強火でサッと焼く辛ウマな「牡蠣のシビカラ炒め」という冬のごちそうの作り方【魚屋三代目】

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こんにちは! 鮮魚魚武の三代目、料理家の魚屋三代目です。

寒くなり、牡蠣がますます美味しい季節。(冬に旬を迎えるのは真牡蠣。もう1つ、夏に旬を迎える岩牡蠣もあります)

そのぷりぷりした食感と強烈な旨味を辛さと痺れでさらに際立たせる、麻辣(マーラー)な牡蠣の炒めものを作ってみました。

今回は、手軽に牡蠣本来の旨味を楽しめるよう生食用の牡蠣を強火でサッと焼いて、ぷっくりウマウマに。仕上げに振りかける粉唐辛子と花椒で辛さと痺れをプラスします。寒さが厳しくなるこの時期、辛さと牡蠣のエキス&パワーで体の中から温まってくださいね。

なお、牡蠣は加熱用を生食すると食中毒を引き起こすなど危険です。今回はサッと炒めるだけですので「生食用」とあるものを購入してください。

 

魚屋三代目の「牡蠣のシビカラ炒め」

【材料】2人前

  • むき牡蠣(生食用) 10~12個
  • にんにく(みじん切り) 5g程度(1片分)
  • しょうが(みじん切り) 5g程度
  • サラダ油 大さじ1
  • 豆板醤 小さじ1
  • オイスターソース 小さじ2
  • しょうゆ、酒(日本酒) 各大さじ1
  • 砂糖、ごま油 各小さじ1/2
  • 粉唐辛子(なければ一味唐辛子でもOK)、花椒(パウダータイプ) お好みの量(今回は各小さじ1)

 

作り方

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1. 牡蠣を流水で洗い、

 

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キッチンペーパーなどでおさえてしっかりと水気を取り除きます。

 

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2. フライパンにサラダ油を強火で熱し、牡蠣を入れたら、

 

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牡蠣全体に焼き色が付くように手早く炒めます。牡蠣がふっくらしたら取り出して、火を止めます。

取り出した牡蠣からもエキスが出ますので、逃さずにフライパンに戻してください。

 

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3. 牡蠣のエキスが残ったフライパンに、

 

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にんにくとしょうが、豆板醤を加え、中火で香りが出るまで炒めます。

にんにくやしょうがはチューブタイプ(各2~3cm)でも良いですが、刻んだものの方が食感があり、牡蠣とも合います。

 

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しょうゆ、オイスターソース、酒、砂糖も加え、

 

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少し煮詰めて色が濃くなってきたらソースの完成です。

 

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4. そこに牡蠣を戻し入れ、

 

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強火にしてソースと牡蠣を手早く絡ませたら、ごま油を鍋肌から回しかけ、ひと混ぜして器に盛り付けます。

 

5. 食べるときに粉唐辛子と花椒をお好みの量、ふりかけてください。

 

ラー油や輪切り唐辛子を加えて激辛度アップ!

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牡蠣の旨味と麻辣のシビカラで、酒の肴にもご飯にも合うこれぞ冬のごちそうです。もっと刺激が欲しい方は、麻辣ソースを作るときに輪切り赤唐辛子をお好きな量加え、さらに仕上げにラー油も回しかけてみてください。激辛度がアップします。

牡蠣を戻すときに長ネギのみじん切りを加えると風味はさらにアップ。彩りが欲しければ、ししとうやにんにくの芽を一緒に炒めても美味しいですよ。

 

生食用の牡蠣は、しゃぶしゃぶにしても旨味凝縮で絶品です。

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ブリ鍋好きは「ブリのすだち鍋」も作ってほしい【魚屋三代目】

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こんにちは! 鮮魚魚武の三代目、料理家の魚屋三代目です。

