池袋のスナック「パントマイム」のベテラン美人ママさんに叱られたくて【美人ママさんハシゴ酒】

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下関マグロの「ニッポン全国美人ママさんハシゴ酒」第6回:池袋「パントマイム」千世美(ちよみ)ママ

美人ママというと、スナックっていうイメージだけど、実はこれまでスナックって行ってなかったんだよねぇ。今回、やっとスナックのママさんを取材できたよん。

場所は、池袋池袋の待ち合わせと言えば、こちら!

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「いけふくろう」。すでにカメラマンHさん、『メシ通』編集スタッフMさんが到着している。東口からサンシャイン通りへ。すぐに右に曲がると、美久仁小路がある。かつて池袋にはいくつかの小路や横丁があったけれど、いま残るのは美久仁小路と栄町だけなんだよ。

 

ほら、美久仁小路ゲイト付近のここ見てよ!

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昔の美久仁小路の写真が飾られているよ。戦後の闇市が始まりだといわれているね。

 

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そして、美久仁小路のお店が紹介されている。で、今回うかがうお店はこちら。

「スナック パントマイム」さんだ。

 

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味のある小路でしょ。

 

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看板があったぞ。

 

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うーんこの看板のかんじ。いいですなあ。「SNACK パントマイム」ってある。もう、典型的なスナック。

 

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はじめてのお店って、なんだかドキドキするよね。高いのか、安いのか……ママは美人なのか、それとも……。

 

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「こんばんわぁ」 

 

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「はい、こんばんわぁ」

やってます?

「まだなんですが、いいですよ。いまこれを表に出そうかと思ってたんですよ

 おお、これが噂の。

「1時間、飲んで歌って2千円の飲み放題コースもありまーす」

おっ、安い。そして、美人ママだ。あの、こちらのママさんですか?

「美人かどうかは別にして(笑)、千世美です。よろしくお願いします」

 千世美ママと乾杯したいので、飲み物をお願いします。僕はハイボールがいいなぁ。ママは?

 

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「私はビールが好きなんだけど、年齢のせいかビールアレルギーになっちゃったんで、私もハイボールで」

 

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ビールアレルギーって、あるんですか?

「病院に行って検査しても出ないんですけど、なぜか飲めなくなって」

 

それじゃ、かんぱーい!

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奥にいるオッサンは上野建司さん。このお店は彼に紹介してもらったんですよ。上野さんは、以前、辰巳出版の『バズーカ』という雑誌の編集長で、僕はそこで連載させてもらってたんだよね。もう、15、6年前のことかな。今は別の出版社に勤務しているんだとか。つうことで、3人でかんぱーい!

 

「まずは、これ食べてて」と出されたのがこちら。

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ほう、お通しですね。これぞスナックの王道ってかんじで、いいですな。

「そう、ナッツとチョコ。そして、ボトルコースのお客様にはもう一種類、お好きな料理を頼んでもらっているんですよ。前は2種類、決まったものを出していたんですけど、うちって2軒目で来られる方が多いんですよ。だから出しても召し上がらない方がいて、それで、今のようなスタイルになったんです。では、この中からどうぞ」

と、こちらを指さす。

 

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あー、選べるお料理、いいですね。

ママ、このお店は長いんですか?

 

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「そうね、31年目になりますね。始めたのは昭和59年。年がばれちゃうかしら(笑)」

このお店が開店したころってこのあたりはどんな場所だったんですか。

「終戦後このあたりから駅までは闇市があったんですよ、5年間ほど。そのあと整備されて、今のようになったんで、戦後70年でしょ、だから65年の歴史があるんで、うちなんかよりも古くからやっているお店もけっこうありますよ」

タバコが吸いたくなったので灰皿はあるかと聞いてみる。と、出てきたのがこちら。

 

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おお、素敵なオリジナルの灰皿だ。

年代モノですな。

 

で、どういうことでお店を始めたんですか?

「もともと、自分でやりたい仕事があったんですが、ケガをしちゃって。その仕事を断念して、近所にあったスナックに働きに行ってみて、いいかな、儲かるかなって思ったんです(笑)。で、この場所を紹介してくれる人がいて、さっそくお店を開くことになったんですね。でも、ちょっと安易だったというか、人からは“よくこんなところでお店を始めたね”って言われましたよ。当時はまだこの辺ね、今と比べると怖かったですから」

しかし、なぜお店の名前が「パントマイム」なんですか。考えたのはママ? 

「ええ、私が考えたんですけれど、なんでもよかったんですよ、ただね、『スナック千世美』にはしたくなかったってことなんですよ。今の時代なら、むしろそれでもいいと思うんですけど、当時はいやでした」

で、ママはパントマイムできるの?

「できません。それ、よく聞かれるんですけど、できないんです。友達がパントマイムをやってたんで、つけたってだけなんです」

じゃ、店名に深い意味はないんですね。

「そうなんです、ないんです、すみません。取材になんないわね、ハハハ」

なんだか明るくて気っ風のいいママだ。

「ママ、おしぼりないよ」と隣の上野さんが言う。

「あー、忘れてたぁ」とママ。

と、電子レンジでおしぼりをチンするママ。

「前は保温器があったんですが、いま壊れちゃったんでレンジです」

 

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うわ、アーチチチ。

めちゃめちゃ熱いおしぼりだ。

顔拭いていいですか?

 

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くーぅ、気持ちいい!

こうやっておしぼりで顔拭くと、スナックに来たってかんじだね。

 

ママ、このおしぼり、すごく気持ちがいいですね。

「そうそう、業者のおしぼりじゃなくて、私が家に持って帰って洗って干すんですよ」

ああ、それを聞くと、またいいかんじだ。

あ、「それから」っていう焼酎もらいましょうか。

水割りで。

 

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この31年間って、いろいろなことがあったと思うんですけど、お店のピンチってありました?

「うーん、そりゃ、何度もありましたけど、それは世間様と同じですよね。まず、バブルがはじけて、それからリーマンショックに震災でしょ。とくに震災のときは大変でしたね。だって、街も暗いし、お酒飲んでカラオケって気分じゃないしね」

そうかあ。これだけ長い間お店をやっていると、いろいろあったんだろうなあ。

ところでママ、そこの冷蔵庫は家庭的ですね。中を見せてもらってもいいですか。

 

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へえ、なんかいいなぁ、冷蔵庫の中。

 

ところでママ、ここはママに怒られたいお客さんが来るので有名らしいですね。

「ああ、そういえばつい先日も、普段は有名な学者さんがいらっしゃって。まあ、たまにくるお客さんなんですけど、自分は普段はこんないい店に行っているんだ、なんて自慢話が延々と始まっちゃって。そのお客さんとその日たまたま2人きりだったので、学校じゃ偉いひとなんだろうけど、ここに来たらみんな平等なんだからね、みたいな厳しいことを言っちゃったんですよ」

