早くも3年目の連載となった東京ソバット団の「立ち食いそばワンダー紀行」。
今回はセカンドシーズンに巡った、グレイトな立ち食いそば店、11軒を振り返ってみたいと思います。
いやはや、自分で言うのもアレですが、どれもこれもうまそうです。
ちなみにこちらが前回の11軒まとめです。こちらも合わせてどうぞ!
【名代富士そば浅草店】チェーン店が本気を見せた上ロースかつ丼
まずは立ち食いそばチェーンの雄、「名代富士そば」が店舗限定で提供している、上ロースかつ丼(850円)。
いきなりそばじゃなくて恐縮ですが、かつ丼に定評のある「富士そば」が、本気で作ったかつ丼が抜群なんですよ。
ノーマルより上質でボリュームもアップしたかつは、注文後の都度揚げ。
特性のタレと相まって、高価格も納得のうまさなのです。
最近は海外から観光に来たお客様が多いという「富士そば」。
ここ浅草店も観光地にあるだけあって、店内には英語と中国語が書かれたメニューがありました。
ちなみに「富士そば」はフィリピンに進出しているんですが、現地での評判メニューはかつ丼なんだとか。
富士そばかつ丼のうまさは、インターナショナルなのであります。
お店情報
住所:東京都台東区雷門2-19-11中山ビル
電話:03-6276-3852(ダイタン食品株式会社)
営業時間:24時間営業
定休日:無休
【市川・鈴屋】最強のゲソ天と淡麗ツユのハーモニー
ゲソ天と言えば立ち食いそばメニューの定番ですが、その量と味で圧倒的な支持を誇っているのが「鈴屋」のゲソ天そば(470円)なのです。
ダシツユで煮たゲソを揚げた一品なのですが、なんとゲソ天1個に使われるゲソは0.8杯。
ぎっしり詰まっていて、存分にゲソを堪能できるのです。
また、こちらのツユは淡めなんですが、衣うすめのゲソ天がまた合うんですよ。
あらかじめ軽くゆでたゲソは、こんなふうに吸盤もしっかり取るんで食べやすい。
この細かい気遣いがうれしいですね。
イカの価格高騰もあって、今年になって少し値上げしたんですが、それでも好評メニューなのはさすがです!
お店情報
鈴家
住所:千葉県市川市市川南1-1-1 ザ タワーズ イースト209-2
電話:047−324−3418
営業時間:7:30〜24:00
定休日:不定休
【新津田沼・我孫子弥生軒】元祖から揚げそばは破壊力抜群のボリューム!
から揚げそばといえば、JR我孫子駅のホームにある「弥生軒」が有名なんですが、こちらはそのから揚げそばを作った人が独立して始めたお店。
新京成電鉄の新津田沼駅ホームにあるんですが、から揚げそば(400円)は、我孫子駅の「弥生軒」より質、量ともに上回る一品になっているんです。
もう言葉はいらないでしょう。
鶏もも肉1枚を使った唐揚げはスパイシーなんですが、これを受け止めるツユは、ダシがしっかりしているんで、意外に合うんですよ。
常連さんの中にはから揚げ2個(唐揚げ追加140円)を注文する人もいるという……。
お店がホームにあるため、食べるには電車に乗るか入場券を買わなければならないのですが、入場券を見せると大盛りと唐揚げ以外のトッピングが無料になるサービスもあります。
こんなふうに、電車を眺めながら食べるのが、たまんないんすよね。
お店情報
から揚げそば 我孫子弥生軒
住所:千葉県習志野市津田沼1-10-35 新京成電鉄 新津田沼駅2番ホーム
営業時間:月曜日〜金曜日11:00〜22:00、土曜日・日曜日・祭日11:00〜16:00
【椎名町・南天】ガッツリ肉を路上食い!
立ち食いそばというと軽いイメージがあるんですが、しっかりがっつり満足感を得られるのが、ここ「南天」の肉そば(430円)です。
太めのそばの上には、たっぷりのネギと豚肉。
豚肉はあっさりめの味つけなんで、ワシワシペロリと食べられちゃうのです。
これで物足りなければ、キャベツやカレーなどを追加するも良し(プラス50円)。
それでも足りなければプラス220円でおかわりもできるので、ご心配なく。
最近は珍しい、オープンエアな造りの「南天」。
こんなふうに風に吹かれながら食べる肉そばは、最高ですよ。
お店情報
肉そば・肉うどんのお店 南天
住所:東京都豊島区長崎1-2-2
電話:03-5966-3600
営業時間:5:30〜翌1:30
定休日:年中無休
【新橋・丹波屋】カレーマニアも認める本格インドカレー
そば店のカレーというとダシのきいた和風カレーが多いんですが、ここ「丹波屋」のカレーはカレーマニアもうなるほどの、本格的なインドカレー(450円)。
ホールからスパイスまで15種類のスパイスをブレンドするという、気合の入りまくったこちらは、素材を煮込んだ後にミキサーにかけたサラッとタイプ。
一口目の辛さはさほどではないんですが、食べ進めるうちに全身がじんわり熱くなってきます。
カルダモンの香りが印象的で、食べていると自分がどこにいるのか分からなくなったりして。
もちろん「丹波屋」はそばも絶品。春菊天そば(380円)は、春菊がギュッと詰まったタイプで、カツオのきいたツユとの組み合わせは昇天もの。
そばかカレーか迷っちゃうという人には、かけそばとカレーのセットが630円であるので、そちらでたっぷり楽しんでください!
