき、
中火で6分くらい焼いて身が白くなったら、
1のみそダレを塗り、
さらに3分焼いて完成です。
切り身の厚さによって焼き時間は変わります。今回は厚めでしたので合計9分焼きましたが、薄い身ならもう少し短めで。
みそダレは焦げやすいので、焦げ付き始める部分があったら、そこにアルミホイルをかぶせて焼いてください。
フライパンとオーブントースターでも焼けます
フライパンとオーブントースターで焼く方法も紹介しておきましょう。
みそダレの作り方と、さわらの切り身に塩、酒を振るところまでは同じです。フライパンに魚焼き用ホイルを敷き、下処理したさわらを皮目を上にして並べます。
中火で4分、切り身が写真くらいに半分ほど白くなったら裏返し、さらに3分焼きます。
皮目もこんがりと焼けたら、
今度はオーブントースターへ。オーブントースターのトレーにアルミホイルをかぶせ、さわらの切り身をのせてみそダレを塗り、
みそダレに焼き色が付くまで4~5分焼いてください。
香ばしく焼き上げたみそダレと一緒に食べるさわらは、格別に美味しいです。
そして、このみそダレは、魚以外にハマグリやアオヤギなどの貝類と合わせたり、鶏肉や豚肉に塗って焼くのにもぴったり。お野菜のディップにもどうぞ。
さらに、みそダレにお酢を加えれば酢みそ(和がらしを加えればからし酢みそにも)になるので、春はホタルイカや菜の花、ウドやウルイを和えるのにも使えるので便利。みそダレだけ作るのもおすすめですよ。
作った人:魚屋三代目
本名・柳田昇(やなぎたのぼる)。神奈川県厚木市で60年以上続く鮮魚店の三代目。父と魚屋を営むかたわら、旬の魚介の簡単な料理や捌き方をブログ『魚屋三代目日記』にて紹介しています。レシピ本などの書籍やテレビなど幅広く活動。62種の魚介の詳しい捌き方と、それらの魚をおいしく食べる100を超えるレシピ、捌き方やおろし方の動画が見られるQRコードも掲載の最新刊『魚屋三代目の魚のおろし方と料理』(エイ出版社)が発売中。2023年4月、新鮮な魚介類を使ったお惣菜店「noboru 魚武商店」もオープン。
- ブログ:魚屋三代目日記
- X:@nsakanaya
- Instagram:@noboru_uotakeshouten
企画協力:フーディストノート
“暮らしを彩るレシピとアイデア”をコンセプトに、
フーディスト®と共創するメディア&コミュニティ。毎日の食卓に大活躍の料理レシピ、食を楽しむアイデアやトレンド、キッチン収納や調理グッズのコラムなど料理・食と暮らしにまつわる情報が満載。
※2025年4月より「レシピブログ」から「フーディストノート」へリニューアルしました
- ウェブサイト:フーディストノート
- X:@sugurecipe
- Instagram:@foodietable.jp