年末にご紹介して、たくさんの方にお試しいただいた「ねぎブリ鍋」。

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今回はその続編的なブリ鍋1人前レシピ、前回の濃いめの味つけからは一転して、やさしくスッキリと食べられる「ブリのすだち鍋」です。お正月も終わり、やや食べ疲れ気味なこの時期におすすめですよ。

鍋のスープは超シンプル仕立てですが、ブリから出る旨味で十分に美味しくなります。旬のブリと大根の甘さ、そしてすだちの風味を堪能してくださいね。

このところ、スーパーなどでブリの切り身(加熱用)をお安く売っているのをよく見かけるのでレシピではそちらを使いましたが、ねぎブリ鍋同様、刺身用のブリをサッと煮ても美味しく食べられます。

そして、鍋のシメはうどんや素麺なども良いのですが、お正月用に買った餅の残りを使うのもウマいですよ。

 

魚屋三代目の「ブリのすだち鍋」

【材料】1人前

  • ブリの切り身 1切れ(80~90g、刺身用のブリなら7切れくらい)
  • 大根 5cmくらい(5mm厚さの半月切り)
  • すだち 2個(よく洗いスライスする)
  • 白だし(市販品) 大さじ3
  • 水 300ml
  • 日本酒 大さじ1
  • 餅 お好みで

 

作り方

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1. ブリの切り身を食べやすく3等分くらいに切り(刺身用ならそのままでOK)、軽く塩(分量外)をふって5分おき、

 

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ブリから出た水分をキッチンペーパーなどで抑えて取り除いておきましょう。

塩をすることで青魚の特有の匂いが水分と一緒に抜け、軽く塩気もつきます。

 

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2. 小鍋(今回は1人用の土鍋を使用)に水と白だし、日本酒を入れ、

 

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大根を加えたら、

 

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中火で柔らかくなるまで煮ていきます。

 

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3. ブリを入れ、

 

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3~4分煮て火が通り、色が変わったら、

 

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すだちスライスをのせ、

 

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ひと煮立ちさせて完成。

刺身用ブリなら、すだちを入れてひと煮立ちさせてから入れ、お好きな加減に火を通していただくのもいいですね。

 

すだちのさわやかな酸味がブリと大根を引き立てます

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脂がのったブリと柑橘類のさわやかな酸味の相性は驚くほど。ブリばかりか大根の甘味も際立ち、ブリ鍋好きにはおすすめのレシピです。そういえば、柑橘類などをエサに混ぜてクセを和らげた養殖のブリやハマチ、真鯛(フルーツ魚というそうです)の話もよく聞きます。

 

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そして今回のシメは、焼いた餅を入れてお雑煮風に。ブリとすだちの旨味が詰まったスープを餅がジュワッと吸って、なんとも言えず美味しいんです。

 

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ちなみに、すだちの代わりにレモンを使っても美味しいです。レモンで作ると風味がよりスッキリとした感じに仕上がりますよ。皮ごと入れるので国産レモンでぜひ。同じ柑橘類でも、柚子を使えば香りはアップ、酸味はレモンよりまろやかな仕上がりになります。

ねぎブリ鍋も、今回のすだち鍋も、ブリの美味しいうちにぜひ、お試しください。

 

黄身しょうゆで漬けたサーモンの刺身を、熱々のレトルト粥にくぐらせて食べるちょっとの贅沢【魚屋三代目】

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こんにちは! 鮮魚魚武の三代目、料理家の魚屋三代目です。

年末は仕事収めまで、そして年が明けて仕事始めからはバタバタと忙しい日が続きますよね。かといって、ちゃんと食べないと踏ん張れない…。ならば、消化も良くパパッと作れて、美味しいものをということで、今回はサーモンの刺身とレトルトのお粥を使った「黄身しょうゆ漬けサーモンのっけ粥」を紹介します。

やさしい味ながら風味しっかりの黄身しょうゆに漬け込んだサーモンで食がすすみ、熱々のお粥で体が温まります。お正月、少し食べ疲れたなあという時にもオススメですよ。

 

