【名古屋デカ盛り列伝】完食すればタダ&無料券5枚進呈!『麺屋 あっ晴れ』2kg超の二郎系ラーメン「15ばか」に挑む!

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名古屋のジロリアンを魅了する『麺屋 あっ晴れ』のらーめん

ラーメン二郎。名古屋人の私にとって、あまり馴染みはないが、その名はここ名古屋にまで轟いている。実際、名古屋には“二郎系”とか“二郎インスパイア”と呼ばれる店も沢山あるのだ。“ジロリアン”という言葉は聞いたことがないものの、その味にハマった人も多いと思う。

 

かく言う私も食べたことがある。その日はどうにもこうにも腹ペコで、麺大盛りの「野菜増し」を注文。これが悪夢の始まりだった。食べても食べても野菜は減らず、なかなか麺まで到達しないのである。涙目になりながら、どうにか完食したことを覚えている。そんな苦い思い出があるにもかかわらず、また食べたくなるから不思議。これが二郎系ラーメンの魅力なのだろう。

 

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今回紹介する『麺屋 あっ晴れ 堀田店』も二郎系の店として名古屋では有名。ここ、堀田のほかに中区錦や大府市、弥富町など7店舗展開している。第一号店は10年前に岐阜県可児市にオープンした可児店。当時は東海エリアに二郎系の店はなく、まったくウケなかったという。

 

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「7、8年ほど前からテレビや雑誌などで取り上げていただけるようになって、徐々に客足も伸びていきました」と、広報担当の永井信次さん。 

 

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二郎系ラーメンの特徴といえば、先にも触れたが、そのボリューム。ここも例外ではなく、麺や野菜の増量をウリにしている。ごくノーマルな「らーめん」(710円)ですら麺200グラム、野菜150グラムと食べ応え十分。あ、ちなみに麺と野菜は茹でる前の重量であり、茹でると重さは約1.5倍になるそうだ。と、いうことは、500グラム超! アラフィフの私はおそらく、これが限界だろう。 

 

毎月26日は無料!「8ばか」はフードファイターにとってのK点

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さらに、平日11~15時までのランチタイムは、通常プラス100円で野菜が350グラムに増量される「でら盛り」が無料に。もっと食いたい! という人には野菜増量550gの「でら盛りW」(210円 ※ランチは100円)や、750gの「でら盛りMAX」(260円 ※ランチは150円)も用意されている。

 

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「平日のランチだけではありません。毎月26日は『二郎祭』として、『らーめん』(710円)または『つけめん』『まぜそば』(各810円)を注文すると、“8ばか”までの“ばか盛り”に無料で挑戦していただけます。おかげさまで『二郎祭』は店の前に長蛇の列ができるんですよ」(永井さん)

 

ちょっ、ちょっと待て! “8ばか”!? “ばか盛り”って? 意味がわからないんですけど。なんだか嫌な予感が……。

 

「『ばか盛り』とは麺の増量のことで、3ばかは300g、5ばかは500gになります。5ばかまではプラス210円、6ばか(600g)~8ばか(800g)はプラス410円になります。10ばか以上も用意していますが、挑戦できるのは過去に8ばかをクリアされた方のみになります」(永井さん)

 

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ハイ、嫌~な予感、的中(笑)。何度も言うが、麺のグラム数は茹でる前の重量であり、茹でると1.5倍になる。だから、8ばかは1.2kgということだ。

 

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何でも、8ばかを完食した猛者は店内のパネルに写真が飾られるほか「認定証」も発行される。それは大盛フードファイターにとっての一種の「K点」のような存在であり、勲章でもある。って、フードファイターでもなんでもない私には「スゲー!」としか言えないが。 

 

永井さんによると、堀田店では156人ものチャレンジャーが8ばかをクリアしているらしい。いちばん長く営業している第一号店の大府店にいたっては854人。フードファイターはテレビに出ている、ほんの一握りの人間だと思いきや、こんなにもいたのだ。数だけを見ると、ヘタレな私にも何だかイケそうな気がする~♪(笑)。 

 