「でもね、あとからちょっと反省したんですよ。いつも本音でお客さんに接しているけど、これでお客さんを1人無くしちゃったかなって。それが金曜日のことだったんですけど、次の月曜日に、そのお客さんが懲りずに『どもぉ』ってきているんですよ(笑)」

なんだか、ママに叱られたら余計にこの店にはまってしまうみたいな話だ。でも、千世美ママに怒られるのは、そんなに嫌なかんじがしない気がする。

 

ちなみに私の隣にいる上野さんも、いつも怒られてるみたいですけど。

上野さんに怒るときは、もう、うちに来なくていいよって、けっこう厳しく言っちゃってますね。それも何回か(笑)」とママ。

「いや、僕が悪いんですよ。ちょっと悪い飲み方をしちゃったりすることもあるし……」と上野さん。たぶん上野さんやほかの常連さんも、千世美ママに叱られるのがきっとみんな心地いいんだろうと思う。ママには、そんな不思議な人間としての魅力があるのだ。

 

じゃ、「梅キュー&もろキュー」をもらおうかな。

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ママの手がきれいですね。

 

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「こうやって、氷水につけるんですよ」とママ。

そうそう、こういうちょっとした手間が料理を美味しくするんだよね。

「はい、出来上がりました」

 

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おいしそう、いただきます。

 

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おっと、これはおいしい!

ママ、焼酎おかわりください。

 

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うまいなぁ。

 

簡単な料理だけど、おいしいですねぇ。これは31年間の重みを感じますね。いくつかのピンチを乗り越えて、ずいぶん稼がれたじゃないですか?(笑)

「でもね、お金を貯められない性格なんですよ……いろいろと散財しちゃうタイプなんですよね。ハハハ」

豪快だねぇ。

ママ、それじゃ、玉子焼きをもらいましょうか。

「甘いのとしょっぱいのとどちらがお好きですか?」

へえ、どっちも作ってくれるんだ。うーん、それじゃ、甘いのください。

 

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なんだか慣れた手つきですねぇ。これまでどれだけ玉子焼きを焼いたことか。これはきっとおいしいはず。期待しちゃうね。

 

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「料理は愛情込めて作りますよ」

とママ。少し口数が少なくなりますねぇ。

「甘いほうが大変なんですよ。焦げないように、そう、目が離せないんですよ」

 

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「そうだ、ママ、青江美奈の『池袋の夜』のカラオケの映像に、この店出ているんでしょ」と上野さん。

「もう25年前くらいのものなんですけど、うちの店がチラッと出てくるんですよ」と説明してくれた。

と、さきほどやってこられたご常連の紳士が「歌いましょうか」とマイクを受け取った。

おお、25年前の「パントマイム」がチラッと出てくる。店中に歓声と拍手が沸き起こった。

うーん、これぞまさに「池袋の夜」だ。

スナックって、たのしいなあ。

 

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ママの玉子焼きが完成。見た目も美しいですねぇ。

 

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あー、ふわっふわの玉子焼きですね。こりゃうまい!

 

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箸でつまむだけで、そのふわふわ感がわかる。

「そうそう、ママの若いころの写真がいいんですよ。すごい美人だったんですから」と上野さん。

「あ、もちろん今でもすごく素敵ですけどね。いまでも僕がママのこと、狙ってますから(笑)」と半ば本気でかぶせる上野さん。きっとこのお店が大好きなんだろう。

へえ、ママ見せてよ、と言うと、スマホをチェックさせてもらう。

「なんだかちょっと恥ずかしいわね」とママ。

 

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うわあ、美人だ。

昔のママ、なんだかアイドルみたいだね。

 

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「これがたぶん、10年くらい前の写真かな

思わず、 facebookの「いいね!」を押しちゃいます。

じゃあママ、得意な歌をお願いします。

「それじゃぁ、中島みゆきの『糸』を歌いましょうか」

 

あの有名なイントロが流れる。

この曲を何度も何度も歌ってきたであろうママの歌声は、とても心に染み入る素晴らしい響きだった。

カラオケは苦手だけど、せっかくだから私も歌っちゃおう。

 

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これこれ。

まさに、これぞスナックですなぁ。

なんだかすっごくたのしくなってきたぞ。

 

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池袋「パントマイム」千世美ママ

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お店のモットーを教えてください。

「ウチに来てくれたお客様には明るく元気になって帰ってもらいたい、というのがモットーですね」

ママさんの好きな男性のタイプは?

「気はやさしくて力持ち。金太郎さんのような男性が好きですね」

自分の性格をひとことで言うと?

「男に生まれたほうが良かったような性格かな」

いちばんの得意料理はなんですか?

「これと言った得意料理はありませんが、憎たらしいお客にも愛情をこめて料理を作ります(笑)」

どんな言葉で口説かれたらドキッとしますか?

「好きなタイプの男性が言うセリフだったら、どんな言葉でもOKです」

『メシ通』の読者にひとことお願いします!

「おひとりでも気軽に覗いてみてくださーい!」

 

 

ママ、ごちそうさま、またくるね。

「はい、東京オリンピックまでは頑張りますよ」

と大きく手を振ってくれた。

 

お店情報

スナック パントマイム

住所:東京都豊島区東池袋1-23-4 美久仁小路
電話番号:03-3971-5638
営業時間:19:30~25:00

定休日:日曜・祝日

 

写真:平山訓生

 

書いた人:下関マグロ

下関マグロ

1958年生まれ。山口県出身。出版社、編集プロダクションを経てフリーライターへ。『東京アンダーグラウンドパーティー』(二見書房)、『歩考力』(ナショナル出版)『まな板の上のマグロ』(幻冬舎)など著書多数。

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東中野「さわや」のアラフィフ美人ママの人情あふれるおふくろの味【美人ママさんハシゴ酒】

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下関マグロの「ニッポン全国美人ママさんハシゴ酒」
第5回:東中野「さわや」規久子(きくこ)ママ

ありがたいことに、美人ママ情報をくださる方がポツポツ出てきた。

知り合いの編集者が、

「マグロさん、いいですねぇ、美人ママの連載。推薦したい美人ママが東中野にいるんですよ。立ち飲みでもいいんですか?」

おー、立ち飲み、いいじゃない。

実は他の方からも、同じくこちらのママを推薦する声があった。

これは間違いないでしょって、ことで東中野駅。

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20代のころ、東中野に住んでいたんだよね。そのころと比べるとずいぶん変わった。前はJRだけだったけど、今は大江戸線も通っているしね。

 

今回のお店はこちらのギンザ通り商店街。JR東中野駅東口から山手通りを渡った場所に入り口がある。

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駆け出しのライターだった僕は、3畳風呂なしのアパートに住んでいたんだけれど、駅からこの商店街を抜けたところにあったんだよね。懐かしい!