魚屋三代目の「黄身しょうゆ漬けサーモンのっけ粥」

【材料】1人前

  • サーモンの刺身(柵でもOK) 70g前後
  • 生卵(卵黄と卵白に分ける) 1個
  • しょうゆ 大さじ1
  • 煮切りみりん(みりん大さじ1を鍋で中火にかけ、1分ほど沸騰させてアルコールを飛ばす) 小さじ2程度
  • 塩 小さじ1/4
  • レトルトのお粥 1人分
  • 大葉(青じそ、せん切り) 2枚
  • 薬味ねぎ、白いりごま 適量
  • わさび お好みで

 

作り方

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1. ボウルに卵黄、しょうゆ、煮切りみりんを入れ、

 

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よく混ぜ合わせて黄身しょうゆを作ります。

 

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別の容器で、卵白もよく混ぜておきましょう。あとでお粥に加えます。

 

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2. サーモンの刺身を食べやすい大きさに切ります。一切れを二、三等分が目安。

 

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柵の場合は1cm幅に切り、

 

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同じく二、三等分に切ります。

 

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3. 切り分けたサーモンに塩をふったら、ざっくりと混ぜて冷蔵庫で5分ほど置き、余計な水分をキッチンペーパーなどで抑えます。

軽く塩をふることで臭みや余分な水分が抜け、ツヤが出ます。サーモンに限らず、刺身全般に使える方法です。

 

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4. サーモンを黄身しょうゆの入ったボウルに加え、

 

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さらに冷蔵庫で5分以上置いて味を染み込ませ、サーモンの黄身しょうゆ漬けを作ります。

この「サーモンの黄身しょうゆ漬け」だけで食べてももちろん美味しいです。

 

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5. お粥を小鍋に入れ中火にかけ、フツフツとしてきたら、

 

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混ぜておいた卵白を回しかけるように加えます。

 

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ひと混ぜして、卵白がお好みのかたさになったら火を止めます。

 

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6. お粥を器に移し、

 

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4のサーモンを盛り付け、

 

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大葉と薬味ねぎ、白いりごまを散らします。わさびもお好みでどうぞ。

 

お好みで“追い黄身しょうゆ”をしながら

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お粥の熱で少しずつ食感や味が変わっていくサーモンが楽しい一杯。お好みで、残った黄身しょうゆをかけながら食べてくださいね。

お粥は、今回はプレーンなタイプを使いましたが、梅や卵、玄米などお好きなものや家にあるもので。刺身は、サーモン以外にもタイやヒラメなどの白身魚でもいいですね。マグロやカツオなどで作るなら、すりおろしにんにくやおろししょうがなどを少し、黄身しょうゆに加えてみてください。

薬味もミョウガやカイワレなどお好みで。スダチなどの柑橘系を少し搾るとよりさっぱりといただけます。

そして、サーモンの黄身しょうゆ漬けは、お粥のトッピングだけではなく、白ご飯や酢飯にも合います。手巻きのネタにもバッチリです。私はそのまま酒の肴にしちゃってますし、いろいろな食べ方でお楽しみくださいね。

 

サーモンの刺身でつくる花椒なめろう、これも酒の肴に最高です。

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ブリ刺身を濃いめ&どシンプルなつゆで食べる「ねぎブリ鍋」を作ってほしい【魚屋三代目】

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こんにちは! 鮮魚魚武の三代目、料理家の魚屋三代目です。

手軽にできて美味しい魚屋の一人鍋、以前は「ねぎま鍋」を紹介しましたが、

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今回はそのアレンジ。この時期に美味しい、脂がのったブリの刺身を使った「ねぎブリ鍋」の作り方を紹介します。しゃぶしゃぶですぐに食べても、半分レアくらいでも、お好みでしっかり火を通しても美味しいですよ。

ブリはこの時期、刺身がたっぷり入ったパックやサクが超お値打ちでスーパーなどに並ぶことがあります。刺身で食べきれない分を、趣向を変えて熱々のねぎブリ鍋にして楽しむのもいいですね。