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「では、小手調べに8ばか、いってみる?」と、堀田店の店長・小坂俊さん。いやいや、私でもイケる、じゃなくて、イケそうな気がする、まぁでもアラフィフだし、遠慮しときます! などと必死で抵抗するも、並盛りよりも一回り大きな器から麺はハミ出し、その上には野菜が暴力的に盛られた物体が目の前に。これが「らーめん8ばか」(1,120円)の「でら盛り」(100円)だ。

 

意を決して、ワシワシと食べすすめるも、麺まで到達できない。まったく出てくる気配のない井戸掘りや石油の採掘をしているような気分だ。やっとの思いで麺にたどり着くと、野菜に悪戦苦闘している間にスープをたっぷりと吸い込んだ麺が行く手を阻む。麺の1/4も食べることができず、ギブアップ! 笑いたきゃ笑ってくれ。

 

成功者は全店舗でたった10人!究極のチャレンジメニュー「15ばか」

「8ばか」をクリアできなかった敗北感で打ちひしがれていると、

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「ちなみにこれがチャレンジメニューの『15ばか』+『でら盛り』+『全部のせ』だよ。値段は2,670円と少々値が張るけど、30分以内に完食されたらタダになる上に、『らーめん』無料券を5枚進呈するよ!」と、小坂さん。

 

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………。15ばかを目の当たりにすると、さっきの8ばかがカワイイとさえ思えてしまう。まず、強烈なインパクトを与えているのは器のサイズ。8ばかの丼よりも一回り、いや、二回り大きい。っていうか、こんな巨大な丼がこの世に存在するということが驚きだ。

 

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大きさがわかるように、タバコの箱を置いてみた。15ばかだから、麺の量は1.5kg。ということは茹でると2.25kg! これに野菜350gの「でら盛り」と、トロ肉チャーシュー、メンマ、うずら卵のトッピング「全部のせ」。もう、このビジュアルだけで戦意を喪失してしまう。

 

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ノーマルな「らーめん」(左)と「8ばか+でら盛り」(中)、「15ばか+でら盛り+全部のせ」。並べると、その大きさは一目瞭然。

 

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ちなみに堀田店でクリアしたのは、わずか1名。全店でもたったの10人しかいない。いかにこのメニューが過酷なのかがわかるだろう。

 

「で、チャレンジするの?しないの?」と、小坂さんは不敵な笑みを浮かべている。私の隣に座っている広報の永井さんもまったく同じ表情で見つめているではないか。

じょっ、冗談じゃない!ついさっき、8ばかで撃沈したぢゃないか!渾身の力で拒絶すると、小坂さんはキレ気味に「じゃ、オレが食べるよ!」と、箸に手を伸ばした。それを見ていた永井さんも「いや、ここは私が!」と、ヤル気満々の表情……。

 

「……やっぱり自分が……挑戦します」と、私。何なんだ、このダチョウ倶楽部的な展開は(笑)。8ばかでの失敗を踏まえて、今度は麺から食べて、飽きてきたら野菜や具で箸休めするという作戦だ。が、巷のラーメンの麺とちがって極太のちぢれ麺ゆえに、ツルツルと麺をすすって食べることができない。極太のちぢれ麺をワシワシと口の中に放り込むしかないのだ。

 

「箸を止めずに一心不乱に食べるのが完食するコツだよ」と、小坂さん。そっ、そんなこと言われてもなぁ。どうせなら、8ばかを食べる前に言ってほしかった…。そんなアドバイスも空しく、ピタリと箸を止めて、私はただ遠くを見つめていた。お腹に自信のある読者の皆様、私に代わってリベンジを果たしてくれ!

 

お店情報

麺屋 あっ晴れ 堀田店

住所:愛知名古屋市瑞穂区神穂町1-22
TEL:052-819-3111
営業時間:11:00~15:00、17:30~22:00
定休日:月曜(二郎祭・祝日の場合は翌日)

※金額はすべて消費税込です。
※本記事の情報は2015年9月のものです。

 

書いた人:永谷正樹

永谷正樹

名古屋を拠点に活動するフードライター兼フォトグラファー。地元目線による名古屋の食文化を全国発信することをライフワークとして、グルメ情報誌や月刊誌、週刊誌などに写真と記事を提供。最近は「きしめん」の魅力にハマり、ほぼ毎日食べ歩いている。

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