常備しておきたい自家製調味料「ニラ醤油」の汎用性の高さに脱帽した【いろいろカスタマイズOK】

ニラを漬け込むことで簡単にできるニラ醤油が話題のようです。私はそんな世間の流行りに惑わされることなく、以前からいろいろなニラ醤油を作ってきました。今回は3種類ほど試してみましたので、それぞれ皆さんにご紹介したいと思います。

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「ニラ醤油」をご存じですか

ニラ醤油、最近話題ですよね。

香味醤油とでもいいましょうか、例えば、大葉を醤油に漬け込んでおくだけで、刺身にぴったりの香り高い醤油が出来上がります。

同じようにニラを漬け込むと、ニラの持つ豊かな香りと風味が醤油と混然一体となり、最高にうまい調味料となるのです。今回はいろいろな料理に応用の利くこのニラ醤油をいろいろなパターンで作ってみることにしました。

 

まずはオーソドックスに、プレーンなニラ醤油からいきましょう。

 

あっという間にできる「基本のニラ醤油」

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【材料】(作りやすい量)

  • 醤油 100ml
  • 昆布 5g
  • ニラ 1束

(※材料はだいたいで大丈夫です)

 

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まずはニラをさっと水洗いして、土が付いていたらよく洗い流して、何度かぱぱっと刀みたいに振って水をきってしまいます。

洗うと香りが飛ぶという意見もあるそうですが、「香りが飛ぶくらいでちょうど良いのでは……」と思えるほど強い個性(香り)を持つ野菜ですから、私は構わず洗ってしまいます。

 

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それを包丁でざく切りにします。口に入るときのことを考えると、2〜3センチくらいが良いのかなと思いますが、大きすぎなければ適当で大丈夫です。

 

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カットしたニラと昆布(容器に入る適当な大きさでよい)を容器に入れます。うんしょうんしょ。

今回は100円ショップでドレッシング容器を買ってきました(容器はよく洗った清潔なものを使用しましょう)。

みるみるかさが増してきて、「これに全部入るのか?」と不安になっても大丈夫。きっとニラは入るから。無理やり詰め込んでください。よし、入った。

 

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次にその容器に醤油を流し込んだら、これで仕込みは終わりです。ニラの隙間に醤油が染み込んでいくその様子が、乾いた大地に水が吸い込まれていくようで感動的です。

私はこの作業を「ニラによるおいしさの深呼吸」と名付けたいと思います。

 

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このまま冷蔵庫で1日寝かせたら完成です。簡単ですね。

実食はのちほど。

 

異国情緒あふれる「エスニックニラ醤油」

続いてお届けするのは、異国情緒あふれる「エスニックニラ醤油」です。

ポイントはパクチーと大葉。材料は以下の通りです。

 

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【材料】(作りやすい量)

  • 醤油 100ml
  • ナンプラー 50ml
  • みりん 50ml
  • 鷹の爪・ニンニクチップ  各3g
  • ニラ 1束
  • パクチー 1束
  • 大葉 1束

(※材料はだいたいで大丈夫です)

 

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最初にみりんを煮切ります。少量なので耐熱容器に入れ、電子レンジでチンします(600wで1分くらい)。ふつふつと沸騰してないときは再度加熱してください。

最初にこちらの工程に取り掛かったのは、レンジで加熱したあと、あら熱をとる必要があるからです。

 

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次に、メインとなる材料、ニラ、パクチー、大葉をカットします。

これもひと口大というか、適当な大きさにカットしてください。パクチーの茎の部分は小さめにカットしたほうが食感もよく食べやすいです。続いてお馴染みの工程へ。

 

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大きめの瓶にすべての材料をわっせわっせと詰めていきます。

そろそろみりんのあら熱もとれていることでしょうか。最初に野菜、次にニンニクと輪切りにした鷹の爪、最後に液体をまとめて入れます。最初に固体を入れ、最後に汁を入れたほうが、こぼれる可能性が少なくなって台所の汚れも抑えられます。

 

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上から醤油、ナンプラー、あら熱のとれたみりんをじゃーっと注ぎます。

大きめの容器で作るほうが楽なんですが、保管場所を考えるとちょうどいい大きさで作りたいと思ってしまいますよね。でも、そうすると詰め込む作業に緊張感を必要とします。今回は100円ショップで買ってきた大きめの瓶を使用しました。

 

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ということでエスニックニラ醤油の完成です。こちらも冷蔵庫で1日寝かせましょう。

