東京・高田馬場駅や早稲田駅周辺には、早稲田大学をはじめとした大学・専門学生たちに長年愛された名店がいくつもあります。それらは「ワセメシ」と呼ばれ、安い・多い・美味いの三拍子が揃ったメニューで学生たちのお腹を満たし、憩いの場となり、多くの人々の思い出がつまった特別な場所であり続けてきました。
近年、そうしたお店が次々と閉店しています。早稲田大学文学部キャンパスの隣にあったエスニックカリー店「メーヤウ」もそのひとつ。1997年の開業から学生たちに愛されてきた「ワセメシ」の代表は、2017年に突然、閉店することになってしまいました。
▲早稲田メーヤウの看板メニューのひとつ、チキンカリー(写真提供:メーヤウ)
しかし、突然の閉店にファンが立ち上がります。元スタッフや常連客が協力して復活プロジェクトを立ち上げ、紆余曲折を経た2020年7月。「メーヤウ」は、場所を新たにリニューアルオープンすることになりました(東京メトロ副都心線「西早稲田駅」すぐそば)。
新たに店長に就任したのは、先代の店長ではなく、中東研究者の髙岡豊(たかおか・ゆたか)さん。
▲髙岡さん。メーヤウのTシャツと豚のキャップがかわいい
髙岡さんは、シリアやレバノンなど中東地域の専門家。1998年に早稲田大学を卒業後、上智大学で博士号を取得(地域研究)。2014年からは公益財団法人中東調査研究会の研究員になり、主席研究員も務められました。主な著書に『現代シリアの部族と政治・社会:ユーフラテス河沿岸地域・ジャジーラ地域の部族の政治・社会的役割分析』(三元社)『「イスラーム国」の生態がわかる45のキーワード』(明石書店)『「アラブの春」以後のイスラーム主義運動』(ミネルヴァ書房)などがあります。
▲中東調査会主席研究員として研究内容をプレゼンテーションする髙岡さん。先程の写真とかなりギャップが
なぜ、中東研究者がカリー店の店長になったのでしょうか? その理由を髙岡さんに聞きました。
「激辛カリーをおごられる」という大学生活の洗礼
──まずは、髙岡さんとメーヤウとの出会いから聞かせてください。
髙岡:大学時代にサークルの先輩に連れて行ってもらったことがきっかけです。当時早稲田大学に通っていた方はご存知だと思いますが、大学生活の洗礼として、先輩が後輩に辛いカリーをおごるという一種の通過儀礼があったんです。
珍しい料理が世の中にあまりなかった時代に、新潟から出てきた私はまんまとその洗礼を受けさせられたわけです。同級生もみな同じ洗礼を受けていたので「じゃあまた行ってみようか」となり、それを繰り返しているうちにすっかりハマり込んでしまいました。
──初めて食べた時はどう感じましたか?
髙岡:いや、辛かったですよ!
もちろん完食はしましたが、すごい苦労しながら食べました。その時分ではまだ辛いものが好きという意識はありませんでしたね。90年代のはじめ頃は「海外旅行をしたら、オリーブオイルでお腹を壊した」なんて話をしている人が多かった時代です。ナタデココやティラミスの時代ですね。東京都心ならともかく、私の地元、新潟県のような地方では、個性的な料理は珍しかったんです。
今でこそスーパーに行けばいろんな種類のタイカレーをレトルトで手に入れることができますが、当時そんなものはほぼ見かけなかった。そういう環境での出会いでした。
──「スパイス」なんて一般的ではなかった頃ですよね。辛いものに慣れていないと最初は大変そうです。
髙岡:水を飲んではいけない、と実感しました。辛いものを食べている時に水を飲むなんて、海で遭難した時に海水を飲むようなものです。
──誰かと一緒に行くことが多かったんですか。
髙岡:初期にはやはり同級生と行くことが多かったですね。だんだん1人で行くことが増えてきて、毎週通うのが習慣になりました。もちろん後輩ができてからは私がカリーをおごって洗礼を浴びせる側に回りました。初めての人にチキンカリーをおごるのは、社会人になってからも大好きでした。
1日3食メーヤウでいい
──辛さに慣れるまでにどれくらいかかったのでしょうか。
髙岡:わりと早くて、1~2カ月くらいだったと思います。洗礼を浴びた次の週には他の友達と一緒に食べに行っていて、1年生の夏頃にはすでに私にとってチャレンジではなくなっていました。辛いだけでなくうまみがあって、しかも飽きのこない味だったからです。当時も今も思っていますが、1日3食メーヤウでもいいです。
──それはすごい。
髙岡:ただ私はハマり方が良くなかったんです。当時メーヤウの人気ナンバーワンメニューはポークカリーだったんですが、今回店長に就任するまで、私はポークカリーをちゃんと食べたことがなかったんです。ずっとチキンカリーばかりでした。
──なぜチキンカリーだったのですか?
