こんにちは。プロダクトデザイナーときどき料理人、ツジメシこと辻村哲也です。
鍋に材料を全部入れてから火にかけるだけ、のお手軽パスタ料理システム「手抜きフィデウア」。
今回は春のごちそう仕様で一手間かけます。
年末くらいから出始めるものの、やはり春のイメージの「菜の花」。3月にもなると、今のうちに食べておかなければ! と気が急きます。なにせ、4月に入るとある日突然唐突にお店から姿を消してしまうので……。
さてその菜の花、僕はフライパンで色づくまで焼いて(炒めるのではなく“焼く”)ほろ苦さをブーストしたものに、風味豊かなブルーチーズを合わせる、というのが好きでよく作ります。これ、「癖+癖」の大人味でワインのつまみにばっちりです。今回はさらに独特の風味のラム肉も合わせた「呑めるパスタ」をフライパン1つで作ります。
今回のレシピメモはこちら。
ツジメシの「ラム、菜の花、ブルーチーズの手抜きフィデウア」
【材料】(1人分)
- ラムもも肉ブロック(焼肉用カットのラム肩ロース、ラムチョップなどでもOK) 100~120g
- オリーブオイル 小さじ1
- にんにく 1かけ
- 菜の花 3~5本(約40g)
- ショートパスタ(フィジッリ) 100g
- 水 200ml
- 塩 小さじ1/3(あればナンプラー 小さじ1と1/2)
- 玉子 1個
- ブルーチーズ 大さじ1(20g)
- 黒こしょう 適量
作り方
1. 菜の花は葉とつぼみ、茎に分けて、茎は2~3cmの長さに切っておく。ラム肉は両面に塩(ひとつまみ、分量外)をしておく。
2. フライパン(1人分なら20cmがちょうどいい)にオリーブオイル、潰したにんにくを入れて火にかける。
オリーブオイルがフツフツとしたら中火強にし、ラム肉を入れ、あまり触らず焼き色がつくまで(片面約1分30秒)焼いて裏返す。
裏返したら菜の花のつぼみと葉も入れ、こちらもあまり触らず焼き色をつける。ニンニクは焦げそうになったらラム肉の上にのせる。
ラム肉に焼き色が付いたら、菜の花と一緒に取り出しておく。
3. 肉を取り出したフライパンにパスタ、菜の花の茎、塩(またはナンプラー)、水を入れて火にかける。沸騰したらひと混ぜしてラム肉をのせ、
沸騰を保つ程度の火加減に落とし、蓋をしてから時間を測る。
手抜きフィデウアは、パスタが茹で上がるまでに、標準茹で時間の1、2割増しくらいの時間がかかります。今回使ったパスタは11分茹でだったので、出来上がりまで13分としてタイマーをセットしました。
4. 沸騰後3分(タイマーは残り10分)経ったらラム肉を器に取り出しておく。
5. 沸騰後9分(タイマーは残り4分)で、玉子を割り入れ、再び蓋を閉める。
4のラム肉を厚さ7~8mm程度の食べやすい大きさに切っておく。
取り出したラム肉から出た肉汁は、ここでフライパンに戻しましょう。
もし、パスタの茹で上がり時間より早く水分がなくなりパチパチ音がし始めた場合は、少し水(分量外)を足します。
6. 沸騰後13分、水分がほぼなくなり、フライパンをゆすってみて黄身がやや動くくらいがちょうどいい仕上がり。
もし水分が多いようなら、蓋を開けて火を強め、水分を飛ばしてください。
7. ラム肉、2の菜の花のつぼみと葉を盛り付ける。ブルーチーズを散らし、黒こしょうを振り、オリーブオイル(分量外)を回しかける。
旨味を吸ったパスタ自体もつまみにもなる「呑めるパスタ」
菜の花のつぼみと葉は焼いてほろ苦さを味わい、茎はパスタと煮て香りと出汁(意外と出ます)に、と使い分けました。
ラム肉は表面を焼いてからパスタの上で蒸らすことで、うっすらピンクがかった、さっくり嚙み切れる仕上がりになります。ラムチョップや焼肉用カットなど薄めのものの場合は、パスタの上で蒸らす時間をやや短くしてみてください。牛モモ肉でも美味しいですよ。
焼いた菜の花、ブルーチーズ、ラム肉の組み合わせ、さらにそれらの旨味を吸ったパスタ自体もつまみになります。ショートパスタだと、飲みながらちびちびつまんでも伸びにくいのもいいところ。
赤ワインと一緒に、この「呑めるパスタ」をお試しください。
作った人:ツジメシ
本名は辻村哲也、ツジムラの飯でツジメシです。本業は各種製品を手がけるプロダクトデザイナーながら、料理好きが高じて間借り飲食店でも料理中。手抜き日常食からマニアックな料理まで図解したレシピが人気。著書に『付箋レシピ デザイナーときどき料理人のスケッチごはん』(アース・スターエンターテイメント)。
- ブログ:ツジメシ。プロダクトデザイナー、ときどき料理人
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