 

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それにしても、この商店街が「東中野 ギンザ通り」だって、初めて知ったよ。

 

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あー、この八百屋さんは昔からあるなぁ。本屋さんはなくなっている。

 

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商店街に入ってすぐ、左側にお店を発見。

 

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「さわや」さんですね。こちら、事前情報によれば、こちら、いまは立ち飲みのお店なんだけれど、もともとはお惣菜屋さんだったんだそう。立ち飲みと言えば、酒屋さんが店先で飲ませる角打ちが一般的。珍しいところでは大井町にある「肉のまえかわ」は肉屋から立ち飲み屋になった例もある。

 

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店頭に置かれた小さなポップが素敵。好きなお酒+お惣菜3品が¥900だそうだ。

高まる期待。

そして、どんな美人ママさんが待っているのか。。。ちょっとのぞいてみよう。

 

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うわぁ、ものすごい種類のお惣菜だぁ!

 

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まずは冷蔵ディスプレー!

 

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そして、唐揚げ、どーん!

 

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串カツ、残り2本!

 

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茄子の田楽、うまそー。

なんか、興奮するなぁ。

 

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立ち飲みは平日は16:00から。

そして、土曜日はお昼から立ち飲めちゃう。

くーっ。まずは、好きなお酒かぁ。僕はハイボール。同行した編集のMさんも同じくハイボールを注文。

じゃ、ハイボール2つください。

と、お総菜コーナーの奥に声をかけると……。

 

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「はーい」とハイボールを持っての美人ママの登場。

規久子さん。

いやぁ、評判通りの美人ですなぁ、と言うと

「そんなぁ、もうアラフィフなんですよ」

と笑うママ。アラフィフだなんて、さらに素敵。

ママと乾杯がしたいので、ママもなにか飲み物を……。

「それじゃ、ジンジャーエールをいただきますね」

 

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ママはいけるクチなのだそうだが、仕事中はアルコールを飲まないそうだ。

それじゃ、ママとの出会いに乾杯!

 

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あ、ママも立ち飲みですね。なんだか、カウンターを挟んだりじゃなく、こうしてお互い立って飲むってのが、なんだか新鮮。

 

美人ママライターの下関マグロです。これ、名刺です。

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「マグロさんって本名じゃないですよね?(笑)」

あ、ペンネームですねぇ。今日は、マグロありますか?

「ここに出ているものだけなんですよ」

あの、おつまみセットというのをお願いしたいのですが。

 

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「グラムいくらで売っているものから3点選んでください」

じゃ、唐揚げもらっちゃおうかな。それに、うの花と野菜の粒マスタードマヨってやつ。

 

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こんなかんじのおつまみ3点盛り。

 

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やっぱ、ハイボールには唐揚げでしょ。

 

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くー、うまい!

たまらんねぇ。

 

ちなみに編集のMさんが注文していた3点はこんなかんじ。

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これに飲み物がついて900円のセットって、いいかんじだ。

あっという間にぐびぐび飲んで、ママ、ハイボールおかわり。

 

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今度は、個別にお惣菜をいただこう。

 

さっきから、アジフライが気になってるんだよね。

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かなり肉厚。

とりあえず、ソースをどぼどぼ。

 

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スタンバイ完了!

 

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こいつをがぶりとやる。

 

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ちょうど揚げたてで熱々!

そして肉厚のアジフライは絶品だね。

ますます、ハイボールが進む。あー、でもビールがほしくなっちゃうね。

ママ、生ビールお願いします。

「はーい」 

 

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「3年前に立ち飲みを始めたんですけど、最初のころはビールサーバーからビールを注ぐのを見られるのがいやだったんですよ」

えっ、そりゃまたなぜ?

「私、ちょっと手際が悪いんですよ(笑)。はい、どうぞ」

 

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今はもう、すっかり板についてますよ。

手際、めちゃくちゃいいじゃないですか。おいしそうな生ビール!

「そうですか? 褒め上手なんですね(笑)」

 

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あ、規久子ママ、なすの田楽お願いします。

 

このなす田楽もめちゃくちゃおいしかった。

まあ、お惣菜屋さんのほうはもう40数年やっていらっしゃるので、味は保証付き。

お惣菜を買うお客さんがひっきりなしにやってくる。

 

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立ち飲みの席から眺めるとこんな感じ。

飲んでいる姿がお惣菜を買うお客さんから丸見え。

でも、安心してください。

奥にもうふたつテーブルがあり、そちらは隔離されているんです。

 

「お惣菜を置いてあるところがどんどん空いてくるので、そこをテーブルにしたりして、みなさん自由に飲んでいらっしゃいますよ」

 

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「これ、どうぞ」

 

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おっ、なんでしょう。

自家製の糠漬けです」

 

ああ、最後にさっぱり、いいですね。

お母様の代からもうずっと使っているぬか床でつけているんだそう。

そういえば、どの料理もおふくろの味ってかんじ。

ちなみに、お母様は80歳。ときどきお店を手伝っていらっしゃるそうで、この日もタイミング良くいらっしゃった。

 

照れるお母様に無理を言って登場していただいた。お母様も美人である。

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23時に店をしめると、そこから規久子ママが飲み始める。

おもにワインが多いのだとか。入れ替わりで、規久子ママの弟さんが午前4時からお弁当やお惣菜の仕込みをしているのだそうだ。お店はご兄弟と主婦の女性を中心にした店員さんたちで一所懸命に切り盛りされている。この近所に住んでたら、本当に毎日通ってしまいそうだ。

 

そして、規久子ママだけの写真。

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「あー。常連のお客さんに見られたらどうしよう」

と何度も照れる規久子ママ。

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平山カメラマンが「撮っていいですか」とカメラを向ける。とても恥ずかしがってらっしゃったが、そこが実にチャーミングだ。これはファンの男性が多いのもうなずける。

大人の男であれば、彼女の凜とした美しさにイチコロになってしまうだろう。

 

あ、それじゃ、最後にきまりの質問があるので、お願いします。

 

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東中野「さわや」規久子ママ

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  • お店のモットーを教えてください。

「自分の家のリビングにいるようなかんじでくつろいでください。自分の家でご飯を食べるかんじでね」

  • ママさんの好きな男性のタイプは?

「第一印象でぐいぐい引っ張っていってくれそうな人」

  • 自分の性格をひとことで言うと?

「おっとりしてますね(笑)」

  • いちばんの得意料理はなんですか?

「ドライカレーですね。私、辛いものが苦手なんで、私が作ると辛くないのですが、お子さんや辛いものが苦手な方に好評です」

  • どんな言葉で口説かれたらドキッとしますか?

「“安心していいよ”ですかね……照れますね(笑)」

  • 『メシ通』の読者にひとことお願いします!