髙岡:お店でいちばん辛いのがチキンカリーだったからです(笑)。
──なるほど(笑)。メーヤウは激辛カリーとして有名ですが、まったく知識のない人にこのカリーの魅力を伝えるためにはどう説明するのがいいと思いますか?
髙岡:「辛いだけじゃない」ということは力説したいですね。
極端な話、辛い物質を入れればいくらでも辛くすることはできるわけですが、メーヤウのカリーはそういうふうな辛さを追求するものではありません。辛さの中にうまさがあり、癖になる要素がある。「チキンカリー」は手間をかけたこだわりの鶏肉とココナッツの香りを楽しんでほしいし、「ポークカリー」は肉はもちろん、スパイスの香りを楽しんでほしいです。
▲左がポークカリー、右がチキンカリー。10種類以上のスパイスを使用しているが、その中身は「ヒミツ」
──ではその「チキンカリー」と「ポークカリー」をいただきます。
▲作りたての熱々カリーをいただく
▲2020年7月現在は、新型コロナウイルス感染症対策としてこのようにお弁当箱に入れてテイクアウトで販売中。店内飲食は不可、Uber Eatsや通販で注文することは可能。お値段はチキンカリーが1,000円、ポークカリーが1,200円
▲左のやや赤い方がポークカリー、右がチキンカリー。固めに炊いたごはんと熱々のカリーを別々によそって提供するのがメーヤウ流
──まずはチキンカリーから。スパイスの香りがすごいけど、見た目や香りに「激辛」感はあまりないですね。食べてみます。……おや? 甘い? 今、口の中にまろやかな甘みが広がっています。口当たりまろやかで意外と辛さはあまり感じな……ガッ、あびpsふhdぴすあj????
髙岡:(ニヤリ)
──カッ、辛ァァァァァァァッッッッッッッ!!!! 時間差……だと……? みっ、水をッ……!!
髙岡:水?
──ぐっ……そうでした、「辛いものを食べている時に水を飲むなんて、海で遭難した時に海水を飲むようなものです」でしたね……。これは、控えめに言って、脳天を突き抜ける辛さです。一口目にしてハンパなく汗が出てきました。
髙岡:ははは(笑)。
──……すいません、時間差で辛さがくるので驚いて取り乱してしまいました。これはしかし、かなり多層的なうまみがありますね。辛いだけではない。ココナッツの風味のせいなのか、辛いものが得意ではない人でもおいしく食べられるかもしれません。
▲チキンカリーの骨付きチキン。じっくり煮込まれていて非常に柔らかく、フォークで簡単にほぐすことができるので食べやすい
──ポークカリーもいただきます。
──これは……いきなり辛いッ!! チキンより辛いッッッッッ!!
髙岡:初めての方にとってはもしかしたらチキンよりポークの方が辛く感じるかもしれませんね。
──ポークの方がよりスパイスを感じます。暑い! 汗が止まらない! そして肉、めちゃくちゃウマイ!!
▲ポークカリーのポークは、これだけで一品料理として食べたくなるうまさ。こちらもかなり煮込まれている
▲じゃがいもとたまごが辛さを中和してくれる
〜そして数分後〜
──ハァハァ……着替えたくなるレベルで汗をかいてしまいました。でも食べているうちに慣れてきて、あっという間に食べ切っていました。たくさん発汗したせいなのか、今とてもスッキリしています。
髙岡:結構な充実感がありませんか?
