みなさんこんにちは、メシ通編集部です。
2018年も、いよいよ残すところあと3日となりました。今年も『メシ通』は、食リポにレシピ、インタビュー、やってみたなど、822本もの食に関するさまざまな記事をお届けしてまいりました。
とってもありがたいことに、たくさんの方々に読んでいただけるメディアになってきましたが、これもひとえに深く熱い記事をかいてくださる書き手のみなさま、そして貴重な時間を使って読んでくださり、これまた熱いコメントをお寄せくださる読者みなさまのたまものです。本当にありがとうございます!
ということで、今年もやります。これさえ読めば2018年『メシ通』の話題になった記事が分かる、「年間ランキング2018」を発表させていただきます!
- 2017年12月21日~2018年12月20日に公開した記事が対象
- 各SNS(はてなブックマーク、Twitter、Facebook)の反響数を独自ロジックにより集計
- 食リポ、レシピ、それ以外の3つの部門でランキング、そして総合1位を選出
この年末年始、お手すきの際にぜひご一読ください。「ここ行ってみたい」「これやってみたい」「この話し泣ける」と思える記事がきっとあるはずです。また、各部門の1位~3位はライターさんからのコメントも掲載しましたので、書き手の思いにもぜひ触れていただけたらうれしいです。
ではさっそくどうぞ!
目次
食リポ部門
まずは、飲食店取材の食リポ部門から。反響の大きかった5記事はこちら!
第1位:日本人に味噌ラーメンを浸透させた昭和の巨大チェーン「どさん子」が、完全リブランドして劇的な復活を遂げていた
食リポ部門の第1位は、刈部山本さんが味噌ラーメンチェーン「どさん子」を紹介したこちら。一時は1000店舗を超え、味噌ラーメンを全国区にした「どさん子」もあまり見かけなくなっていきました。リブランドして新しくなった「どさん子」がこれから先、どんなお店になっていくのか楽しみになる記事です。
書いた人:刈部さんのコメント
子どもの頃はアチコチで見かけたのに、あまり見かけないことを正直に創業者の2代目にお聞きしたことで、「どさん子」チェーンのこれまでと現在の様子がわかって、自分と同じように思っていた人に共感していただけたんだなと感じました。あれから昔からの「どさん子」さんの店舗にいくつか食べに行ったのですが、お店ごとに味が違って、そんな中に自分好みの濃厚スープ味噌を発見しました! 見かけたらぜひ店舗ごとに食べ比べてみて下さい。
第2位:食わず嫌いの皆さんに「ラム肉」のウマさをもっと知って欲しい【ウイグル料理専門店】
第2位はカメラマンでもある工藤真衣子さんが「ラム肉」のおいしさを伝えるべく、ウイグル料理専門店を紹介してくれた記事。羊肉の独特な風味が苦手な人もいるようですが、日々羊肉を食べているウイグルの調理法ならきっとおいしく食べられるに違いない。ちょっと気になる、私たちの身近な料理の中身にもなっていますよ。
書いた人:工藤さんのコメント
大好きなお店でおいしい料理をいただいて、それを皆にも知ってもらいたいという思いだけで記事にしたら、予想以上にたくさんの方々に読んでいただいて大変光栄に思っています。まだ日本ではあまり知られていないウイグル料理の素晴らしさをお伝えできたのがうれしいです。世界のいろいろな国の料理をいただくことによって、その国やそこに暮らす人々への興味が広がり、理解も深まります。これからも、食べた人の世界が広がるような料理やお店を紹介させていただきたいと思っています。ありがとうございました。
第3位:両面バッキバキの焼きそばを求めて行列が!創業30年の専門店「あぺたいと」はもはやひとつのジャンルだ【東京・板橋】
第3位は、1位にも輝いた刈部さんの記事で東京・板橋にある焼きそば専門店「あぺたいと」。ここの特徴は麺を両面じっくり焼いてソースと絡め、バキバキの食感を楽しむというもの。第4次焼きそばブームが到来し、一部のお店では行列ができるようになっているそうです。
書いた人:刈部さんのコメント
これまでの焼きそばのイメージの真逆をいく、手間暇かけて焼いた焼きそば。このお店が切り開いた専門店という存在の価値を知ってもらえたことがうれしいです。今でも進化を続けていて、月島店で食べたエビマヨ焼きそばは秀逸でした。飲み屋さんとしても使えますよ。
第4位:関西人でも知らない551蓬莱の魅力と秘密19選
第4位にランクインしたのは憶良(おくら)さんがリポートしてくれた、関西を代表するグルメ・豚まんをはじめとする「551蓬莱」の知られざる魅力&秘密。蓬莱といえば豚まんの印象が強いですが、本店のレストランではあの料理が食べられるなんて興味深い情報も。
第5位:空腹を襲う圧倒的ボリューム&ほどよい辛さ!川崎で独自進化した「ニュータンタンメン」が全国に向け進撃中
第5位は1位、3位に続き刈部さんが紹介してくれた「ニュータンタンメン」の記事となりました。担々麺が神奈川県・川崎で進化し「ニュータンタンメン」として都内にも進出しているという。ところで「ニュータンタンメン」ってどんな食べ物!?