 

個人的におすすめしたい「ごちそうニラ醤油」

最後に紹介するのは、食べたあとの満足度が一番高い(個人の感想です)ごちそうニラ醤油です。材料はこちらです。

 

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【材料】(作りやすい量)

  • 醤油 100ml
  • 昆布 5g
  • みりん 100ml
  • お酢 50ml
  • 鷹の爪・ニンニクチップ  各3g
  • 天かす 大さじ2
  • ピーナッツ 50g
  • ニラ 1束
  • 白ごま 大さじ1(※お好みで。材料の写真を撮るの忘れました)
  • 生姜 1かけ(あらみじん切りにする)
  • ニンニク 1かけ(あらみじん切りにする)

(※材料はだいたいで大丈夫です)

 

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最初にさっきと同じように、みりんを煮切ってください。そのあと、ピーナッツと輪切りにした唐辛子、ニンニクチップをフライパンで中火〜強火でローストします。これは焦げ目をつけて香ばしくするためです。

 

f:id:kinmasataka:20220115092652j:plainピーナッツはそのあとビニールに入れて棒などで細かくします。少しくらい大きさを残したほうが食感が楽しくなります。

私みたいにナッツ類が好きな人は、大きめに割ったほうがいいと思います。ナッツ類が入ると、満足度が格段に上がりますので、こちらは必ず入れたほうがいいでしょう。

 

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昆布はハサミでチョキチョキ。

細切昆布を常備しているリッチなご家庭はそちらをご使用ください。最初に作ったオーソドックスなニラ醤油ではまるっと入れたのにこちらはカットして使うのは、昆布も食感のアクセントにしたいからです。

 

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このごちそうニラ醤油には白ごまを入れます。

ごま油でもいいのですが、一気に味が「ごま油方面」に持っていかれるんですよね。個性の強いニラと喧嘩をして、両方の個性が主張しすぎる気がするんです。だけどごまの風味は捨てがたい。

ということで、私は白ごまを入れます。これで一気に風味も良くなります(すりごまにすると、トロッとした食感も加わります)。

 

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すべての材料を瓶に詰めて完成です。本当に簡単ですよね。冷蔵庫で一晩置くと、味がしっかりと馴染みます。

というわけで、3種類のニラ醤油が出揃いました。

これらのニラ醤油はどんな味わいを見せてくれるのでしょうか。

 

さっそく実食してみる

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冷蔵庫で一晩置くと、こんな感じでしんなりとニラが醤油にひたってきました。

それでは、待望の実食タイムです。

 

まずは「基本のニラ醤油」✖️「卵かけごはん」を試してみます。

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香り高い醤油で、卵かけごはんにする。

その発想はしごくまっとう、いや、ハッキリ言ってしまえば凡庸なアイデアです。でも、おいしいんですもの。せっかくなのでひと手間加えて、ニラの風味をしっかり味わいましょう。ということで、黄身と白身を分けて調理します。

 

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黄身と分離したのち、白身のほうに基本のニラ醤油を大さじ1ほど入れましょう。

卵かけごはんに一般的な醤油大さじ1を使うのはかなりしょっぱくなりますが、ニラ醤油にはニラが入っているので、これくらいでちょうどいいんです。

ニラ自体に味がしっかりついているので、これと白身を混ぜ混ぜ。白身をメレンゲのように泡だてるレシピもありますが、しっかり20回くらい混ぜればいいでしょう。

ニラと白身が一体になった感じが演出できればそれでOKということで。

 

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ごはん(我が家は雑穀を混ぜた玄米です)の上に先ほどの白身+基本のニラ醤油をのせて、最後にそーーっと黄身をのせましょう。

 

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まずはニラとごはんを一緒にぱくり。

白身のまろやかさがニラの個性を「まあまあ」となだめているのですが、ニラの風味が口いっぱいに広がり、次第に個性を主張します。

でも、そのわがままをごはんがやさしく受け止めて、そっと甘さで包んでくれます。途中で黄身を崩しながらいただけば、さらにまろやかさが追加され、ごちそう感が増します。最後のほうになると、ニラを食べていることを忘れそうになり、夢中でかき込んでしまうことでしょう。いやあ、うまい!