 

魚屋三代目の「ねぎブリ鍋」

【材料】1人前

  • ブリの刺身 7切れくらい(あれば厚切りで。サクを2cmくらいの厚さの刺身にするのもおすすめ)
  • 長ねぎ 1/2本(斜めに切る)
  • しょうが スライス3枚
  • 輪切り赤唐辛子 少々
  • めんつゆ(3倍濃縮) 50ml
  • 水 300ml
  • しょうゆ、酒 各大さじ2

 

作り方

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1. 鍋にめんつゆと水を入れ、

 

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しょうゆと酒を加え、

 

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しょうがと輪切り赤唐辛子も入れたら、中火でひと煮立ちさせます。

 

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2. 次に長ねぎを入れ、

 

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やわらかくなるまで煮ます。

 

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3. 弱火にしてブリの刺身を加えて、お好きな加減に火を通していただきます。

一度にすべてのブリを加えて煮てしまうと、最後の方でブリに火が通りすぎてかたくなってしまうのでご注意を。まず半量くらい入れて食べ始めて、なくなったら残りを加えるのがおすすめです。

 

刺身は厚切りがおすすめ。鍋のシメにはそばが最高

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ブリは火を通すことで甘味がぐんと引き出されます。熱燗、ビール、それからご飯のおかずにもお試しください。

ねぎま鍋同様、刺身は煮崩れないようできれば厚く切ってあるものがおすすめ。もし薄めのスライスでしたら、食べる直前に鍋に入れて食べると良いと思います。

 

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そして、このねぎブリ鍋を酒の肴にしたら、迷わずそばでシメてください。ブリと長ねぎの旨味が溶け出したつゆに、そばが最高に合います。冷凍そばなら解凍を、乾麺なら茹でたものを用意しておいて、鍋に入れて温めてからズズっと。薬味に七味唐辛子をパラっとふるのもいいですよ。

 

家のガスコンロでソロキャンプ飯「塩たらと舞茸のペペロンチーノ」は1人、にんにくを炒めるのが楽しい【魚屋三代目】

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こんにちは! 鮮魚魚武の三代目、料理家の魚屋三代目です。

家のガスコンロで作るソロキャンプ飯シリーズ。

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取っ手付きアルミ製飯ごうを使って、今回は塩たらの切り身と舞茸を使った「ペペロンチーノ」を作りますよー。これがまた簡単で美味しい。アルミ飯ごうを使えばパスタは湯切りいらずですし、炒めた具材を置くのにフタも重宝します。

もちろん、飯ごうがなくても家の鍋とフライパンでもOK。美味しいペペロンチーノを作るコツもちょこっとお伝えしますね。

 

魚屋三代目の「塩たらと舞茸のペペロンチーノ」

【材料】1人前

  • 塩たらの切り身 1切れ
  • スパゲッティ(1.6mm、8分茹でタイプを使用) 100g
  • 舞茸 1パック(80~100g)
  • にんにく 1片(芯をとってスライス)
  • 赤唐辛子(小) 1本(タネを取る)
  • オリーブオイル(エキストラバージンオリーブオイルがおすすめ) 大さじ3+適量
  • 水 250ml
  • 塩、薄力粉、粗びき黒こしょう 適量
  • パセリ(みじん切り) お好みで

 

作り方

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1. 塩たらは食べやすいようにひと口大に切り、薄力粉をまぶしておきます。

 

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塩たらと薄力粉をポリ袋に入れて振ると、まんべんなくまぶせます。

 

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2. 飯ごうにオリーブオイルを入れ、にんにくを加えて弱火で熱し、香りが出てきたら、

 

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塩たらと赤唐辛子を加えて、

 

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中火で塩たらの両面に焼き色が付くまで焼いていきます。

 

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途中、にんにくと赤唐辛子が焦げないよう、アルミホイルなどを用意してその上に取り出しておきましょう。