レシピ部門
続いてレシピ部門。読者の反響が大きかった5記事はこちら!
第1位:香川の「なすそうめん」はこの夏ゼヒ試してみてほしいうまさだった【フカボリ】
フードライター・白央篤司さんが、全国の郷土料理を作り方から歴史まで「フカボリ」で紹介してくれる連載企画から、香川の「なすそうめん」がレシピ部門第1位に。香川の特産品のなすとそうめんを使った、まさにご当地グルメ。実はこれ、温かいおつゆなので冬もゼヒ試してみてください!
書いた人:白央さんのコメント
香川県の郷土料理のなすそうめん。本来はお酒と醤油、酒、みりんにイリコだしで作るところを、現代的にめんつゆで手早く作れるレシピとしてご紹介しました。実際地元でも「めんつゆ派」は増えているよう。日本各地の郷土メシで「これはもっと知られていいよなあ、全国で食べたいうまさ!」なものを、これからも紹介していきたいです。
第2位:「つけ麺の元祖」大勝軒に自家製チャーシューのつくり方を教わってきた【料理人のまかないメシ】
第2位は、下関マグロさんがお店のまかないメシのつくり方をおしえてもらう連載「料理人のまかないメシ」から、大勝軒の「自家製チャーシューのつくり方」。鍋ひとつ、ただ煮るだけでお店とほぼ同じチャーシューがつくれてしまうという……。そのまま食べて良し、丼などにもアレンジできるチャーシューです。
書いた人:下関マグロさんのコメント
多くの方々に読んでいただけてうれしく思います。これはひとえにお茶の水大勝軒の店主、田内川真介さんが快く取材に応じてくれたことにあります。たまたま別の取材でうかがったとき、まかないメシの記事について相談すると、チャーシューを使ったまかないメシはどうかというお話をいただきました。というわけで、まずはチャーシューのつくり方を教えていただきます。その方法は意外なほど簡単。この記事を書いたあと、僕自身もずっとチャーシュ煮るときに使う醤油タレも、とても料理に役立ちます。冷奴にかけたり、炒め物などにちょっと入れて普段から使っています。このチャーシューと醤油タレを使った「大勝軒のまかないメシ」もよくつくって食べています。みなさんもぜひご自宅でチャーシューをつくってみてください。
第3位:鶏むね肉をレンジで4分。手間なし「よだれ鶏」は、どうしてよだれが出るほどおいしいの?
第3位は簡単に調理できるレシピを紹介してくれる、料理研究家・Yuuさんの「よだれ鶏」。中華料理店でも見かけるようになった「よだれ鶏」、電子レンジでサクッとつくります。お酒のおつまみやご飯のおかず、何度もつくってしまうリピートレシピにななりそうですよ。
書いた人:Yuuさんのコメント
パサつきやすくおいしくないイメージの「鶏むね肉」が、レンジでもおいしくできてしまう一品。あのレシピを家庭でも手軽に、ということで考案させていただいたのですが、こんなにもたくさんの方に読んでいただけて大変光栄です! こちらのレシピは、名前のとおりよだれが出るほどにおいしい! キンキンに冷えたビールにもぴったりで、暑い夏はもちろん、何かとイベントごとの多い年末年始にもオススメですので、ぜひお試しくださいね。来年も簡単時短でおいしいレシピを、たくさんの食卓に届けられればと思っています!