──「充実感」、まさにその言葉がふさわしいです。このシンプルな見た目のカリーにこれほど食らってしまうとは、正直、想像以上でした。
髙岡:メーヤウのカリーはいわゆる「映える」ものではないと思います。でも見た目や盛り付けは極力、閉店前のメーヤウに沿ったものにしたいんです。というのも、多くのファンにとってメーヤウは学生時代の思い出の食べ物。記憶も味のうちなんですね。
カリーとライスを分けて盛るのは物凄く手間のかかることだと実感していますが、これをはじめからかけてしまうと、昔のメーヤウファンにはまったく違うものに見えてしまうはずなんです。そういうところも含めて、私自身の記憶や思い出に忠実にやりたいと思っています。
じゃがいもとたまごに頼らずどこまで行けるか、それが問題だ
──髙岡さんは、大学を卒業してからもメーヤウに通っていたんですか?
髙岡:日本を留守にした時期を除けば、この20年間、だいたい週に1回のペースで通っていました。毎週土曜にバイクに乗ってメーヤウにお昼を食べに行くのが楽しみだったんです。
▲髙岡さんの愛車
──20年間通い続けた髙岡さんの「鉄板の食べ方」を教えてください。
髙岡:人によってかなり違うので私のやり方が普遍的とは限りませんが、ごはんは少なめでルーをいっぱいかけて食べるのが好きです。
──初心者はごはんを多めにしないときついかもしれないと感じました。でもネットで調べると、強者になればなるほど「昔はごはん大盛りだったけど今は少なめの方がいい」と言っている傾向があるように感じました。
髙岡:「激辛チキンカリーを飲む」という行事を目撃したことがあるので、ハマっていくとそういうふうになる人もいるのかもしれません(笑)。しこたまごはんを欲しがる方もいれば、たっぷりのルーにごはんを泳がせるくらいで食べる方もいます。
──人によって注文の仕方がかなり異なるんですね。
髙岡:付け合わせの調味料でプリックナンプラー(唐辛子のナンプラー漬け)というのがあるんですが、これをたくさんごはんにかけて食べる人もいます。私はプリックをひとつかふたつくらい入れるのが好きですね。
──ちなみに、メーヤウの新オーナーになった高師雅一(たかし・まさかず)さんは、自身のnoteにオススメの食べ方を次のように記していました。
①一度に食べる分だけ、ルーをかける。
②ご飯の上で骨付きチキンをフォークでほぐし旨味をご飯に染み込ませる。
③素揚げされたじゃがいもをスプーンで少し潰して、ご飯に載せる。
④卓上のプリックナンプラーをご飯にかける。味に深みと辛さが増す。
⑤終盤でほんの少し半熟のゆで卵を食べて、口の中をマイルドにして完食。
髙岡:なるほど(笑)。私もじゃがいもは辛いと感じた時に少しずつ削って食べますね。プリックナンプラーは、入れるか入れないかで味がだいぶ変わるので好みがあると思います。⑤はちょっと笑っちゃいますね(笑)。たまごも原則として辛さから避難するために食べます。じゃがいもとたまごに頼らずにどこまで行けるか、それが問題です。
──なんとなく、メーヤウの常連さんはストイックな方が多そうな気がします(笑)。
髙岡:あまり長居しない店ではあると思います。ゆっくり人と喋りながら食べるものでは当然ありません。
──上の5ヶ条(?)に加えて「途中で水を飲むと辛さが増すのでなるべく飲まずに食べ進めるのがおすすめです(ラッシーは可)」とも書かれていました。
髙岡:ラッシーのようなヨーグルトドリンクは辛さを和らげますからね。いちばん効くのは本当はココナッツアイスなんですけどね。ココナッツアイスは会員限定の裏メニューとして復活させます。私はすっかり食べ終わった後にココナッツアイスを食べてひとときを過ごすのが好きでしたけど、カリーと一緒に食べてもおいしいと思います。
誰もやらないなら、自分がやるしかない!