「東中野にこられたら、気軽に飲みにいらしてくださいね」

 

お店情報

さわや

電話番号:03-3368-9647
住所:東京都中野区東中野3-7-26 1F
(東中野駅東口から東中野ギンザ商店街)
営業時間:11:00~23:00 
立ち飲みは月~金 16:00~23:00(LO22:30)土曜日 12:00~定休日:日曜、祝日

www.hotpepper.jp

 

写真:平山訓生

 

書いた人:下関マグロ

下関マグロ

1958年生まれ。山口県出身。出版社、編集プロダクションを経てフリーライターへ。『東京アンダーグラウンドパーティー』(二見書房)、『歩考力』(ナショナル出版)『まな板の上のマグロ』(幻冬舎)など著書多数。

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「薬酒Bar 高円寺」でおしとやかな着物美人ママさんに出逢った【美人ママさんハシゴ酒】

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下関マグロの「ニッポン全国美人ママさんハシゴ酒」
第4回:高円寺「薬酒bar 高円寺」いとこママ

わんばんこぉ、下関マグロでおまっ。

今回も美人ママのいるお店へ飲みに行っちゃいますぜ。

さて、今回の町はこちら、高円寺

 

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高円寺にはいい飲み屋がけっこうあるし、美人ママも多数いる地帯じゃないっすか。

 

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この高円寺驛という看板があるのは南口。今回は北口だよん。

北口を出ると左へ。そうすると中通り商店街というのがあるので、そちらを往くよ。

 

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この看板が目印!

 

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「薬膳酒あります」とある。

 

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ちょっと急な階段を上がっていくよ。

 

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階段のところにメニュー表があるね。

 

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へえ。あ、あれ。

 

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えっ。。。

 

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ひょっとして、怪しい店なのかしらん。

と、もうひとつ案内と店内の写真があった。

 

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「ごく普通のバー」を強調してる(笑)。

ちょいと怖いけど、階段をあがってみよう。

 

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こりゃ、急な階段じゃ。

恐る恐るドアを開けてみる。

 

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ガンガンの音楽。いやぁ、こりゃDJバーじゃないの。

 

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あ、カウンターに美人がいる!

 

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「あの、お店のママさんですか?」(音楽がガンガンにかかっているので大声で)

「あ、はいそうです」

うわぁ、浴衣美人だね。

お名前は?

「“いとこ”といいます」

 

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じゃ、いとこママ、乾杯させてください。一杯目は、えっと、

入口にあった、メニュー表のアレは……

 

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ニクジュヨウですね」とママ。

こちらには、滋養強壮、元気がほしい方へって説明になっている。夏バテ気味だし、一杯目は肉需要じゃなくてニクジュヨウください

「飲み方、どうします?」

ロックとかいろいろあるのか。

あ、辛口ジンジャーエール割でお願いします。

 

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これ、飲みにくいんですか?

「そうでもないですね。割と飲みやすいですよ」

乾杯したいので、ママにも一杯おごらせてください。なに飲みます?

「じゃ、日本酒で」

 

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ママとの出会いに乾杯!

 

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ママの飲みっぷりもいいね。ママに年齢を聞くのはご法度かもしれないけど、おいくつなんでしょう?

「39ですよ」

と、さらりとおっしゃるところが自然体でいい。なんか心をわしづかみにされたかんじだ。

 

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で、ニクジュヨウをごくごく。のど乾いてたんだよね。

 

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ああ、これはうまい。ごくごくいけちゃう。好きだなぁ。しかも、すっごく元気になったような気がする。

って、言ったら、ディレクターやカメラマンさんが、なんだかつまらないって顔してるよ。

カメラマンの平山さんが「きついのって、どんなのがあるんですか?」

って、ママに聞いてる。

わざわざそんなもん飲まなくても。。。。

「ニンジンですかね」といとこママ。

 

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「においがもうすごいんですよ」

どれどれ、嗅がせてもらったけど、あまり感じない。

じゃ、それもらいます。ロックにしようかな。

 

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このニンジンって朝鮮人参なの?

「そうですよ」

これは精力がつきそう。

 

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「はい、どうぞ」

いただきまする。

 

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ああ、これは生臭いというか、ずいまーですな。

体にはよさそうだけど。

ところで、いとこママ、ここって、お通しとかないの。

「あ、そーゆーのないんですけど、フードは実は充実しているんですよ」

えっ、どういうこと?

「ここはフード持ち込み可なんですよ」

へーっ。

「下のハンバーグ店からは出前も取れますし、餃子の王将で買ってくる人もいますよ」

じゃ、餃子かな、って言うと、取材スタッフが買いに行ってくれた。

 

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やっぱり餃子はビールだね。

ママ、ビールをお願いします。

 

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「それではこちらをどうぞ。これは薬膳ビールなんですよ」

へえ、いただきます。

 

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濃厚な味わいのビール。ちょっとベルギービールっぽいけど、麦禅という日本のビールなんだよね。

 

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ママも餃子食べてよ。

 

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食べっぷりがいいね。それから王将でもう一品。ホルモン炒めも買ってきたよ。

 

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隣のグループは王将から唐揚げを買ってきてた。これもうまそう。

 

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唐揚げとホルモン炒め、交換してよ、

「あ、いいっすよぉ」

ってことで、なるほど、フードは充実してるね。

ところで、いとこママ、階段のところにあった板はなに?

「あれは滑り台なんですよ」

と、ここで平山カメラマン、ママを連れ出して階段へ。

 

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滑り台を滑っているいとこママの写真を撮っているところ、上から見ているのだけれど、なかなか戻ってこない。

 

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こんな写真やあんな写真を撮っている。

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アンニュイないとこママ。

 

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帯はおばあちゃんからもらったんだそうだ。

 

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見返り美人的なママ。

なかなか戻ってこないので、様子を見に階段を降りていくと、

「だめですよ、マグロさん、映り込んじゃいますから」

と上に戻らされた。

 

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と、さらに撮影を続けている。

仕方ないので、戻ってDJがかける今風の音楽に耳を傾ける。

 

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DJが、寂しそうな僕を見て、「それじゃ、お父さんおハートをがっちりつかみますよ」と言い、かけてくれたのが、ガロの「学生街の喫茶店」

いやぁ、僕が中1の時に流行った曲だよ、って感激。

さらに泉谷しげるなんかがかかってうれしくなる。

ああ、DJバーって楽しいんだね。

と、やっと呼ばれて下で記念撮影。

 

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聞けば、いとこママ、知り合いのパーティがあって、それにいかなきゃいけないので、もうあまり時間がないとのこと。戻って急いで話を聞く。

いとこママ、このお店には月に2、3回くらいしか顔を出さないのだそうだ。

なのでお店のホームページでママの出勤日を確認してほしい。

「普段はOLやってて、あちらこちらのお店で“流しのママ”をやってます」

定期的にやっているのは?