第4位:長野県民の好物「サバ水煮缶の味噌汁」は全国に広めたいうまさだった【フカボリ】
第4位は、第1位と同じ白央さんの連載「フカボリ」から長野の郷土料理「サバ水煮缶の味噌汁」。2018年を代表する食材で売れに売れたサバ缶、長野では料理によく使う食材なのだそう。長野県民が地元に帰って食べたくなるこの味噌汁、詳しくは記事でチェック。
第5位:【乳化】カルボナーラのチート技で、そろそろ「釜玉スパゲティ」から卒業したい
何かと論争を巻き起こすカルボナーラについて書いた鷲谷憲樹さんの記事が第5位に。「乳化」とうい技を使うことで、牛乳も生クリームも使用せずにカルボナーラを完成させようというのです。そんな「乳化」とはどんなものなのでしょうか? 鷲谷さんが実験してますよ。
それ以外部門
さいごは、食リポやレシピ以外の記事から。反響の大きかった5記事はこちら!
第1位:地味にすごい経営術・イトーヨーカドーのフードコート「ポッポ」
それ以外部門の第1位は、鷲谷憲樹さんのイトーヨーカドーのフードコート「ポッポ」についてリポート。らーめんからソフトクリームまで、みんなの「あれ食べたい」がかなってしまう「ポッポ」の実はすごい経営術を聞いてきました。ちなみに鷲谷さんは、レシピ部門の第5位にもランクインしています。
書いた人:鷲谷さんのコメント
たくさんの方に読んでいただきまして、たいへんうれしく思っています。この記事をきっかけにいろんな方の思い出が浮かんできたようで、読んでて胸が詰まるコメントもありました。セブン&アイ・フードシステムズさんの手厚い取材協力によって完成した記事でもあります。難しい質問にも非常に丁寧にお答えいただいて感謝しております。最後に「鳩が豆鉄砲を食らう」と「ポッポ」をかけた冗談を書こうと思いましたが、十分に面白いことを思いつきませんでした。このたびは本当にありがとうございました。みなさん、ポッポ行って好きなものをどんどん食べましょう。
第2位:15歳のコーヒー焙煎士・岩野響さんに聞いた「僕が学校をやめて焙煎士になった理由」
第2位は、渡邊浩行さんのコーヒー焙煎士・岩野響さんがコーヒーと向き合う日々について聞いたこちら。中学卒業後、本格的に焙煎の道に進まれた岩野さん。独学ながら彼の焙煎するコーヒーは話題となり、あっという間に売り切れるように。そんな岩野さんのコーヒーへの思いをじっくり味わってください。
書いた人:渡邊さんのコメント
飲食の現場って濃厚なドラマがあるんですよね。たくさんの方に読んでいただけたのは、ひとえに岩野さんの生きざまが素敵(なんて軽い気持ちで言えるものではないけれど)だったから。世の中とうまくつながれず、自分にできることを突き詰めるなかで見つけたコーヒー焙煎の話をする岩野さんのキラキラした表情を今でも思い出します。これからも食に携わる人たちのグッとくる物語をご紹介していきたいと思います。ありがとうございました!
第3位:芸人ヒロシ「ぼくがソロキャンプにハマった理由」
第3位は千葉こころさんが、ソロキャンプにハマった芸人のヒロシさんにインタビューしたこの記事。ひとりでキャンプって寂しくないんですか? そんな考えもよぎりますが、ヒロシさんの語ることを読んでいるとソロキャンプに興味が湧いてくが不思議です。
書いた人:千葉さんのコメント
ヒロシさんは"消えてない"。この結果が物語っているように思います。お読みくださった皆さま、本当にありがとうございました! 自由ってこんなにも人を輝かせるものなんだと感じ、奔放な己のうしろめたさを和らげてもらえた取材でした。そんなふうに、誰かの安らげる場所になれる記事をお届けできたらと思います。これからもよろしくお願いします! ……企画の裏にファン心が潜んでいたのはナイショにしておきます(笑)。
第4位:委員長、今日は一生分のウニを食べてもらいます【小林銅蟲×月ノ美兎】
第4位は、漫画家・小林銅蟲先生の連載「蟲通」から『メシ通』では初登場となるVTuber(バーチャルユーチューバー)・月ノ美兎さんと笑っちゃうくらい大量のウニを食べるこちら。ウニが大好物だという月ノさん、今回の料理は気に入ってくれたのでしょうか?
