
こんにちは! メシ通レポーターのタベアルキストSudaです。
この企画は、こだわりの食材と情報誌が届く『食べる通信』を取り寄せ、どんな食材なのか実際に食べてみよう! という企画です。
『食べる通信』とは?
一般社団法人日本食べる通信リーグが全国展開している食材付き月刊情報誌。
会費制で、読者になると各地域における農水産物の生産者に焦点を当てた特集記事を掲載した冊子と、彼らが収穫した食物が毎月セットで届けられる。
第12回は『京都食べる通信』ミルクファームすぎやまのチーズ
第12回は『京都食べる通信』京都・京丹波町にある「ミルクファームすぎやまのチーズ」を取り寄せてみました。
一般的にモッツァレラといえば、イタリアの水牛のミルクで作られたのものが有名ですが、乳牛のミルクで作られたものも多くあり、また違った味わいの魅力があります。
ミルクファームすぎやまの杉山牧さんの作るモッツァレラは、乳牛のミルクから作られたモッツァレラ。
牛乳らしいミルキーさで、やわらかな甘みのあるサッパリとしたチーズです。
ミルクの味がダイレクトにでるフレッシュチーズだからこそ、ミルクファームすぎやまではおいしいミルクを作るための環境作りに取り組んでいます。
牛たちが牛舎の中を自由に移動でき、お乳が張った牛自らが自動搾乳装置へ搾乳しに行くというシステムは、牛たちにとってストレスが少ないばかりでなく、生産者の業務も軽減できるという、両者に優しい酪農スタイルです。
こだわりのチーズにこだわりのミルクあり、ですね。

▲『京都食べる通信』2017年1月号
さて、今回届いたのはホエイの入ったモッツァレラと真空モッツァレラ、それにさけるチーズの3種類。 そのうち2種のモッツァレラの特長をいかした和風のレシピが2品紹介されていました。 さっそく作ってみましょう。
モッツァレラがお雑煮に変身
まず最初に作るのが、「味噌漬けモッツァレラのお雑煮仕立て」。

▲「味噌漬けモッツァレラのお雑煮仕立て」を作ります
こちらは加熱済みの真空モッツァレラを使用します。

▲今回は出汁パックを使いました
事前準備として、まずかつおと昆布の合わせ出汁を2リットルほど用意します。

▲一晩つけこんだチーズ
真空モッツァレラは調味料と合わせた味噌に一晩漬け込みます。

▲温度が下がるときに、食材に味が染みこんでいきます
お雑煮に使用する具材を、作っておいた出汁で炊きます。
一晩寝かせて具材に味を染み込ませます。
これで事前準備は完了!
当日は、合わせ出汁でカブを炊くところからスタート。


▲火が通るとカブに透明感が出てきます

▲このままカブのスープとして飲むのも良し
炊いたカブが冷めたら、ミキサーでペースト状にします。
生クリームと牛乳で伸ばして塩・胡椒で味付け。

▲加熱するとチーズがとろけてきます
漬け込んでおいたモッツァレラチーズはオーブンで焼きます。
今回はオーブンの代わりに、コンロの魚焼きグリルを使用しました。
トースターでもOK。
具材と共にお皿に盛り付けたら完成です!

▲「味噌漬けモッツァレラのお雑煮仕立て」が完成!
ミルキーなモッツァレラを味噌漬けにすることでうま味がアップ!
カブのソースに乳製品を加えているのでチーズとの相性も良くなり、カブの甘みが決め手のサッパリとしたお雑煮のようになりました!
加熱したチーズはすぐに固まってしまうので、すべての具材をあらかじめ器に盛っておき、最後に焼き上がったチーズをのせたらすぐに食べるのが良さそうです。
モッツァレラチーズが和風のサラダに
もうひと品は「モッツァレラとキャベツの浅漬けサラダ」です。

▲「モッツァレラとキャベツの浅漬けサラダ」を作ります

▲一回り小さいボウルに重ねたザルにキッチンペーパーを敷いて、ヨーグルトを水切りしました
ヨーグルトは水切りしておきます。

ザク切りにしたキャベツに水切りヨーグルト、調味料などを入れてもみ込み、そのまま一晩寝かせて浅漬けに。

▲モッツァレラを手でちぎります
浅漬けができたら余計な水分を切り、ちぎったモッツァレラとあえます。
トマトをトッピングし、最後にお醤油をたらしてかつお節をのせたらできあがり。

▲「モッツァレラとキャベツの浅漬けサラダ」が完成!
モッツァレラとお醤油の組み合わせは初めてでしたが、同じ発酵食品同士の組み合わせで相性が良いみたいです。
浅漬けにヨーグルトを使うことでマイルドな酸味になり、モッツァレラの味わいが一層引き立ちました。
ちょっと待った! その汁捨てないで!
モッツァレラの袋に残っていた水分や、水切りヨーグルトで出る水分は「ホエイ」といい、アミノ酸やミネラルの含まれた栄養のある水分です。

▲パイナップルとホエイのジュース
捨てるのはもったいないということで、パイナップルと共にジュースにしてみました。
モッツァレラはイタリアの豆腐のようなもの

杉山牧さんがモッツァレラを作るきっかけとなったのが、イタリアで食べたモッツァレラが衝撃的においしかったことなのだそうです。
イタリアでは出来たてのモッツァレラを買いに行くというのが日常。
日本でいうお豆腐のような存在で、日常の食卓に欠かせないものなのだとか。
そう考えると今回の和風アレンジは、モッツァレラをお豆腐のようにより身近に感じるのにピッタリのメニューかも知れないですね。

※この記事は2017年4月の情報です。
執筆・撮影:Kae Suda

徘徊系オープンゲッターのフードアナリスト。年間400軒以上の食べ歩きをするタベアルキストで、主にカフェ・スイーツ担当。ニューオープンや話題の店にいち早く足を運ぶのが趣味。
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