 

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新宿のゴールデン街とかでも、金曜日の夜はママやってます」

おお。でも、せっかくだから高円寺のこのお店でいとこママに会いたいよね。

お客さんからモテるでしょ。

「ふふふ。どうなんでしょう。でも、ママ友がね、あ、お母さんじゃなくて飲み屋のほうのママさんの友達がね、私のことを“ゴールデン街の原田知世”っていろんな人に言うんですけど、ちっとも浸透しないんですよ(笑)」

ふはは、話がおもしろすぎ。

「あ、もう行かなきゃ」

あ、それじゃ、最後にきまりの質問があるので、お願いします。

 

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  • お店のモットーを教えてください。

「がんばりすぎない」

  • ママさんの好きな男性のタイプは?

「好みのタイプは特にないんですけど、白シャツと黒縁メガネの人にときめきます」

  • 自分の性格をひとことで言うと?

「カタチにこだわらないタイプだと思います」

  • いちばんの得意料理はなんですか?

「唐揚げですね。生姜とお酒多めで漬け込みます」

  • どんな言葉で口説かれたらドキッとしますか?

「ストレートに、好きだよとか、会いたいって言われると射抜かれますね」

  • 『メシ通』の読者にひとことお願いします!

ふつーの生ビールも、ふつーのお酒もあります。お気軽に遊びに来てくださいね

 

写真:平山訓生

 

お店情報

薬酒Bar 高円寺
住所:東京都杉並区高円寺北3-1-14 山本ビル2F(高円寺駅北口 中通り商店街 一階ニューバーグが目印です)
営業時間:平日19:00~1:00
総席数:7席 スタンディングで30名

 

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書いた人:
下関マグロ(しものせき・まぐろ)

1958年生まれ。山口県出身。出版社、編集プロダクションを経てフリーライターへ。『東京アンダーグラウンドパーティー』(二見書房)、『歩考力』(ナショナル出版)『まな板の上のマグロ』(幻冬舎)など著書多数。

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アイドルっぽいルックスなのに叱り上手なワイン好き! 中野坂上「Trio」の美人ママ【美人ママさんハシゴ酒】

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下関マグロの「ニッポン全国美人ママさんハシゴ酒」
第3回:中野坂上「Trio」華七ママ

じゃん。

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ずずいっと。

 

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ほいきた。

 

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やってきました。中野坂上。こんばんわ。下関マグロです。

大江戸線中野坂上駅のA2番の出口のエスカレーターをあがってます。

なぜかといえば、中野坂上のワインバーにアイドル系のかわいいママさんがいるという情報が入ったからなのね。

 

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というわけで、中野坂上といえば、昔、ワタシも住んでたことがあるんだよね。まだ大江戸線の中野坂上駅はない時代。丸ノ内線しか走ってなくて、その丸ノ内線もまだ西新宿駅がなかったころだから、ずいぶん前だ。

今は大きなオフィスビルなんかも中野坂上の交差点に建っているねぇ。

A2番出口を出ると、そこは山手通り。山手通りを左。少し坂を降りるとお店がある。

 

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この「Trio」というウッディな壁面に書かれているのがお店の目印。

 

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お店の全体はこんなかんじ。実は、知らないとお店だとわからずに通り過ぎてしまうようなオシャレな外観だ。

 

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よく見るとかなかな凝った店舗ファサードだ。ちょっと初めて入るには勇気がいりそう。あ、でもちょっと待って、ここ見てよ。

 

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「当店はすべてNO Chargeです」って書いてあるよ。ドリンクも500円からだし、これなら安心だね。さて、どんなママがいるんだろう。ドキドキするなぁ。

 

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「こんばんわ。おじゃまします。あ、ママさんですか?」

「はい。そうです」

 

あ、こりゃまたお綺麗な方じゃないですか。

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「華七」と書いて、「かな」と読むのだそうだ。「かなママ」って呼んでいいかな。

「はい、いいですよ。そう呼ぶ人はほとんどいませんが」

 

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なんて呼ばれることが多いのですか?

「ほとんどの人は“かなちゃん”って呼びますね」

ママとは呼ばれないの?

「たまにそう呼ばれることもありますけど、ふざけて呼んでいるかんじですかね(笑)」

では、飲み物をいただきましょうか。

 

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喉が乾いているので生ビールにしようかな。

ママ、ハートランド生をお願いします。

 

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あ、乾杯してほしいんだけど、ママの飲み物もおごりますね。お好きなものをどうぞ。

「ありがとうございます。それじゃ、ワインをいただきます」

 

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乾杯、お願いします。

「カンパーイ!」

ごくごく、ぷはー、うまい!

「やっぱりビールがいちばん出るんでしょうか?」

「いえ、ウチでは2軒目、3軒目にいらっしゃる方が多いので、もうビールはけっこう飲んでいらっしゃるので、ワインとかまんべんなく出ますね」

ママは酔ったらどうなるの?

「うーん、あんまり変わんないですね」

じゃ、強いんだ。

 

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ちなみにこちらのお店、お通しはない。おつまみメニューが書かれたものもない。テーブルの上にはびん詰のナッツ類がある。ワインに合うチーズなどもいろいろ準備されてはいるのだそうだ。

「口頭でその日あるものをお客さんに言ったりしますね」

へえ、じゃ、きょうは何があるんでしょうか。

「コーンソースのラタトゥユとカレー風味のうずらのピクルスがあります」

うーん、悩むねぇ。じゃ、両方ください。

 

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「はい、こちらがコーンスープのラタトゥユになりますね」

 

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ラタトゥユといえば、フランスの家庭料理、夏野菜をトマトソースで煮込んだものだけど、こちらはコーンスープ。初めていただくなぁ。

 

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あー、意外な味。ほんのりコーンソースを感じるけど、野菜の旨味が押し寄せるね。ママ、これいくらなの?

「700円ですね」

ほう、こりゃ、いい。パクパクいけちゃうな。

 

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「こちらがカレー風味のうずらのピクルスです」

ほう。これも初体験だよ。

 

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これは300円だそう。いただいてみます。

 

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あ、これはくるね。最初はカレー風味だけど、酸っぱさがあとからくる。絶品だ。こりゃ、お酒が進む。レシピが欲しいな。

「私が作っているわけじゃないんですよ。作ってくれるスタッフがいるんです」

しかも、いつも同じものがあるわけではなく、気まぐれなんだそう。それもいいねぇ。

そうだ、こちらはワインバーなんだよね。ママ、僕みたいなワイン初心者におすすめってありますかね。

「ありますよ。赤と白どっちがいいですか」

赤かなぁ。

 

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「これはストーンキャップっていうアメリカのワインなんですけど、シラーという葡萄を使っていて、重さもほどよいんですね」

 

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うーむ、なんだかよくわからないけれど、いただいてみよう。

 

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「はい、どうぞ!」

いただきます。

 

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あ、なるほど飲みやすい。

お値段はどんなもんでしょ。

「800円になります」

これはおいしい。

なんか酔っ払ってきたぞ。

 

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ここにあるこれはなに?