 

これ、豆腐にかけてもおいしそう。ハイボールと一緒に晩酌として楽しむのにもぴったりだと思いました。

 

次に「エスニックニラ醤油」✖️「パスタ」を試してみます。

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お次は香味野菜を使ったエスニックニラ醤油をパスタ(ペペロンチーノ)に合わせようと思います。

私のペペロンチーノはこんな感じで作りますが、皆さんもそれぞれお好みの材料で試してみてください。

まずは、アンチョビ、ニンニク、唐辛子をオリーブオイルで熱して香りを出します。同時にパスタを茹で始めましょう。

 

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パスタを茹でる際の塩分は少し控えめにしてください。このあとに入れるエスニックニラ醤油が調味のキーとなるからです。最初から濃いめにしてしまうと、ニラ醤油の味を堪能できません。

茹で上がったパスタを湯切りしたら、先ほどのフライパンに入れてしっかりと混ぜ合わせます。

このとき、先ほどの茹で汁を大さじ2ほど入れると上手に仕上がります。

 

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フライパンからパスタを皿に盛り付けて、最後にエスニックニラ醤油(大さじ2)をトッピングすれば完成です。

おいしそう! 絶対に間違いないアーリオオーリオペペロンチーノに、さらにうまいもんを合わせた、反則スレスレのパスタの完成です。

 

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まずはひと口。

そりゃうまいだろうと想像はしておりました。でも、このパスタ、そのさらに斜め上をいくうまさでした。

というのも、ナンプラーのうまさや個性が、強烈な香りを持つ野菜たちを上手にまとめていて、さらにアンチョビ(カタクチイワシ)が加わることで拍手もののベストマッチを見せてくれたからです。

いやあ、これもうまい。エスニックにより過ぎているかといえば、そんなこともない。醤油の香りが中心にあるので、和風パスタとも言えなくもない。アジア料理好きの人にも喜ばれることでしょう。

 

カオマンガイなどの肉料理にかけてもさっぱりしておいしいそうだと思いました。

 

最後に「ごちそうニラ醤油」✖️「豚しゃぶ」で試してみます。

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ごちそうニラ醤油はシンプルにいただきたい思います。

こちらのポイントとなっているのが、天かすとピーナッツ。前者は口に入れた瞬間にやってくるうまさの根幹となり、後者は深い味わいとともに楽しい食感を演出します。

彼らのおかげで、ごちそう感あふれる見た目になっていますよね。早く食べたい!

 

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散々悩んだ末に、今回は豚しゃぶと合わせます。

何をかけても、つけてもおいしいのが豚しゃぶだけど、このタレを使うとどうなるのか知りたかったからです。一般的に使われるポン酢やごまだれとどう違うのでしょうか。

 

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ああ、だめだ。香りがすでに反則です。醤油とニラ、ニンニクの香りがとにかく食欲をそそります。

豚肉でニラを巻いたらパクリ。

 

う、うまい。

 

豚肉とニラが一体となり、口の中でハーモニーを奏でます。

甘い豚肉とニラは相性がいいですね。というより、このニラ醤油がうますぎる。

試しにニラ醤油だけでも味見したのですが、ニラと他の食材のバランスが最高なんです。

お酢が入ることでさっぱりして、ニラと真逆の食感を持つピーナッツも上手に居場所を主張している。

これはもしかすると、史上最強の調味料かもしれません。本当にうまい。このニラ醤油をかけたごはんを目の前に出したら、炭水化物を控えている人も、夢中で食べてしまうだろうと思いました。

 

まずはご家庭でいろいろ試してみていただきたい

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ということで、3種類のニラ醤油をご紹介しましたが、いかがでしたか。

最後にご紹介したごちそうニラ醤油の存在感は抜群でしたが、それ以外もシンプルかつ個性的で良かったです。我が家では3種類のニラ醤油を冷蔵庫に常備していて、餃子につけたり、唐揚げの肉を漬け込んだりと重宝しています。

 

そして、完成したニラ醤油は冷蔵庫で保存して1カ月程度で食べ切るようにしてください。きっとその前に食べ終わってしまうことでしょうが。

 

自宅での食事が多いこのご時世、あなたの食卓がもっと素敵になりますように。

 

書いた人:キンマサタカ

キンマサタカ

編集者・ライター。パンダ舎という会社で本を作っています。 『週刊実話』で「売れっ子芸人の下積みメシ」という連載もやっています。好きな女性のタイプは人見知り。好きな酒はレモンサワー。パンダとカレーが大好き。近刊『だってぼくには嵐がいるから』(カンゼン)

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