こんにちは! 鮮魚魚武の三代目、料理家の魚屋三代目です。
焼き魚の定番で、季節を問わず食べられるアジの干物。干して水分を抜き、うま味を閉じ込めた干物は酒の肴にも最高ですね!
今回は、そのアジの干物を使った、フライパンでできる簡単炊き込みご飯レシピを紹介します。しょうがと大葉で、夏らしくさっぱりいただきましょう。
アジの干物は、一度焼いてから炊き込むことで、さらにうま味を引き出します。フライパンで焼いて、そのフライパンで炊き込みご飯を作るので、後片付けもラクラクですよ。
フタ付きのフライパンを用意して、うま味と風味抜群の炊き込みご飯を作ってみてください。キャンプ飯にもおすすめです。
魚屋三代目の「アジの干物でフライパン炊き込みご飯」
【材料】米2合分
- アジの干物 2枚
- 米 2合
- しょうが(せん切りにする) 1片
- しょうゆ 大さじ2
- みりん 大さじ1
- 日本酒 大さじ1
- 水 400ml+適量(浸水用)
- 大葉(青じそ。せん切りにする)、白いりごま 適量
作り方
1. 米を研ぎ、たっぷりの水に20~30分浸水させて、ザルにあげます。
今回はフライパンで炊くため、水の分量がわかりやすいように浸水用と炊飯用の水は別にしています。
2. 米を浸水させている間に、アジの干物を焼きます。今回はフライパン(26cmを使用)で焼きました。フライパンに専用ホイルシート(魚焼き用など)を広げて点火し、中火にしたら、干物の皮目を下にして置きます。6~7分焼き、身の色が白くなってきたら干物をひっくり返して、さらに3分くらい焼きます。
魚焼きグリルで焼く場合は、両面焼きで中火で7~8分が目安です。
フライパンでアジの干物を焼く方法は、こちらでも詳しく紹介しています。
焼き上がったら、一度取り出しておきます。
アジの干物は焼かずに炊き込むこともできますが、焼くと生臭さが気にならず、食感やうま味もアップするので、ここでは先に焼くレシピをおすすめします。
3. 空になったフライパンに、米と水(400ml)を入れ、
しょうゆとみりん、酒も加えて混ぜ合わせます。
4. 3にしょうがのせん切りを散らし、
焼いたアジの干物をのせ、
フタをします。
5. 強火で加熱して、沸騰したらとろ火(一番弱い火加減)にして20分炊き、火を止めます。
20分を目安に、匂いをチェックして、焦げくさくならないうちに火を止めてください。また、チリチリと音がする(ご飯におこげができ始めた合図)のも火を止めるタイミングです。
6. 火を止めたら、アジの干物を取り出します。フライパンのフタは戻しておいてください。アジの干物の骨や頭などを取り除き、
身をフライパンに戻したら、もう一度フタをして5分くらい蒸らします。
7. 蒸らしたら、アジの身をほぐしながら全体を混ぜ、
茶碗によそいます。大葉のせん切りをのせ、白いりごまをふってお召し上がりください。
焼いたアジの干物が美味しい炊き込みご飯に!
アジの干物は焼くことでホクホクとした食感と香ばしさも加わり、皮目の脂が身に行き渡って、炊き込みご飯も美味しさもアップします! 調味料はしょうゆとみりん、日本酒だけですが、アジの塩気とうま味で美味しく炊き上がりますよ。飲みながら食べるのにもぴったりです。
そして、大葉とごまの風味が入るとまたウマい! 味変で練り梅(チューブ入りのものでOK)を添えて塩味と梅の風味を加えたり、お湯、お茶、冷たい麦茶でお茶漬けにしたりするのもおすすめです。
ちなみに、焼く前のアジの干物を保存するときは、ラップでピタッと包んでから冷蔵庫へ入れてください。空気に触れると酸化して味が落ちやすいです。
また、冷蔵庫に入れたまま時間が経って色が変わってきた、だけど嫌な臭いはしていない、そんなときは、霧吹きなどで日本酒を吹きかけてから焼いてみてください。風味がよくなり、ふんわりと焼き上がりますよ。
作った人:魚屋三代目
本名・柳田昇(やなぎたのぼる)。神奈川県厚木市で60年以上続く鮮魚店の三代目。父と魚屋を営むかたわら、旬の魚介の簡単な料理や捌き方をブログ『魚屋三代目日記』にて紹介しています。レシピ本などの書籍やテレビなど幅広く活動。62種の魚介の詳しい捌き方と、それらの魚をおいしく食べる100を超えるレシピ、捌き方やおろし方の動画が見られるQRコードも掲載の最新刊『魚屋三代目の魚のおろし方と料理』(エイ出版社)が発売中。2023年4月、新鮮な魚介類を使ったお惣菜店「noboru 魚武商店」もオープン。
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