お店情報
丹波屋
住所:東京都港区新橋2-16-1ニュー新橋ビル1F
電話:03-3508-9579
営業時間:月曜日~金曜日7:00-23:30、土曜日7:30-19:00
定休日:日曜日・祝日
【江戸川橋・山吹そば】うまい上に抜群すぎるコスパ!
そばプラスミニ丼というのは、立ち食いそば店で定番のセットメニューですが、中でもそのボリュームで大好評なのが、こちらの「山吹そば」。
ランチタイムにやっているセットメニューは日替わりでいろいろあるんですが、特にすごいのが定番の鳥のから揚げ丼セット(540円)。
フルに1人前のそば(かけまたはもり)に加え、米のしっかり詰まった丼。
しかもごはんの上には卵と鶏のそぼろが敷き詰められて、その上にゴロンとした唐揚げが2個ですよ。
好評メニューのため昼どきはこまめに揚げられるから、唐揚げはアツアツでジューシー。これを頼めば腹パン間違いなしです。
さらに朝の6時から10時までやっている朝セットもすごい。
各種ある中のCセットは360円でそばとミニかき揚げとミニカレーという、朝から食べ過ぎな一品。
生麺使用のそばは香り立つ本格派で、ツユもダシのきいた上等品。
にもかかわらず、ここまでボリュームあるメニューをこの価格で提供してくれるとは、本当に頭が下がります。
お店情報
立喰いそば 山吹
住所:東京都新宿区山吹町265-6
電話:03-5261-3022
営業時間:6:00~15:00
定休日:日曜日
Twitter:立喰い そば・うどん 山吹 (@soba_yamabuki) | Twitter
【閉店】【北新宿・宝そば】そば店でラーメンがうまくてなにが悪い!
ラーメンを扱っている立ち食いそば店はいくつかありますが、業務用スープを使っていたり、それほど本気じゃないものが多いんですよ。
でもこの「宝そば」では、店主さんがもともとラーメン業界にいたこともあり、スープにこだわった本格的なラーメンが食べられるんです。
おすすめは塩ラーメン(500円・玉子100円)。あさりの煮汁を加えたというスープは、塩み強めながらその奥からうま味がグッと出てくる本格派で、まさしく気合の入った一杯。
これだけこだわったラーメンを作るだけあって、そばも絶品。かき揚げそば(440円)のかき揚げは玉ねぎににんじん桜えびが入っていて、都度揚げということもありサクサク。
生麺使用のそばもツユも、かなりハイレベルなんです。
駅からちょっと歩くんですが、わざわざ行く価値のあるお店ですよ!
お店情報
【閉店】宝そば
住所:東京都新宿区北新宿4-13-1
営業時間:月曜日~土曜日 9:00〜14:00
定休日:不定休
【閉店】【飯田橋・稲浪】パクチー天に彩り薬味と実はけっこう攻めている名店
立ち食いそばの楽しみのひとつが、種類多い天ぷら。
かき揚げや春菊などいろいろありますが、こちらはパクチーの天ぷらという攻めたメニューで有名なお店。
冷やしのパクチー天そば(450円)はカットレモンがついていて途中でツユの味変を楽しめちゃうんですが、こちらのおとうさんはいろいろと工夫が好きで、薬味なんかもこんなにあるんですよ。
左上から時計回りに説明すると、粗びき唐辛子のマイルドタイプ。
粗びき唐辛子のノーマルタイプ。
ドライ紅しょうが(唐辛子入り)。ドライおろししょうが。フライドオニオン。刻みしょうが。青唐辛子。明日葉の茎。オニオンスライスとなりまして、なにをどのそばに合わせようか、いつも迷っちゃうんですよ。
最近ではパクチーの根に近い茎もたまにあって、これが意外とそばツユに合ったりして。外見は普通の立ち食いそば店なんですが、実はけっこう攻めている「稲浪」なんです。
お店情報
【閉店】稲浪
住所:東京都新宿区新小川町5-8
電話:非公開
営業時間:月曜日〜金曜日 6:00〜16:00(売切れ次第終了)
定休日:土曜日、日曜日、祝日
【閉店】【新御徒町・アヅマ】シャーベットなツユで暑さ知らず!