辛いのがお好きなら、赤唐辛子は種を取らずに使えば激辛に仕上がります。

 

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3. 塩たらに焼き色が付き火が通ったらアルミホイルなどに取り出し、次は舞茸を炒めます。塩を少々ふり、舞茸がしんなりとしたら、

 

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炒めたオイルごと飯ごうのフタに取り出します。

きのこ類はオイルをよく吸うので、オリーブオイルを多めに使うのがポイントです。

 

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4. 舞茸を炒めた飯ごうに水を入れ、塩ひとつまみを加えたら、半分に折ったスパゲッティを入れ、

 

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フタはせずに中火~中弱火で、箸などで混ぜながら茹でていきます。

 

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規定の時間の1分ほど前にスパゲッティのかたさをチェックして、お好みの茹で加減に仕上げてください。少し芯が残るアルデンテがおすすめ。

もし茹で上がる前に水分がなくなるようでしたら、お湯(分量外)を加えて調節してください。

飯ごうを使わない場合は、スパゲッティを鍋にたっぷりの湯で茹で、塩たらと舞茸をフライパンで炒めてソースを作ればOKです。スパゲッティの茹で汁は大さじ3程度取っておきましょう。

 

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5. スパゲッティが茹で上がったら、舞茸とオイルを戻します。

 

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このとき、飯ごうに水分が少し残っている状態が大事。足りなければ、お湯(分量外)を少量足してください。

 

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6. 味見をして、塩気が足りない場合は塩を少々加えてから、よく混ぜ合わせます。ここでオイルと水分が乳化してソースが完成です。

 

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7. 塩たらとにんにく、赤唐辛子を戻し入れます。オリーブオイルを回しかけ、粗びき黒こしょうをふり、お好みでパセリを散らして完成。

鍋とフライパンで作る場合は、ソースを作ったフライパンに茹でたスパゲッティと取っておいた茹で汁を加え、同様に仕上げます。

 

湯切りの手間をカットして、美味しいパスタを

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にんにくの風味と赤唐辛子の辛味が効いた美味しいオイルソースが、塩たらと舞茸、パスタを美味しくまとめてくれます。ビールもワインも進みます。

今回は塩たらを使いましたが甘塩鮭、舞茸の他にしめじやえのき茸、エリンギも合います。トッピングはせん切りにした大葉や薬味ネギでもいいですね。

取っ手付きのアルミ製飯ごうでスパゲッティを茹でる場合、湯切りの手間を省けるよう、茹で時間が7~8分のものなら水を250ml、10分なら300mlを目安に調節してみてください。早茹で3分なら150mlくらいでいいでしょう。

 

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ペペロンチーノを作るコツはオリーブオイルをたっぷり使い、茹で汁とオイルをよーく混ぜ合わせて乳化させること。パサつかず、美味しいオイルソースが出来ますよ。

家でソロキャンプ飯、パスタもおすすめです。

 

牡蠣と魚醤のエスニック風スープで食べる「牡蠣の汁かけごはん」が、3分煮るだけなのにごちそうすぎた

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こんにちは! 鮮魚魚武の三代目、料理家の魚屋三代目です。

今日は、今が旬の牡蠣を使った熱々の「汁かけごはん」。イメージしたのは、ベトナムのしじみ汁かけごはんで、ベトナム中部のフエ地方で庶民に愛される「コムヘン」です。現地では朝ごはんの定番というこのメニューを、手軽に美味しく作れる牡蠣レシピとしてアレンジしてみました。

ポイントは、牡蠣の旨みを引き立ててくれる魚醤。ベトナムの味ということで今回はヌクマム(ニョクマム)を使いましたが、ナンプラーでもOKです。日本の魚醤、秋田県のしょっつるや石川県のいしる(いしり)でも作ってみたいところです。

ヌクマムは、しょうゆの代わりにチャーハンに使ったり、ライムなどを絞ってオリーブオイルと合わせてドレッシングにしたりと、エスニックな味わいをいつもの料理に手軽にプラスできます。スーパーで手に入るので、ナンプラーと食べ比べてみるのもいいですね。