第5位:「神様なんかこの世にいねぇよ……」ヨットが転覆し、わずかな水とビスケットで太平洋を漂流した27日間
第5位は、西牟田靖さんの連載企画「極限メシ」から、レース中にヨットが転覆、漂流したった一人だけ生還できた佐野三治さんのインタビュー。食料は日に日に少なくなり、仲間たちは次々と命を落としていく過酷さのなか、いったい何が生死を分けたのか?
総合1位:香川の「なすそうめん」はこの夏ゼヒ試してみてほしいうまさだった【フカボリ】
栄えある総合1位は……。レシピ部門でも第1位に輝いた、白央さんの「香川の「なすそうめん」はこの夏ゼヒ試してみてほしいうまさだった【フカボリ】」でした! 2以下をポイント数で大きく引き離しての、ダントツの1位でした。今年、私も何度作って食べたことか……。
書いた人:白央さんのコメント
記事のアップ以来「作ってみた!」というリプライやタグをたくさん拝見して感激でした。そしてみなさん、どんどん自分なりにアレンジして「うちのなすそうめん」が生まれている。このレシピ、何か料理の「遊び心」をくすぐられますよね。記事内で紹介したようにひき肉入れてピリ辛にしてもうまいし、ツナ入れてもうまいんですよー。あと、そうめん無しでなすと油揚げだけでつまみにしてもいいし、それを冷やして刻んだ大葉なんかのせるとまたたまらんのです。
白央さんは、最近『自炊力 料理以前の食生活改善スキル』という書籍を発売されました。こちらも増版による増版が続いている、大変評判の本です。ぜひお手にとってみてくださいね。
編集長特別賞的な記事
残念ながらランキングには入らなかったけど、編集長の独断と偏見で、「これはぜひ読むべし!」という特別賞的な記事、というか執筆者さんについて触れさせてください。
それは、今年『メシ通』に彗星(すいせい)のごとく現れた「ちみを」さんです。彼の記事はひととおり読んでいただきたい。なぜなら、書く記事書く記事(いわゆる)バズったというミラクル。10記事中7記事がホッテントリとかって……奇跡すぎました。
個人的に特に印象的だったのは、
の2つの記事。
ザワークラウトの記事では、「食パンを殴る」という荒業が飛び出し、ヨッシーズさんの食リポでは、読んでいるこちらが幸わせになる感じがとても良い。そして、全ての記事に共通しているのが、読むと作りたくなる、お店に行きたくなるということ。読者さんの反応をみれば一目瞭然でした。これは、メディア運営視点からはとても価値の高い記事になります。
書いた人:ちみをさんのコメント
前略、平素は格別のご高配賜わり誠にありがとうございます。三十も半ばになるまで、文章作成は愚か活字はこち亀以外ろくに読んだ覚えのなかった私が、このような栄誉ある賞をいただけるとは驚きを禁じ得ません。 「文筆業は分泌業」と良く申しますが、今後も皆さまに愛されるコンテンツを汗腺より絞り出すべく日々の暴飲暴食にまい進する所存にございますので、編集部各位におかれましては経費枠の拡張を是が非でもご検討頂きたく存じます。草々。。
「経費枠の拡張」……^^;
今後もちみをさんには、レシピも食リポも大いに期待しています。
「2018年 年間ランキング」は以上です! どの記事が、最も印象に残ったでしょうか。「この記事良かったなぁ」なんて思ったら、はてなブックマークやツイート、ブログで言及していただけると、メシ通編集部一同泣いて喜びます……。
2018年の月間ランキング
参考までに、2018年の月間ランキングへのリンクも掲載しておきます。余裕があったらぜひお読みください。感想は、はてなブックマーク、ツイートにてお願いします!
さいごに
2018年も『メシ通』を読んでいただきありがとうございました。年内の配信は本日12月28日(金)をもって終了となります。 年明けは1月7日(月)からの配信予定です。
『メシ通』は、「アタマとココロに、ごちそうを。」をメディアスローガンに、来年もいろいろな食に関する情報をお届けしていきます。
もし、「こんな企画やって」「あのお店おすすめだよ」 「この人にインタビューして!」 などご要望があれば、ぜひ下記SNSまでお寄せいただけるとうれしいです。
それでは、来年も『メシ通』をよろしくお願いいたします。 2019年がみなさまにとって、幸せな一年になりますように。