──それだけ大好きだった早稲田メーヤウですが、2017年に閉店してしまいます。その時はどんな気持ちでしたか。
髙岡:最初に閉店した時は、誰かが引き継いでリニューアルするという話を聞いていたんです。すぐにまた開くと思っていたのでまるで応えなかったし、先代の店長には「近々プレオープンをやるからまた来てね」と言われていたんです。
▲最初の閉店時の張り紙
髙岡:しかし、待てど暮らせど再開しない。それどころか、いつの間にかポシャったらしいという話が入ってきた。再開予定地だった物件を見に行ったら「飲食店以外」という文句でテナント募集されていて。「ああ……再開しないんだ……」と大きなショックを受けました。「メーヤウのカリーが食えなくなったらこれから寂しいな……どうしよう……」と思いました。
──その後、どういったきっかけで髙岡さんが店長になることになったんですか?
髙岡:2018年の秋に、早稲田大学前の商店街が「早稲田地球感謝祭」という地域イベントを開催したんです。このイベントにメーヤウの元スタッフが参加し、キッチンカーを使って1日限定でメーヤウカリーを販売していました。その時に先代の店長とお話をして「お店をやりたい」と言った記憶があります。
▲「早稲田地球感謝祭」で実現した1日限定復活イベントの様子(写真提供:メーヤウ、一部加工)
──自分から申し出たんですね。
髙岡:やっぱりメーヤウがなくなってすごく寂しかったので「誰もやらないんだったら自分でやるしかない!」と思ったのがきっかけです。そこは自分の好みで突っ走ってしまいました。
──アツいです。
髙岡:早稲田界隈のお店が次々と閉店していて、私がいた時分とは景色がずいぶん変わってしまいました。時代が変わればお店も変わるのは当然と言えば当然ですが、そうした状況がとても寂しかったのもお店を継ごうと思った理由のひとつです。
「研究職」も「カリー店店長」も、本質的には変わらない
──しかし、その頃にはすでに研究職に就かれていたわけですよね。当時の髙岡さんは、公益財団法人中東調査会で主席研究員を務められています。
髙岡:まあ、研究職ってなんだろうとは思いますけどね。研究職にどんなイメージを持たれていますか? たとえば、中東調査会を経営するための費用がどこから出ているかご存知ですか?
──……国、ですか?
髙岡:それが深刻な誤解なんですよね。原則として国からお金は一切もらっていません。もちろん事業を入札で勝ち取ることもありますが、補助金のように国からお金が降ってくることなんてありえないわけです。では運営のためのお金をどう確保しているかというと、年度単位で法人個人から会費を募っているんです。しかも公益財団法人なので黒字を出してはいけない(※「公益社団法人及び公益財団法人の認定等に関する法律」第十四条、第十五条などで定められている。参考はこちら)。
──おお……。
髙岡:委託事業の入札に負けて予算に穴が空いた時や会員が減った時に備えて「現金を留保する」ということができないわけです。3年続けて黒字にしてしまうと監督官庁が真っ青になって検査に来ます。それくらい綱渡りかつ不安定な存在なんです。特に最後の2年間は私は中間管理職でしたから、お金の算段や予算の確保に常に頭を痛めていました。
──「研究職」というと大学の先生のようなイメージを持っていましたが、実際には研究以外の仕事がたくさんあるんですね。
髙岡:好きなように好きなことを研究できるわけではなかったし、人が読むもの、会員のみなさまが求めている情報を提供しなければならないんです。ですから、お客さまにものをつくって提供する、そこから板子一枚下は地獄、という環境は今と本質的に変わるとは思っていません。
つまり「公務員のような安定した生活をなげうってカリー店店長に……」というストーリーではまったくないんですよね。私自身はそこに何の抵抗もないし、本質的な差異も見出せないです。
──なるほど……。研究は今でも続けていらっしゃるんですか?
