こんにちは! 鮮魚魚武の三代目、料理家の魚屋三代目です。
これまで、刺身を使って魚を手軽に、美味しく食べるレシピをいろいろご紹介してきました。そこで今回は、今までの記事をあらためて振り返り、とくに好評で、私もよく作っている丼ものをまとめてみました。
どんなに美味しい刺身でも、食べ続けているとやっぱり飽きがくるときがありますよね。ましてや、旬の魚ならお店にお安く並ぶことが多いので、シーズン中に何度も食べる機会があると思います。そこで、刺身の食べ方の幅が広がるよう、タレを作ったり、少し火を通して食感を変えたりとあれこれ考えてみました。
以前の記事ではお伝えしきれなかったアレンジなども、今回あらためてご紹介します!
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01:ブリ刺身をにんにく風味のみそだれに15分漬けたら、白飯にふさわしすぎた
まずは、このレシピでも触れたのですが「刺身を丼ものにするときには、ご飯を少し冷ましておく」ことをあらためておすすめします。熱々のご飯にのせてしまうと、せっかくの刺身が温まって生臭さく感じることがあるんです。このひと手間で、刺身本来の美味しさを味わうことができますよ。
ところで、丼ものって、味変したい願望が高まりませんか! 記事ではとろろがけや、お茶漬けのアレンジをご紹介しましたが、しょうがやみょうが、大葉(青じそ)などを刻んでよく混ぜた“薬味ミックス”をたっぷりのせたり、マヨ好きさんはマヨネーズをかけたりするのも美味しいです。
02:まぐろの刺身を即席みそだれに30分漬けて白飯にのっけたら最高すぎた
まぐろの赤身は、脂がなくさっぱりとしています。そこで、みそのコクとうずらの卵のコクでうま味をアップさせたのがこのレシピ。口当たりもよくなり、ご飯がすすみますよ。
このときはまぐろの赤身を使いましたが、まぐろのブツ切りもお安くていいですね。ブツ切りにはいろいろな部位が入っているので、食感や味わいの違いも楽しめます。そのほか、あじやブリなどの青魚はもちろん、鯛やヒラメなど白身魚の刺身でも美味しくいただけます。なお、白身魚は淡白なので、みそだれは主張しすぎないよう気持ち控えめにかけるのがおすすめです。
03:ブリ刺身を揚げずにサクサク「ソースブリかつ丼」にして大盛りご飯と頬張ってほしい
刺身の丼ものシリーズは、こちらの記事が最大のヒット! たくさんの「うまそう」「美味しそう」というコメントをいただきすごくうれしかったです。作ってよかったと心から思いました。
レシピでは小麦粉(薄力粉)→溶き卵→炒ったパン粉の順でブリに衣をつけましたが、小麦粉と卵を省いて、代わりにブリにマヨネーズをつけると時短できると思います。
「トースターが臭くならない?」というコメントもいただきましたが、刺身用のブリで新鮮ですし、気になるニオイなどはつきませんので大丈夫ですよ。ぜひお試しください。
04:ブリ刺身を濃いめのタレでサッと焼いて「ブリのしょうが焼き丼」にしたらウマすぎた
しょうがを効かせたタレで、また別の角度でブリの美味しさに気づけたのがこのレシピです。
しょうが焼きってマヨネーズとの相性もいいですよね。味変で、マヨネーズをお好み焼きみたいにかけても絶対ウマいはず!
ちなみにこのタレは、もちろんお肉を焼くのにもおすすめ。タレに入れるしょうゆ、みりん、酒の基本の比率は1:1:1で、ここから甘くしたり、しょうゆ感を強くしたり、しょうがを増やしたりと、お好みでカスタマイズしてください。おろしにんにくを加えると味に奥行きが出ますよ。
05:骨を取るのが面倒だから「炊かない鯛めし」もあっていい
私の中の鯛めしといったら、それまでは焼いた鯛を米と一緒に炊くものでした。ところが、たまたま旅番組で愛媛県・宇和島の、ヅケのようにしてご飯にのっけて食べる鯛めしを見て衝撃を受けました! それからは鮮度のいい鯛の刺身があれば、この宇和島風の鯛めしを楽しんでいます。
レシピを振り返って、プラスするなら叩いた梅ですね。軽くヅケにした鯛に、梅のさわやかな酸味が合うはずです。鯛茶漬け風にしても梅はいい仕事をしてくれると思います。
それから、レシピではめんつゆと卵黄でたれを作りましたが、市販のしゃぶしゃぶ用のごまだれで食べるのもおすすめ。卵黄もお好みで足してみてください。
06:花椒とサーモンの強めの脂が相性抜群「サーモンの花椒なめろう」は、ご飯にものっけたくなるやつです
脂が強いサーモンのなめろうに花椒を合わせたシンプルなレシピなんですが、「これ、酒の肴にぴったりだ!」と思いご紹介しました。結果、すごい反響をいただき、今でもまだ信じられないです。レシピとしては丼ものではないのですが、ご飯にのっけて食べるのもウマいので、あらためて取り上げさせていただきました。
ウマ辛だれはユッケのたれのような感じで、まぐろやかつお、あじの刺身も美味しくいただけます。そのほか、肉料理や茹で野菜、蒸し野菜などにも使えて便利ですよ。
07:脂がのったサーモンとたくあんを合わせるとご飯がウマいんです「たたきサーモンと刻みたくあんの丼」
まぐろのトロやネギトロなどに刻んだたくあんを混ぜた「トロたく」がヒントになったレシピです。トロのように脂がのったサーモンと、たくあんの食感や塩気でバランスよく仕上がりました。
これにアボカドを加えて、さらにうま味をアップさせてもいいですね。あとは、とろろをかけても美味しいはずです。
サーモンのほかには、脂ののったかつおやカンパチなどでも美味しくできますよ。このときは白飯にのせましたが、酢飯もありですし、手巻きにするのもいいですね。食べ方の幅はまだまだ広がりそうです。
新鮮でウマいのはもちろん、骨がなくて食べやすく、生焼けを心配する必要がないのも刺身のいいところ。気に入ったレシピがあったら、サクで買ってきてたっぷり作ってくださいね。
作った人:魚屋三代目
本名・柳田昇(やなぎたのぼる)。神奈川県厚木市で60年以上続く鮮魚店の三代目。父と魚屋を営むかたわら、旬の魚介の簡単な料理や捌き方をブログ『魚屋三代目日記』にて紹介しています。レシピ本などの書籍やテレビなど幅広く活動。62種の魚介の詳しい捌き方と、それらの魚をおいしく食べる100を超えるレシピ、捌き方やおろし方の動画が見られるQRコードも掲載の最新刊『魚屋三代目の魚のおろし方と料理』(エイ出版社)が発売中。2023年4月、新鮮な魚介類を使ったお惣菜店「noboru 魚武商店」もオープン。
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企画協力:フーディストノート
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