 

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「あー、ここにあるのはゲームなんですよ。全部、お客さんが持ってきてくれたんですけどね、これがなかなかいい働きをしてくれるんですね」

 

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どれも簡単でおもしろいゲーム。お客さん同士でもお酒をかけてやっていることが多いのだそうだ。

 

態度の悪かったお客さんも、ママのお店に通うとマジメになっていく?

と、ポツポツ常連客の方々がご来店。

僕がうかがった時間は20時だけれど、ここの店のピークは0時なのだそう。

ある常連客の男性、いつもは0時くらいに来るそうだが、きょうは仕事が早く終わったからとやってきた。

「サングリアください」

とおっしゃる。ここはサングリアがおいしいのか。

「自家製なんですよ、おいしいですよ、ちょっと飲んでみます?」

と、すすめてくれた。うれしいね。

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では遠慮無くいただきます。む、むむむ。

これは独特の味わい。うまいでござる。

「そーなんですよ、でもレシピは教えてくれないんですよ。前に白のサングリアもいただいたんですが、それもおいしいんですよ」

と、女性の常連客が教えてくださった。

「あー、気まぐれなんで、白の時もありますね。どっちかですけど」

「よく売り切れているんで最初にたのむんですよ」

と男性の常連客。この彼にズバリ、この店のよさを聞いてみた。

「やっぱり、かなちゃんとこうしてお話しつつも、たまに叱られながら飲むことですかね(笑)」

エッ、叱られるの?

「まあ、それはちょっと冗談ですけど、たとえば、他のお客さんに絡んじゃうような飲み方する人も、この店に来るとそういうことしなくなるっていうか、だんだんおこないを正すようになってきますよね」

 

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ママ、このお店をオープンさせたきっかけってなんだったんですか?

「もともと、お酒好きだったんで、住んでいる中野坂上で自分が行けるお店がないので作っちゃったてかんじですね」

それがどれくらい前ですか?

「2年前です」

ママがオーナーでもあるんだ。

あれ、ママはおいくつなんですか、女性に年齢を聞くのアレだけど。

「あ、大丈夫ですよ、31歳です」

わー、若く見えますね。

じゃ、最後の一杯。おすすめはありますか?

「じゃあ、飲んでも次の日、頭が痛くならないっていうビオ・ワインはいかがですか?」

たしかに、ワインは飲み過ぎると翌日、頭痛くなりますよね。

と、カウンターから出てきたママ。ワインセーラーは入口近くにあるようだ。

「あるかどうか、わからないですよ。あ、ありました」

 

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酸化防止剤などが入っていない自然派ワインなんだそうだ。

 

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ワインを注ぐ姿が美しいよね。

 

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こりゃ、危険。飲みやすい。ボトル1本くらいすぐ飲めちゃういそう。

これで、おいくら?

「900円になります」

1杯でいいかな。さて、ママお会計して!

 いやぁ、いいお店に、いいママだった。また行きたいね。

 

美人ママFile #003

中野坂上「Trio」華七ママ

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  •  お店のモットーを教えてください。

「一杯だけもいいので、気軽に飲みに来てください」

  • ママさんの好きな男性のタイプは?

「私だけが飲んでいても文句を言わない人」

  • 自分の性格をひとことで言うと?

「ひねくれ者」

  • いちばんの得意料理はなんですか? 

「得意料理ですか……えーと、なんだろう。肉じゃが、ですね」

  • どんな言葉で口説かれたらドキッとしますか?

「好きなだけ飲んでいいよ」

  • 『メシ通』の読者にひとことお願いします!

「中野坂上にきたら、どうぞ寄ってみてください。早めの時間帯だとすいていますよ」

 

お店情報

Trio

電話番号:03-3227-1713
住所:東京都中野区中央2-8-21
営業時間:火~日曜日 20:00~
定休日:月曜日、不定休

総席数:10席

 

写真:沼田学

 

書いた人:下関マグロ

下関マグロ

1958年生まれ。山口県出身。出版社、編集プロダクションを経てフリーライターへ。『東京アンダーグラウンドパーティー』(二見書房)、『歩考力』(ナショナル出版)『まな板の上のマグロ』(幻冬舎)など著書多数。

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癒し系な美人すぎるママさんと飲むハイボール。高田馬場「あでぃくしょん」【美人ママさんハシゴ酒】

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下関マグロのニッポン全国美人ママさんハシゴ酒
第2回:高田馬場あでぃくしょん」慧ママ 

高田馬場に美人ママがいるというので、やってきた。高田馬場駅の早稲田口。早稲田通りを渡り、山手線沿いの道を進む。

実は今回の美人ママは、前回のゴールデン街「原子心母」の雅子ママのご紹介だ。というか、前回の取材のときにお客さんとして原子心母にきていた井川遥似の癒し系美人さんが、ママをつとめるお店へ向かう。

 

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知らないと足をちょっと踏み込まないマニアックな界隈。左側を山手線が通り過ぎて行く。

 

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ほら、山手線だ。

こういうところに美人ママがいるんだね。

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「あっ、あった」

ここだよ。看板に「あ」とある。

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目立つねぇ。いいかんじだ。「あでぃくしょん」というお店。

 

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入り口にこんな貼り紙。学園祭のようなかんじだ。

ドリンクは500円〜でチャージが500円。

そして、入口にはこんなオブジェや蚊取り線香があった。

 

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若い人のお店ってかんじだけど、どうなんだろ。じゃ、さっそく中に入ってみよう。

 

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「いらっしゃーい!」と迎えてくれた、女性。わ、若い。

「あのーママさんですか?」

 

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「ママじゃありません、アオイといいます。おしぼりどうぞ」

アオイさんは22歳なのだそうだ。学生さんで、このお店で働いているのだそうだ。日替わりでいろいろな女の子がいるので、Facebookでチェックして出かけるのもいいかも。

 

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冷たいおしぼり気持ちいいぃぃぃ!

などど、やってるところに

「なにをお飲みになりますか?」とママ登場。

 

笑顔が素敵すぎる美人ママさんを高田馬場で発見!

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おおっ、美人ママ登場だ。いいねえ。

どこかの女優さんみたいな美貌なんだけど、親しみやすい雰囲気。

「えっと、こちらのおすすめってなにかありますか?」

ちなみにママの名前は「慧」と書いて「せい」と読むのだそう。慧ママだ。ちなみに30歳。めちゃめちゃイイ女じゃあ、あーりませんか!

 

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「ビネガー酒がおすすめですよ。中でもこのイチゴ。ベリー酒が好評です」

じゃあ、それで。

あの、乾杯をさせて、ください。

 

f:id:Meshi2_IB:20150618214348j:plainお近づきのしるしにカンパーイ!