髙岡:研究はライフワークなので、可能な限りはプロジェクトにも参加して業績をあげていこうと思っています。今年度は大学で非常勤のコマを3つ持っているんです。メーヤウを週に3日しか開けられないのはこれが理由なので、来年度はコマ数を減らして時間を調整するかもしれません。
──では今年は「カリー店店長」と「非常勤講師」のダブルワークということですか。
髙岡:実態はそうですね。ただ、学生時代のバイト程度しか私には飲食店の経験がなく、したがって本質的には素人で動きも良くないので、メーヤウの店長をやるのは私にとって大きな挑戦です。
経験者の方から見たら「何、ナメたことを言ってるんだ」と思われるかもしれませんが、目が離せない、手が離せない、時間を削れない作業が思いのほか多くて……。メーヤウのおいしさとはそういった作業を省かないところにあるんだと改めて実感しています。
▲下ごしらえ中の髙岡さん。お店では、オープン前後の時間も含め、座る暇もないほどの忙しさだという
中東風カリー? そんなものは論理的にありえません
──ちなみに、中東のカリーってどういうものなんですか?
髙岡:よく「中東には辛いものが多いでしょう」と言われるんですが、実は全然ないんです。そもそも中東の方は刺激物をあまり好まない傾向にあります。もちろん地域によっては唐辛子を使った調味料もありますが、中東全域で使われているわけではありません。スパイスを使ったとしても辛いものは少ないんです。味自体はすごく保守的というか、定番なものが多いですね。変化に乏しいと言ってもいいかもしれない。
私が経験したのはレバノンやシリアやエジプトですが、インドカリー屋さんができても、日本にあるインドカリー屋さんとは似て非なるものです。だから中東にカリーはないんです。中東でカリーを食っているのはインド人やパキスタン人です。
──そうだったんですか……。髙岡さんがメーヤウの店長になると聞いた時、「中東風カリー」のようなメニューもいずれできるのかなと思ったんですが、今の話によるとそういう予定はなさそうですね。
髙岡:はい、そもそも論理的にありえません(笑)。新メニューはこれから相談しながらつくっていきたいんですが、まずは、スポットでもいいから「激辛チキンカリー」のような以前のメニューをみなさんにお届けできるようにと思っています。他にもかつて人気メニューだった「グリーンカリー」の待望論が結構あるんですよ。まずはそういった期待に応えられる方法を探していきたいです。
▲閉店前に人気メニューのひとつだった早稲田メーヤウのグリーンカリー(写真提供:メーヤウ)
──カリー以外にはどんなものが好きですか?
髙岡:中東での生活が長かったので、日本にいる時は刺身と豚肉と日本酒、と決めていました。
──いずれも中東では食べられないものですね。お話を聞いていて、髙岡さんは「これと決めたらこれ!」という真っ直ぐな方だと感じました。
髙岡:そうでもないと思いますけどね。ただ「物事の許容度が極端に下がる場面がある」とはよく人に言われます(笑)。
──メーヤウに20年通っていて一度もポークカリーを食べなかった、というエピソードが象徴的ですよね。
髙岡:ほぼチキン一筋で20年でした。早稲田メーヤウからのれんわけ・派生したお店でいろいろ食ったことはありますが、早稲田メーヤウでポークを注文したことは一度もなかったですね。
現在は早稲田メーヤウと他の店舗に直接やり取りはありませんが、長野県松本市にあるメーヤウとは関わりが深かったようです。早稲田メーヤウが閉店した時は、あの味に近いものが食べたくて長野まで行きました。松本にはメーヤウが2店舗ありますが、信州大学前にあるメーヤウは早稲田メーヤウの味に近かったですね。私の他にも東京から来て並んでいる人がいました。
──髙岡さんにとってメーヤウは「好き」という次元を超えて「生活になくてはならないもの」であり「青春のはじまり」なんですね。
髙岡:そうなんです。これがなくなったら本当に寂しい。早稲田大学の校歌には「心の故郷」という詞がありますが、まさに心のふるさととしてこの場を復活させたいと思っています。それを喜んでくれる方がいればいるほど、私も嬉しいです。
お店情報
早稲田メーヤウ
住所:東京都新宿区西早稲田2丁目20−5 1F
電話:非公開
営業時間:火・金・土 11:30~ 売切れ次第終了
Twitter:https://twitter.com/Maeyao_waseda
Instagram:https://www.instagram.com/wasedamaeyao/