カラ梅雨と思えばいきなり暑くなったり大雨だったりと不安定な2017年の夏でしたが、暑くなると食べたくなるのが冷たいそば。
ここ「アヅマ」は冷たいどころか、なんと凍ったそばを楽しめちゃうんです。
冷やしそば(310円)に大根おろし(50円)とナス天(80円)。
わかります?
真ん中にあるのがシャーベット状に凍ったツユなんですよ。
冷凍庫で2日かけて凍らせたツユが乗る、こちらの冷やしそばを食べれば、どんな暑いときでもクールダウンできること請け合い。
キンと冷えたツユがまたうまいんだ。
こちらは天ぷらがうまいと評判で、天丼(520円)も好評の一品。
立派な海老が2本に季節の野菜天と、ボリュームも十分で揚げ具合も絶妙。
近所の主婦がおかずにとお持ち帰りで買っていくことも多いとか。
暑い時期でも寒い時期でも、「アヅマ」はおすすめです!
お店情報
【閉店】アヅマ
住所:東京都台東区小島2-20-6
電話:03-3861-4057
営業時間:月曜日〜金曜日6:00〜15:00、土曜日6:00〜14:00(中休み 9:30〜10:30)
定休日:日曜日・祝日
【閉店】【大森・麦の城】東京で本格的な大阪うどんが食べられる!
立ち食いそば店のうどんはそばのつゆをそのまま使うことが多く、関西の人から非難されることが多いんですが、ここのうどんツユは昆布を使った本格大阪うどん仕様。
実はもともと蒲田駅にあった大阪うどんの「めん亭」の味を受け継ぐお店で、その頃からのファンも多いのです。
好評なのはやはりきつねうどん(430円)。
昆布のきいたツユに、ちょうどいい塩梅に味つけされた揚げが絶妙のうまさ。青ネギ使用でしょうがトッピングと関西の人も納得の仕上がりなのです。
そしてうどんのために作られたこのツユが、実はそばにも合うんです。
天ぷらそば(410円)を食べてみたんですが、最初こそパンチが弱く感じられてそばに合わないように思えたツユも、天ぷらに入っている小エビの香りがツユに溶け出してくると、ググッと力強い味に変わってくるんですよ。
東京のうどんに納得できない関西出身の人は、ぜひ一度、「麦の城」に行ってみてください!
お腹に余裕があれば、そばもぜひ!
お店情報
【閉店】麦の城
住所:東京都大田区山王2-2-11
電話番号:03-3775-3277
営業時間:月曜日~金曜日 6:30~23:30、土曜日 6:30~21:55、日曜日祝日 6:30~17:55
定休日:無休
【閉店】【人形町・きうち】小鉢が選べる朝セットが抜群のコスパ!
牛丼などファストフード店ではお得な朝セットが話題となっていますが、立ち食いそばで朝セットといえば、「きうち」の右に出るお店はないでしょう。
こちらの朝セットはそば(かけ・ぶっかけ)にごはんと小鉢3品がついて400円という驚きの価格(1/2そばだと370円)。
しかもその小鉢の種類が10種類以上あるという素晴らしさ。そうなると、こんなことができちゃうんです。
1/2ぶっかけそばにめかぶ、なめ茸おろしと生玉子。
まずはめかぶとなめ茸おろしをそばに乗せ、さらに取り放題の揚げ玉とおしんこをごはんに乗せて生卵をオン。
見てください。小鉢のセレクト次第で、こんな豪華な朝ごはんになるんですよ。
小鉢は他にゲソ南蛮漬け、刻みきつね、だし巻き玉子、きんぴら、冷奴、ツナと大根のマヨネーズ和え、葉大根の梅和え、温泉玉子、おひたし、いか塩辛、のり佃煮、生玉子、納豆、山菜おろし、のり、とあって、どれを選ぶかはあなた次第。
さぁ、朝から「きうち」でガッツリいってみましょう!
お店情報
【閉店】きうち
住所:東京都中央区日本橋人形町1-18-8
電話番号:03-6231-1747
営業時間:月曜日〜金曜日 7:00~20:00 土曜日 11:00~17:00
定休日:日曜日・祝日
今回は総集編の記事ということで各店ともあまり多くは書けなかったんですが、ここで紹介したメニュー以外にも、当然たくさんおいしいものがあるんです。
お近くに行った際は、ぜひ立ち寄ってみてください!
※この記事は2017年9月の情報です。
※価格はすべて税込み表示です。