 

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「くーっ、夏はビールですね」

慧ママははビールが好きなんだそう。

 

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「はい、お通しです」

おっ、ママ、きれいな手ですねぇ……って、ママ。あの、お通しってこれ、なんですか? 錠剤みたいだけど。

 

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「元気が出るように、サプリメントなどいろいろと」

へえ、サプリですかぁ。

 

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「こちらの駄菓子はその日の女の子が用意するんで、いつも同じじゃないんですが、よかったら、お好きなのをどうぞ」

こちらの駄菓子は食べ放題なんだそう。おっ。懐かしい「アスパラガス」って駄菓子、好きだね。あとイカの蒲焼き。これいただこう。

 

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あれ、このテーブルはおもしろいですね。中にいろんなものが入ってますよ。

 

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「このお店、“にゅ~ニッポンバー あでぃくしょん”っていうんですけどね、アディクションは“依存症”って意味で、このお店は19歳の消費依存症のパミンちゃんっていう女の子の部屋ってコンセプトなんです」

 

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ああ、それで、いろんなものがお店の中にあふれているんですね。

「実はスタッフ女の子たちの要らないものを持ってきてもらったんですよ。まあ、ゴミですね(笑)」とママ。

えっ、ママのゴミはどれですか?

 

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あそこのスピーカーにかぶさっているものですね」

むむむ、あれはもしかして……し、下着?

 

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「一回も履いてないんですけどね。お土産でもらうじゃないですか、かわいいパンツ。でも履かないので、ここで成仏させてあげようと思ったんです」

 

なんだか、よく見るといろいろなものが置かれている。

「トイレも変わってるんですよ」」

 

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「ほら、照明がかわいいでしょ? 知り合いのアーティストに作ってもらったんです」

こ、これは……いやぁ、す、素敵です。

「あでぃくしょん」の過激すぎるメニューとは?

ところで慧ママ、飲みものをおかわりしたいんですけど。

「じゃ、これなんかどうですか?」

 

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 えっ、これって、なんです?

 

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うへえ、ハブ酒じゃないですか。

目があっちゃったよ、ハブと。苦手かも。でも、慧ママにススメられたら、断れないね。じゃ、それください。

「どうします?」

あ、じゃあ、ロックでお願いします。

 

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じゃ、今度はお二人とカンパーイ!

 

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ハブ酒は、なんだか生きている香りがするね。

生臭い。これは元気が出そうだけど、味は強烈だねえ。

ちょっと酔ってきたなぁ。

 

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ほかにはこんなお酒も。むむむ、サソリにスズメバチ。

今日は酔っ払っちゃったから、遠慮してまたこんどにしようかな。ところで、なにか食べるものはないんですか、ママ。

 

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「系列店が近所にあって、そこから料理が取れるんですよ」

ああ、これ途中にあったお店ですね。最近なにかと話題の「米とサーカス」だ。鹿とかラクダとかいろいろなお肉があるんだ。ふーん、ジビエ居酒屋かあ。

せっかくだから、この「山羊の金玉」をいただこうかしら。すると、慧ママはさっそく電話でオーダー。

「キ⚪︎タマあります?  あ、キ⚪︎タマ。あー、そうですか?」

電話とはいえ、なんだかすごいやりとりだ。

「残念、キ⚪︎タマは生だからダメなんですって。ヤモリの焼いたのとかどうですか?」

あ、じゃそれで。

というわけで、しばらくしてやってきたのが、こちら。

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ヤモリさんです。

 

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見た目はちょっと怖い。せっかくなので、目をつぶって、特別にママに食べさせてもらった。

 

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……まじでおいしい。

魚みたい。ししゃもに似ているかな。香ばしい。これは、ビールに合うかな。いや、ハイボールだ。ママ、ハイボールお願いできますか?

 

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ウィスキーハイボールを作る姿も、やっぱり井川遥に似ている。氷と氷のあたる音がなんとも風情があって、いい。

同行したメシ通スタッフやカメラマンは「似てるのはおのののか!」「いや、平井理央だ!」「綾瀬はるか!」とか言ってたけど。

でもホント、ママさん、綺麗だね。

 

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気がつけば、お店はお客さんでいっぱいになってきた。中を覗いて、いっぱいなので帰っていく客もいた。みなさん、ママの魅力に吸い寄せられるようにやってきているんだろうね。

 

おふたりともお忙しくなってきたところで、お店をあとにした。

慧ママ、またくるね。

 

美人ママFile #002

高田馬場「あでぃくしょん」 慧ママ

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  • お店のモットーを教えてください。

「ひとりひとりの“発信”を大切に」

  • ママさんの好きな男性のタイプは?

「顔がくずれているほうが好きなんですね。ぶちゃいく系が好きです」

  • 自分の性格をひとことで言うと?

「アディクション、ですかね」

  • いちばんの得意料理はなんですか?

「豚汁ですね。豚コマで生姜なんかも入れちゃいます」

  • どんな言葉で口説かれたらドキッとしますか?

「おいしいごはんを食べさせてあげる」

  • 『メシ通』の読者にひとことお願いします!

「あでぃくしょんに、ぜひ依存しにきてください」

 

お店情報

にゅ~ニッポンバー あでぃくしょん

電話番号:03-6233-9889
住所:東京新宿高田馬場2丁目19-8
営業時間:19:00~翌5:00 (日曜定休) 総席数:10席

写真:沼田学

 

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書いた人:
下関マグロ

(しものせき・まぐろ)1958年生まれ。山口県出身。出版社、編集プロダクションを経てフリーライターへ。『東京アンダーグラウンドパーティー』(二見書房)、『歩考力』(ナショナル出版)『まな板の上のマグロ』(幻冬舎)など著書多数。

下関マグロさんのすべての記事

お客さんよりもメロメロに酔いどれちゃう?「原子心母」の美人ママさんに逢ってきた【美人ママさんハシゴ酒】

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下関マグロの「ニッポン全国美人ママさんハシゴ酒」
第1回:新宿ゴールデン街「原子心母」雅子ママ

“フェチ”とお酒には一家言あるライターの下関マグロが酒場をめぐり、美人ママをさがすという本企画。

第1回にふさわしい美人ママがゴールデン街にいるという情報を得たので、さっそく行ってきた。

 

新宿ゴールデン街。僕が20代の頃(1980年代)は怖くてなかなか足を踏み込めなかったけれど、いまは安心して遊べる場所になっている。なにより驚くのは外国人観光客が多いことだ。

 

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ゴールデン街には入り口のところにマップがあるので、ここでお店の場所を確認。かなりの数のお店があるので、初訪問の人はここで店名をチェック。

そして、ゴールデン街の三番街。美人ママがいるお店はここにある。えっ、早く美人ママを出せって? まあまあ、そうあせらずに。

 

看板が見えてきた。ここが噂のママさんがいる「原子心母」というお店だよ~ん!