 

魚屋三代目の「牡蠣の汁かけごはん」

【材料】2人前

  • 牡蠣(加熱用) 8~10個
  • ご飯 2膳分
  • しょうが(せん切り) スライス3枚分
  • 水 500ml
  • ヌクマム(ナンプラーでもOK) 小さじ2
  • 塩 小さじ1/2
  • 砂糖 小さじ1/4
  • 酒 大さじ1
  • 白いりごま、薬味ねぎ お好みで
  • スプラウトや貝割れ大根 お好みで(今回はマスタードスプラウトを使用)

 

作り方

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1. まずは牡蠣の下処理から。牡蠣をサッと水洗いをしてボウルなどに入れ、

 

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塩(小さじ2程度)と片栗粉(大さじ2程度、いずれも分量外)をふり、優しくもむようにかき混ぜます。しばらくすると灰色の汚れが出てきますので、流水で水が濁らなくなるまで牡蠣を洗います。

このひと手間で嫌な臭みが取れ、おいしい牡蠣が食べられます。牡蠣100~150gに対し塩小さじ1、片栗粉大さじ1が目安です。鍋に限らず、牡蠣を料理する際は試してみてください。

 

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2. 鍋に水を入れ、しょうがと塩、砂糖、酒、

 

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ヌクマムを加えて中火で煮立たせます。

 

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3. 1の牡蠣を加えたら、中弱火にして煮ていきます。時間は牡蠣を入れてフツフツとしてから3~4分(大きいものなら4~5分)くらい、牡蠣の中心まで熱を通します。

長時間熱を入れ過ぎてしまうと牡蠣が縮み、ジューシーさもなく、かたくなってしまいます。火加減にも注意しましょう。

 

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4. 一旦牡蠣を取り出し、

 

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スープを中火で煮立たせ、

 

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アクを取り除きます。

 

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5. 器にご飯をよそい、牡蠣をのせ、

 

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熱々のスープを回しかけます。

 

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お好みで白いりごま、薬味ねぎやスプラウトをのせて完成です。

 

本当にシンプルな料理、でもしみじみウマい

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とってもシンプルで滋味深い牡蠣のスープ。まずはご飯と一緒にこのスープをすすり、牡蠣のストレートな美味しさを楽しんでください。トッピングには、今回は薬味ねぎとマスタードスプラウト(他のスプラウトやカイワレでもOK)を使いましたが、大葉やミョウガ、もちろんパクチーも合いますよ。

 

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もう少し塩気やヌクマムの風味がほしければ、“追いヌクマム”を。

 

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味変は、食べるラー油でコクと味の濃さをアップさせ、そこに青唐辛子の輪切りで刺激的な辛さもプラスする辛みアレンジがおすすめ。前に「麻辣牡蠣鍋」も紹介しましたが、

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牡蠣と辛みの組み合わせは感動モノですよ。

本当にシンプルな料理ですが、しみじみウマい1杯です。体も温まるので、牡蠣の美味しい季節にお試しください。

 

最後に、牡蠣のお話を。

以前お店で、「生食用の牡蠣は鮮度がいいもので、加熱用は生食できなくなったもの?」とお客さまに聞かれたことがありますが、そんなことはなく、生食用も加熱用も鮮度に関しては一緒。ただし、生食用は、滅菌洗浄プールなどで2~3日ほど絶食させてから出荷したものなんです。パッケージに加熱用と書いてある牡蠣はくれぐれも生で食べないでくださいね。

 

現役魚屋が好きな「サンマの塩焼きの食べ方」、王道からチョイ足しで味変まで【魚屋三代目】

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こんにちは! 鮮魚魚武の三代目、料理家の魚屋三代目です。

秋刀魚、さんま、サンマ。この旬なお魚がここ数年、不漁で数も少なくお値段も高騰気味。今年も、秋を迎えても庶民の味方のサンマは遠い存在に……。

ですが、ここにきてお値段も多少落ち付いて、カタ(サイズ)も大きくなり、脂も乗ってまいりました。私もようやく、サンマの塩焼きをアテにお酒を楽しんでいます。

 

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というわけで、待ちに待ったサンマのお話。

グリルでもフライパンでも美味しく焼くコツは、以前の記事で紹介しているので、

www.hotpepper.jp

今回は、ふっくら焼けたサンマをもっと美味しく食べるコツを。王道パターンから意外なチョイ足しまで、私の好きな食べ方を紹介しますね。

 

魚屋三代目の「サンマの塩焼きの食べ方」

まずは、王道の「大根おろし」

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「大根おろし」は、使う大根の部位によって味や食感が変わってきます。

 

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大根の葉っぱ近く、上部は水分が多く甘くなります。続いて中部は筋・繊維が少なくやわらかい。そして、先端部分は繊維が多く、辛みが強くなります。

私が好きなのは先端の辛い部分ですが、これはお好みで。お好きな部位でベストな大根おろしを作ってみてください。

 

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で、オススメが「薬味ねぎ」。長ねぎでも青ねぎでも、小口切りにしたねぎを大根おろしと合わせると、さらに風味良くさっぱりと食べられますよ。

 

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大根おろしといえば、「鬼おろし」ですりおろした荒々しいバージョンも最高です。

 

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鬼おろしは大きなギザギザの刃がついたおろし器で、わが家にあるのは青竹のもの。

 

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大根を大きめに粗くおろせるので、食感よく甘味がたち、水分も出にくい大根おろしになります。これをふっくらジューシーなサンマと一緒に食べれば、ふんわりシャキシャキ、さんまの脂と大根の旨味がマシマシで楽しめます。

 

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もし冷蔵庫に「紅しょうが」があればぜひ、チョイ足しを。酸味としょうがの力強い風味が加わり、さらに箸が進みますよ。

 

脂の乗ったサンマは「ポン酢しょうゆ」とも相性◎

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おなじみ「ポン酢しょうゆ」。大根おろしとポン酢しょうゆを合わせるのは定番ですが、

 

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ポン酢しょうゆと「七味唐辛子」を合わせると、脂の乗ったサンマをさっぱりと、そしてピリリといただけます。「一味唐辛子」でもOKです。

 

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それから、ポン酢しょうゆと「ごま油」。とくに、カタが小さく脂が少ないサンマにオススメです。サンマにごま油の油分とコク、風味をプラスして、これがまた本当においしいんです。脂の乗ったサンマにも合いますよ。

 

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次に加えるのは「花椒」。ポン酢しょうゆ+ごま油+花椒で、中華な麻辣ポン酢の出来上がり。

 

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ごま油と花椒の香りで、ご飯もお酒も進んじゃいます。ちなみにこれ、私の息子も大好きです。

 

組み合わせは自由自在

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今回ご紹介したサンマのウマい食べ方、最後に整理しておきましょう。

まず、大根おろしで、

  • 大根おろしと薬味ねぎ
  • 鬼おろし(大根おろしバージョン)
  • 鬼おろしと紅しょうが

それから、ポン酢しょうゆで、

  • ポン酢しょうゆと七味唐辛子(一味唐辛子もOK)
  • ポン酢しょうゆとごま油
  • ポン酢しょうゆとごま油と花椒

 

調味料や香辛料などは味見をしながら少しずつ合わせて、お好みに仕上げてみてください。私は辛さも痺れも大好きなので、七味や一味、花椒は多めが基本です。

何種類か用意しておいて味変しながら食べたり、紹介した以外にも、ポン酢しょうゆをいつものしょうゆにしたり、大根おろしに七味唐辛子をパラリとふりかけたり、組み合わせは自由自在。お気に入りの食べ方を見つけて、旬のサンマを楽しみましょうね。

 

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