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はい、こちらがお店の外観。

 

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これを見て「おお、ピンクフロイド……」って思ったあなた。正解。1970年に発売されたピンクフロイドがリリースしたアルバム『Atom Heart Mother』の邦題が「原子心母」。でも、きょうはこのことにはあまり触れないほうがよさそう。というのもあとからわかったけど、きょうご紹介するママさん、ピンクフロイドはそんなに好きじゃないんだって。プログレ好きだったら思わずふらりと吸い寄せられてしまいそうな店構え。

 

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では、入ってみましょう。はじめての酒場に入るときのドキドキ感ったらないよね。

 

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扉の向こうに、噂にたがわぬ美女発見!

はい、そして、こちらが雅子ママ

ジャジャッジャーン!

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「いらっしゃいませ」と迎えてくれた雅子ママ。

ゴールデン街では評判の美人ママ。

ちなみに「原子心母」で、この雅子さんがこのお店にいらっしゃるのは、月、木、土曜日と第2・第4金曜日だ。

 

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さっそく、お酒をつくっていただき……!

 

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カンパーイ!

 

やっぱ美人ママって、乾杯の瞬間に客の心をつかむんだよね。雅子ママは客の目を見て、軽くグラスを合わせる。実にフェティッシュ。

 

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もう一回、乾杯のおねだり。不思議なもんで、こうしてグラスを合わせるとお酒がおいしくなるね。

ママにもおごるよ。

 

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ママは赤ワインがお好きなんだそう。

飲み始めると、とっても笑顔がチャーミングです。

ちなみに雅子ママ、お客さんより先に酔っ払うって本当? 

 

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雅子ママ「それは、本当です」

そうニコニしながらうなずく彼女。

雅子ママ「というか、この仕事、私の天職だと思うんですよ。こうしてお酒も飲めて」

だんだん饒舌になってくる雅子ママ。

シラフではあまりしゃべらないのだそうだ。

 

あ、お通しくださいよ。雅子ママのお通しはけっこう凝っていると評判なんですね。

「家で仕込んできたんですよ」と言って、準備にとりかかる。

 

下関マグロ「手元を写していいですか」

雅子ママ「あ、どうぞ。これ鶏ハムなんですよ」

そう言いながら、自家製ハムを切る美人ママさん。

指先がと〜っても美しい!

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指フェチの私としては、思わず見入ってしまう光景ですな。

 

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そして、こちらは洋風に見えるけれど、夏野菜を和風のおダシで煮たもの。

 

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雅子ママ「はい。どうぞ。鶏ハムと夏野菜の煮浸しです」

おっと、これは見ただけでおいしいとわかるぞ。

 

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下関マグロ「あ、鶏ハムはローズマリーの香りがいいですね、これは自家製なの?」

雅子ママ「はい、家のベランダで栽培しているんですよ」

自宅のベランダでローズマリーを育てる女、ですか……。

なんだか彼女の私生活をチラリと覗き見した気分。

 

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そう聞くと、いっそうおいしいね。お酒が進みます。

 

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ぐびぐびッと。

 

酔いどれ美人ママさんの武勇伝とは

おっと、お店がだんだん混んできた。

下関マグロ「お店で働いて長いんですか?」

雅子ママ「10年になりますかね。29歳からやってますから。年齢、バレバレですね(笑)」

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下関マグロ「困っちゃうお客さんとかいます?」 

雅子ママ「うーん、昔はけっこういましたけど、最近は慣れてきたのか、暴言やエロトークなんかはさくっと無視しちゃいますね(笑)。昔は酔いすぎたお客様に困ったこともそれなりにありましたね

 

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下関マグロ「お客さんと、恋愛関係になっちゃうとか、そういうことはあるのかな?」

雅子ママ「うーん、あったような、なかったような……どちらかというと、消去したい過去ですね、あは(笑)」

おお、艶っぽいエピソード、いただきました。

 

雅子ママ「私、本当にお酒が大好きなので。深夜を回ると、かなり酔っ払っちゃってますから、どんなことがあったのか記憶になかったりするんですよ(笑)。酔いすぎてカウンターでメロメロになっちゃったときなんかも、気づいたら常連のお客さんに他のお客さんとの会話の相手をしてもらってたり……とか

 

雅子ママ「朝起きたら、なぜかバッグの中に石ころがたくさん入っていたことも。たぶん酔っ払ってカバンの中に自分で入れたんでしょうけど、なんでそんなことをしたのか自分でも謎なんですよね(笑)」

 

雅子ママ「あと、プライベートで飲んでいたとき、パッと我にかえると、コンビニのカウンターで立ったまま寝ていたことがありました(笑)。どうしてコンビニにいるんだろう!? と思って、さっきまで飲んでいた店にもどったら、お金を下ろしに出て行ったまま1時間くらい帰ってこなかったらしいです」

 

うーん、雅子ママ、この取材のときも、ワインを飲むピッチがかなり早い。

さくさくっとグラスを傾けていくさまは、なんとも豪快(?)。

こりゃそうとうの飲んべえな女性とお見受けいたしました。

 

カメラマンが、雅子ママに店の表で写真を撮りたいと頼み、ママは表に出て行った。 

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こんな写真を撮っている間。

お客さんたちにお話を聞いてみたら、まず、「ママなんて呼び方、誰もしないですよ」と笑っておられる。彼女と同年代くらいは、「マサコ」と呼び捨て、彼女より上の年代は「マサコちゃん」と呼んでいるそうだ。

「あんたみたいに、雅子ママ、なんて言っているのは初めて聞いたよ」と笑う中年の常連客。

 

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いやぁ、すっかり酔っ払いましたよ。ママ、またくるね。

 

ってわけで、次の美人ママさんを雅子ママに紹介してもらいました。そのママはなんとも、意外なお方。しばし、次号を待たれい!

 

【美人ママFile #001】

新宿ゴールデン街「原子心母」 雅子ママ 

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  • お店のモットーを教えてください。

「酒を飲んで酔って楽しんで」

  • ママさんの好きな男性のタイプは?

「もうわがままを言える年齢ではないので……とりあえず“見飽きない顔”」

  • 自分の性格をひとことで言うと?

「依存症」

  • いちばんの得意料理はなんですか?

「肉のテリーヌ」

  • どんな言葉で口説かれたらドキッとしますか?

「手の届く範囲の人にはもうドキッとしません。強いて言えば若いコ限定で“好きです”って告白されたらドキッとします」

  • 『メシ通』の読者にひとことお願いします!

「どんなに酔っぱらっても帰巣本能はわすれずに!」

 

お店情報

新宿ゴールデン街 原子心母

電話番号:03-5285-8450
住所:東京新宿区歌舞伎町1-1-8
営業時間:20:00~5:00
定休日:無し
※雅子ママの出勤は月・木・第2・第4金曜19時〜0時、土20時〜朝

※本記事は2015年5月の情報です。

 

写真:平山訓生

 

書いた人:下関マグロ

下関マグロ

1958年生まれ。山口県出身。出版社、編集プロダクションを経てフリーライターへ。『東京アンダーグラウンドパーティー』(二見書房)、『歩考力』(ナショナル出版)『まな板の上のマグロ』(幻冬舎)など著書多数。

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